読書記録③ 片岡翔「さよなら、ムッシュ」
こんにちは。読みに来てくださってありがとうございます。今回は最近読み終わった片岡翔さんの「さよなら、ムッシュ」について紹介します。若干のネタバレも含んでいるためそこの所はご了承いただければ幸いです。この本を読もうと思ったきっかけは推しの永尾梨央様が配信で紹介していたからです。とても素晴らしい方なので是非毎日更新してるSNSをチェックしてみてください。
また、一応あらすじを紹介してますが著作権の関係もあるためざっくりになっております。
あらすじ
あるきっかけにより喋ることができるようになったコアラのぬいがるみであるムッシュと、余命宣告を受けた星太郎が2人で色んなことをしていく友情の物語でした。
感想
ぬいぐるみと人間の友情という夢想的な物語であるものの、その非現実性に邪魔されることなく読み進めることができました。このことは、ぬいぐるみであるムッシュをペットのように扱うのではなく、「親友」として星太郎は人間と同じように接している部分が大きかったのかなと思います。
星太郎の視点とムッシュの視点が代わりばんこに書かれていたのも、どちらか一方のみの視点で書かれるよりもそれぞれが相手の言葉や行動をどう受け取っているのかが分かるので良いと思いました。
10個目のやりたいことをムッシュが星太郎に告げたところからもう泣きっぱなしでした。お互いが相手のことを本当に大切な親友として想っていることがあらゆる場面から強く伝わってきました。例えば表では相手の示した「やりたいこと」に対して乗り気では無いものの、結局はそれに従うような行動をとっていた部分から、相手の期待に応えたい、とどちらも思っているんだろうなと思いました。
とても温かい気持ちになることが出来た、素晴らしい作品でした。
似てると思った作品
この作品を読み終わったとき、ある作品に似ていると感じました。
その作品は佐野徹夜さんの、「君は月夜に光り輝く」です。映画化されたのでご存じの方もいるとは思いますが簡単にあらすじを説明すると、余命宣告を受けた少女の代わりに少年が少女の「死ぬまでにしたいこと」をしていく話です。
「さよなら、ムッシュ」は親友同士の友情を描いた作品で、こちらはたまたま接点を持ったクラスメイト同士の作品、という違いはありますが余命わずかな人がいる、死ぬまでにしたいことをする、ということは共通しているので「さよなら、ムッシュ」が好きな人はこちらも読んだら楽しめると思います! また、本編である「君は月夜に光り輝く」は少年の視点で描かれていますが、「君は月夜に光り輝く+Fragments」という続編にあたる本では、少女側の視点で本編の一部が描かれているので本編を読み終わったら読んでみるともっと楽しめます。
以上になります。他にも投稿しているので読みに来てくださったら幸いです。ここまで読んでくださってありがとうございました!
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