【読書メモ】西内啓『統計学が最強の学問である』14
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第6章 統計家たちの仁義なき戦い
IQとは何か?
→心理学者がこの100年で積み重ねてきた統計手法1904年のスピアマンの先行研究批判
→指示に対する反応速度や文字の羅列を何文字記憶できるかなどは、知能を表すだろうという基準を何らかの形で定めて測定したもの
→スピアマンは、それぞれの「知能を表すはずの指標」の間の相関を分析した
→異なる知能の側面同士にある程度相関が見られた
→それぞれの指標にある一定の重み付けをして足し合わせると、すべての指標と相関する1個の合成変数が作りだせることがわかった
→スピアマンは、この合成変数が、潜在的な知能を著しているのではないかと考えた
→この指標が一般知能因子分析:お互いに相関している複数の値から、それらすべてとよく相関する新しい合成変数を生み出す
→この合成変数が、因子(factor)因子:抽象的な概念を示すと考えられる値
→直接測定できない
→因子と相関する「測定できるもの」は存在する
→実際に測定されたすべてのものと「よく相関する合成変数」が作り出せるのなら、因子をよく推定しているのではないか多因子知能説:7つの知性を示す因子が抽出できる
感想
IQとは「知能を表す何か」くらいに思っていましたが、直接測定できないものであったのは意外でした。いままで、実態がある何かだと考えていたからです。
実際に、知能は抽象概念であり、定義すら難しいと思います。まして、定義すら難しい抽象概念であるなら、直接測定することなどできるはずもなく、知能と関わりがありそうな、実際に存在する具体的な何か、を測定するよりほか、方法は無いように思います。
「知能とは何か?」は哲学の領域とも考えられますが、統計という手法を使って答えを出すことも可能であることを知りました。
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