【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』04
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読書メモ
はじめに 観ているつもりで、見えていない私たち
「絵画を観察するように世界を観る技法」が未来を拓く
『知覚力を磨く』の目的
「眼」と「脳」の能力を引き出す絵画観察トレーニングやその背景を紹介し、知覚力を磨く方法(=「絵画を観察するように世界を見る技法」)を伝えること
「絵画を観察するように世界を見る技法」は、美術鑑賞とは異なる
→「美術史学研究者が絵画を観察するときのプロセス」に近い最終的なゴールは「絵画」の観察ではない
→眼の前にあるビジネス環境などを、より鋭く知覚すること絵を対象に「眼のつけどころ」を磨く
→「固定観念・認知バイアス・情報過多」から解き放たれる
→これまでにない視点で世界を知覚できる知覚力が高まった結果、あらゆる知的生産プロセスが加速するのを実感できる
天才たちは「眼のつけどころ」が違う
いわゆる成功者のなかには、「絵画を観察するように世界を見ている人」が驚くほど存在する
「ノーベル賞受賞者の90%以上がアート活動に関わっている」「アートの趣味を持っている科学者のほうが、そうでない科学者よりも2.85倍割合でノーベル賞を受賞している」
高い思考力・実行力の前に、知覚(「どこに眼を向けて、何を感じ取れるのか?」)において決定的な差がついていると考えざるを得ない
感想
いわゆる成功者に「絵画を観察するように世界を観ている人」が驚くほど存在していたとしても、ノーベル賞受賞者の90%以上がアート活動に関わっているとしても、アートの趣味を持っている科学者のほうが、そうでない科学者よりも2.85倍割合でノーベル賞を受賞しているとしても、ここに因果関係を見出すのは早計であると思います。
しかし、絵画を観察することと、成功することとは、何かしらの関係があることは確かなようです。分析的なものの見方に慣れてしまった私たちが、見ることを鍛えて総合的な見方ができるようになるのなら、「知覚力を磨く方法(=「絵画を観察するように世界を見る技法」)を身につけるのは、価値あることだと思います。