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母の足踏みミシン
母の仕事道具であった職業用の足踏みミシンです。
両親のものはほとんど捨ててしまいましたが、このミシンだけは私も愛着があり捨てられませんでした。
10年ほど前、引っ越しする際、切れかかっていたベルトや部品のなくなった糸調子などを直してもらおうと、ネットでミシン屋さんを調べ15000円で修理してもらいました。
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それなのに、また放置し、ずーっと使っていなかった足踏みミシンです。
今回、これを使うことになるまでには色々な心の動きがありました。
縫い物したい!
↓
◯◯を縫うぞ!
↓
よし!布買うぞ!
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裁断していざ!ミシンだ!
↓
ひぃ〜!私の電動ミシンが〜!
動かない!!!
↓
えーーー
でも縫いたいの!今!
↓
買うぞ!電動ミシン!
昨日は一日中スマホでミシンを調べてました。
家庭用にしようか、職業用にしょうか……
そして購入機種を職業用……とまで絞った夜に足踏みミシンのことを思い出したのです。いつも視界に入る位置にはあるのですが、我が家の室内の空気の一部になっていた足踏みミシンです。
職業用なら、なんだぁ足踏みあるじゃん!
よし!使ってみよう!!!
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ベルトが緩くて少し空回り気味ですが、縫うことができたので、いけるかなーと作業を始めるととたんに調子悪くなりました。
ギシギシいうし……
もはや!これまでか?!
その時、ミシンのあちこちに『OIL』と書いてあることに気づきました。
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昔の道具は親切に作られています。
OIL、OIL、OIL……
こんなに『OIL』って書いてある!!
母は油をさしていたのでしょうが、私は油などさしたことがありませんでした。
しかし、使えぬなら意味がない!
油だ!油だ!
ミシン台の小さな引き出しに入っていた古い油をさしてみました。
すると……
相変わらずベルトの緩さで空回り気味ですが、綺麗に縫えるではありませんか!
やった!
ちなみに縫い物をしだすと、エアコンがついていても汗だくになります。
ちょこちょこアイロンがけもあります。
この足踏みミシンが動いた喜びと、縫い物ができる高揚感で今日の一日を過ごそうと思います。首にタオルをひっかけて……
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さて、作業に戻ります。