エッセイ | #赤い傘 | #シロクマ文芸部
赤い傘だったかも……
思い浮かべたのは、二ヶ月ほど前に観た映画『シェルブールの雨傘』のオープニングシーンだ。一度観ただけなのに思い出したのは、きっとあの映画の映像美が素晴らしかったから……
自分の記憶に自信がないので、確認してみたところ、たくさん傘が開かれていくその最初の一本目が真っ赤な傘だった。
昨日食べたものもパッと思い浮かばないのに美しいものや好きなことに対する私の記憶はなかなかのものではないか!
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大人になってから、赤い傘を買ったことがない。赤色は、幼稚さ、女らしさ、元気の象徴…こんなイメージだ。
小学低学年だったか…… 赤くて女の子のイラストが描かれた傘がお気に入りだった。あの傘を最後に赤い傘は購入していない。当たり前だが、子どもの頃は買ってもらっていたのだが……
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最近はビニール傘ばかり使っていたので、綺麗な傘を買いたいと思っていたところだ。
赤い傘が似合う女ではないのだが、素敵な赤い傘に出会えたら買ってしまうかも。
素敵な傘を持てば、じめじめ梅雨の時期も明るい気持ちになれるかもしれない。
傘で心ワクワクなりたい。
シロクマ文芸部の企画に参加しました。
小牧幸助さん
いつもありがとうございます。