ウワサのハギス
今日は医学も科学も関係ない、スコットランドの「ハギス」という食べ物についての話です。
ハギスについては先日のラジオ「おはよう寺ちゃん」でも触れましたが、音声で説明を聞いてもどんな食べ物なのか想像が難しいのでは?と思い、写真を載せて説明を補足することにしました。この記事のカバー写真の黒いひき肉のように見えるのがハギスです。
ハギスとは羊の肺や肝臓と穀類、スパイスの腸詰で、「ハギスを食べずしてスコットランドに行ったと語るな」と言われるほどのソウルフード。日本でいうおにぎりの感覚で、街のどこでも売られています。ただ「世界一まずい食べ物」との異名もあり、一体どんな味なのか期待と恐怖が入り混じります。
確かに、ファストフード屋さんやスーパーでは、腸詰そのままの形で売られておりお世辞にも美味しそうに見えません。
しかし、飲食店では、黄カブとジャガイモのマッシュを添えたものにクリーム系よソースをかけて食べるのがトレンドだそうで、わたしがランチにいただいたパブでもそんな形で出てきました。
食べてみると、これが期待を裏切って美味!黄カブのサッパリもホワイトソースのこってりもハギスの不思議な味とよく調和して、もう一皿同じハギスランチを注文しようかと思ったほどです。本来はスコッチのつまみにしたり、スコッチをかけたりして食べるものだそうですが、わたしはエールをお供に食べました。
ところが、これに味をしめてその後スーパーで購入したハギスの方は全くの別物でした。「肺」を使っているせいなのかもっさりとしてコクも旨みもなく、食べ物というよりエサを食べている感じです。ハギス単体で食べたのが間違いだったのでしょうか。
似た感じの食べ物でブラックプディングというのもあります。これは豚肉と豚の血、穀類の腸詰です。ファストフード店では、お馴染みのフィッシュ&チップスと並んで、ブラッドプディングやハギスも衣をつけて揚げて提供されています。
試しに、このブラックプディングのフライを買ってみると…いやいや不味い!見かけは春巻きですが、全くの別物で何とも強烈な食品です。しかも、ブラッドプディングもハギスも朝食にも食べられているのだそうです。
このブラッドプディングにもきっと、もう少し美味しい食べ方あるのでしょう。しかし、このとき確信したのは、ヨーロッパの食はやはり「南高北低」であるということです。
ドイツから行くとスペインやイタリア、フランスなど南側の国では、食材も豊かなら料理もお菓子もびっくりするほど美味しく感じます。一方、北に行くと値段は高いし、味も種類も…です。
もっとも日本から直接スコットランドに行ったら、きっもこれほどの強い南高北低の感覚は持てなかったことでしょう。日本では何でも美味しくて安く、水やお茶まで無料で出くるという至れり尽くせりですから。
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