「新型コロナワクチンを接種したい人」の割合は 1年でどのくらい変わったのか
ツイッターをフォローして下さっている方はご存知と思いますが、わたしのアカウントでは昨年6月から、時どき「新型コロナワクチンの受容度」に関するアンケート調査をやっています。
日本のメディアやシンクタンクでも、海外で新型コロナワクチンの治験の中間解析が出た昨年11月頃から似たようなアンケートを始めたようですが、海外で治験が始まったばかりの昨年6月からやっていたのはたぶん私くらいでしょう。
この度、初回調査実施から1年が経過したので、このデータをもとに「わが国における新型コロナワクチンの受容度の変遷」を詳しく見てみることにしました。
アンケート調査では回答者の年齢、性別などの構成が一般市民を代表する集団となるよう電話番号などで無作為に抽出するのが普通ですが、わたしの調査ではもちろんそういったことはできていません。
つまり、私の調査は、「ツイッターをやっている人」バイアスの上に「村中璃子もやワクチンに興味のある人」かつ「アンケートに回答したい人」というバイアスがかかった集団を対象に実施された調査です。
「興味がある」と言っても必ずしもポジティブな意味ではなく、わたしのツイッターフォロワーには、わたしが嫌いだったりワクチンが嫌いだったりする人も相当含まれています。そのお陰か?わたしのツイッターアンケートの結果は、メディアやシンクタンクが実施するアンケートと比較しても数字に大きなブレが出たことはありませんでした。
また、わたしの調査は定期的に地っすするものではなく、ワクチンが承認される前、ワクチンが承認された直後、承認されてから数か月後、日本で導入された後、オリンピック前というように、わたしが様子を見たいなと思ったタイミングで気まぐれに実施しているものですが、それなりにその時その時の日本社会の空気を反映しているもののようには見えました。
実はドイツでも、大学の研究グループが実施している無作為抽出された一般市民を対象とした似たようなアンケート調査を手伝っていました。しかし、何せ質問数が多い!そのせいか、アンケートの回収率は低く(毎回集まるのはたった300人以下の回答)「長々とした質問にわざわざ答えてワクチンに関して意見したい人バイアス」がかかっているとしか思えませんでした。
であれば、質問は原則、「新型コロナワクチンが今週接種できるとしたら接種しますか?」「新型コロナワクチンの接種を職場に求められたら接種しますか?」の2問。回答者は毎回3000人程度、ツイッターさえやっていれば誰でも簡単に参加できる、わたしのツイッター調査も「日本社会のワクチン受容度」を測るものとしてそう的はずれなものではないかもしれません。
確かに、バイアスを排除できない集団を対象とした調査ではありますが、まとめようと思った次第です。
まずは第1回目、ファイザー製やアストラ製のワクチンの治験の始まって間もない、2020年6月23日の調査結果から見ていきましょう。
治験開始から1か月後
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