ADHDっ子の親子がマインドフルネスをやると、子育ての質が上がる。 #14

2025年2月26日 18:00

4才息子（ASD）と1才の娘を子育て中。夢が叶い、療育施設でヨガの提供が出来ることになったリケジョママです。

お越しいいただき、ありがとうございます😊

ヨガ・瞑想と発達障害の研究
について、特集しています。

まえがき

ヨガと瞑想の講師であり、研究論文を調べるのが好きなリケジョママが、ヨガ・瞑想と発達障害に関する研究論文を分かりやすく要約してお届けしています。

ヨガや瞑想に関する発達障害への効果は、国内ではいまだ「メンタルの安定に良い」といった一般的な見解が、少し紹介されている程度にとどまります。

しかし、海外文献を読んでみると、ASDやADHD特有の困りごとに幅広く効果があると示唆されています。

一つ一つの文献を紹介していき、ヨガと発達障害に関する文献の図書館のような場所を目指して参ります。

文献を探す時は、こちらから ▼

さて、本題です。今日ご紹介するのは、オランダで行われた研究(2021年発表)です。

8〜16才のADHDの子と、その親103組
（通常のADHD治療を継続している子。服薬率は約80％）

に分かれてもらい、8週間過ごしてもらった。

マインドフルネス群の親子は、90分のセッションを週1回受講してもらう。

さらにワークブックとガイド付きの瞑想音源が配布され、親は毎日30〜45分程度、子どもは毎日15分程度の宿題が課される。

あれれ、結果が芳しくない・・！？
のですが、ADHD症状が改善した子の数はマインドフルネス群の方が多かったようです。ただ、統計解析すると差がなくなってしまうという。

それぞれのテストのスコア値をグラフにしてみました ▼

ということで、ADHDの親子がヨガをやると、
　☑︎ ADHD症状は改善するかどうかは分からないものの（改善する子もいる）
　☑︎ 子どもの「不安感」「寝つき」が改善し、
　☑︎ 親の「自制心」「生活の質」が上がった
という研究をご紹介させて頂きました。

様々な論文を読んできて、ADHDの子どもに対してのマインドフルネスの効果は、主症状（多動や衝動）にはそこまで劇的な効果はないのかな、という印象です。

もちろん、
・注意力や集中力がつく
・メンタルマネジメントが上手になる
という効果はあるんですけどね。

ここからは想像なんですけど、ADHDの子どもにとって、マインドフルネスのような「動かない」もしくは「ゆっくり」を強要されるワークは早すぎるのかもしれません。（逆に、ASDの子は安心して取り組めて相性が良いパターンが多い？）

一方で、ADHDの特性を持っていても大人になれば、落ち着いてきて取り組めるようになる可能性もあります。この研究でも親の「自制心」の方が大きく改善していました。

親の「自制心」「思いやり」が向上するのは、子どもにとっても良いことだらけ。改めて、療育とは親への介入も大事だなぁ〜と思った次第です。

ということで、「発達障害×ヨガ・瞑想」のエビデンスを毎週ご紹介しています。他の論文を探すときは、こちらから ▼

こういった研究結果を元にした記事執筆などの仕事も請け負っています。

ご興味ある方はこちらをご覧ください ▼

この活動を応援してくださる方は、可能な範囲で「チップ」もしくは「マガジン和顔のご購読」「仕事のご依頼」にて支援をお願いいたします🙇‍♀️

論文を購入するのにお金がかかり、皆様の支援なしでは続けることができません。

改めて、

「〇〇が出来ない」「問題のある子」「困った子」
というレッテルを貼られてしまう子が
1人でも減りますように。

このまとめが役に立つことを心より願います。
どうぞよしなに。

読んで頂き本当にありがとうございます！サポート頂けると飛んで喜びます。サポートは皆さまに還元できるよう、大切に使わせていただきます。ありがとうございます。