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ピストン・シリンダの有効断面積の計算方法


1.回帰分析とは

何かしらの活動を効果的に進めるためには、施策の効果を計測し分析することが不可欠です。例えば、売上が増加しても、具体的にどの施策が効果的であったかが不明であると、同様の結果を再現することが難しくなります。

そのため、特定の結果をもたらした要因を探るための分析手法として「回帰分析」が用いられます。 回帰分析とは、特定の結果に対して要因がどのように影響を与えたかを分析する手法です。

結果を「目的変数」、要因を「説明変数」とし、関数の形で表現し数値化することで因果関係を明らかにすることです。回帰分析を実施する流れは、目的変数の決定、説明変数の特定、必要なデータの収集、数式に当てはめて計算し、因果関係や結果の予測を行うというものです。

今回は専門的な知識を必要せず、エクセルを用いて回帰分析を行う方法を紹介します。


2.目的変数と説明変数の決定

ピストン・シリンダの有効断面積の圧力依存性について回帰分析するので、目的変数は結果である「ピストン・シリンダの有効断面積」、説明変数は要因である「圧力」とします。


3.必要なデータの収集

校正証明書等から算出に必要な校正圧力値、重力加速度、ピストン・シリンダの温度、重錘質量を収集し、有効断面積を算出します。
今回の事例では、次の値を使用して回帰分析を行います。

必要なデータ収集

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