リケイ君

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若年技術者向けに、計測器に関する基礎知識から主要な計測器の測定原理や特有なトラブル事例までを紹介していきます。また、ISO取得に携わった経験もあり、QMSおよび統計的手法に関する情報を発信していきます。 #計測機器 #校正 #計装機器 #ISO/IEC17025

マガジン

  • 圧力計測の基礎知識

    圧力は、温度・流量・レベルと並ぶ工業分野での重要な測定量ですが、そればかりではなく、圧力測定は温度測定・流量測定・レベル測定においても重要な役割を果たしています。そんな、圧力計測の基礎知識を紹介します。

  • 流量計測の基礎知識

    測定機器分野の若年技術者向けに、流量計測に関する基礎知識から主要なタイプの流量計の測定原理や特有なトラブル事例までを紹介し、解説することを目的にしています。

  • 計装機器の基礎知識

    計装機器とは、生産工程などを制御するために、計測機器や制御装置を装備し、測定・制御・管理する機器です。メーカによって言葉の使い方も違うので、素人には理解しにくい業界ですが、わかりやすく情報をまとめて紹介していきます。

最近の記事

重錘形圧力天びん(重錘型圧力計)の使い方

1.操作方法最も基本的な校正装置の構造を下図に示します。 操作はピストンの上に目標とする圧力に対応する重錘を積み、ピストンと重錘が圧力媒体の上に浮くまで、配管中に組み込まれた油タンクより供給される圧力媒体を加圧ポンプまたは圧力コントローラで加圧していきます。この状態は圧力媒体によって正確な圧力が圧力計へ伝えられており、このときピストン・シリンダ間の摩擦を減らすために、ピストンを回転30rpm以下でゆっくりと回転させます。ピストンがシリンダに直接接触しないで完全に流体によっ

    • 流量計測とは

      流量測定のシステム流量を測るには、流量計本体以外にも次図に示すような流量計を含むシステム全体を検討する必要があります。次図には最大限の構成要素を示しました。流量計の種類によって、この中のいくつかが必要になります。高価格で高性能な流量計を使用しても、必ずしも高い精度の流量測定ができるわけではありません。表示器、積算器などの関連するハードウェアだけではなく、用途別にどのような流量計を選ぶか、精度をどうやって保証するかなどのソフトウェア技術も重要になります。 測定流量の種類流量

      • アナログ出力 4-20mA/1-5V

        出力信号の標準化プロセスの自動制御が実用化され始めた時期には、電気・電子機器間で伝送される信号が製造業者によって異なり、他社製機器との接続は非常に面倒でした。そのため、国際電気標準化会議(IEC)により、伝送信号をDC 4-20 [mA]、DC 1-5 [V]とする通信規格が標準化されました。これにより、システム構成が簡単かつ容易になりました。 電気信号の種類は、直流(DC)と交流(AC)に大別されます。標準化された規格(DC 4-20 [mA]、DC 1-5 [V])で

        • ピストン・シリンダの有効断面積の計算方法

          1.回帰分析とは何かしらの活動を効果的に進めるためには、施策の効果を計測し分析することが不可欠です。例えば、売上が増加しても、具体的にどの施策が効果的であったかが不明であると、同様の結果を再現することが難しくなります。 そのため、特定の結果をもたらした要因を探るための分析手法として「回帰分析」が用いられます。 回帰分析とは、特定の結果に対して要因がどのように影響を与えたかを分析する手法です。 結果を「目的変数」、要因を「説明変数」とし、関数の形で表現し数値化することで因

          ¥1,000

        重錘形圧力天びん(重錘型圧力計)の使い方

        マガジン

        • 圧力計測の基礎知識
          4本
        • 流量計測の基礎知識
          1本
        • 計装機器の基礎知識
          1本

        記事

          重錘形圧力天びん(重錘型圧力計)の発生圧力

          1.発生圧力の計算式重錘形圧力天びんは、重錘に重力が働くことで発生する力と、ピストンに加えられる圧力がバランスすることで、安定した圧力を発生させる装置です。そのため、使用環境の条件(重力加速度、温度、圧力など)における圧力測定位置にかかる圧力を、次の式で算出して使用します。 右辺の第一項は、重錘形圧力天びん自体が発生する圧力を表しています。厳密には、第一項の分母はピストン・シリンダの有効断面積であり、その決定方法にはいくつかのアプローチがあります(決定方法については後述し

          重錘形圧力天びん(重錘型圧力計)の発生圧力

          重錘形圧力天びん(重錘型圧力計)の概要

          1.重錘形圧力天びん(重錘型圧力計)圧力計には、標準器として使用されるものから、現場計測に汎用的に利用されるものまで、さまざまな種類があります。これらは、測定原理に基づき、液柱形圧力計、重錘形圧力天びん、デジタル圧力計、機械式圧力計の4種類に大きく分類されます。 計測器には、他の物理量から組み立てることで、同じ種類の量を測定する他の計測器による校正が不要な絶対測定が可能なものと、単独では絶対測定できず、他の計測器による校正が必要なものがあります。圧力計では、液柱形圧力計と

          重錘形圧力天びん(重錘型圧力計)の概要