子育てでありがちな「自分が我慢したから子供にも我慢させなきゃ」という考え

「親子の仲が悪くて、ケンカばかりしている。
どうして、そんなに仲がいいのですか?」

と質問されて、ふと思ったこと。

我が家が普段、子供に言っていることの一つに
「相手が嫌がることはしない」
というものがあります。


「自分がされて嫌なことは相手にもするな」

社会に出てからもとっても大事なことです。

相手の悪口をいう
相手が嫌がることをする

それって、された側にしてみたら、「こんな人とは付き合いたくないな」って思いますよね。


でも、実はこのシンプルなことを、子育てでやってしまっていることがあるのです。


親自身が子供の頃に「自分が親にされてすごく嫌だった」ってことがあると思います。

あれこれ、口出しされて嫌だった
勝手に決められて嫌だった
好きなことをさせてもらえなかった


理不尽に怒られたこととか
制限がきつくて窮屈に感じていたことなどあるのではないでしょうか?


それに対して、ずっと反感を持っていたのに

大人になるとそれを忘れて、子供に同じようにやってしまうこと、ないでしょうか?


私は子供の頃、「大人なんだから子供がいうことを聞くのは当たり前」
「大人は正しい。子供は口ごたえをしてはいけない」

ということに、すごく反感を持っていました。

「大人だって間違うことあるのに、なぜそれを棚上げして、子供にばかり怒るのか」


一方的に怒られることに、理不尽を感じていたり
大人だって間違ったことをしたら、ちゃんと謝った方がいい

子供心にそう思っていました。だから、自分が大人になってもそんなことはしないようにする!と固く心に誓ってきました。



そうは言っても、ついつい忘れて子供に怒ってしまうことがあります。
そんな時に、はっと我が身を振り返ることができるかどうかが、分かれ目のような気がするのです。



「大人のいうことをなんでも聞きなさい」
「子供は親に絶対したがうもの」


という考えは、大人の勝手な幻想であり、子供にとってはありがた迷惑。

自分が子供だったら、そんなこと言われたくないですよね?
特に、自我が強くなる思春期にはそぐわないと思うのです。

自分がされて嫌だったから。
同じような思いをさせたくない。


子育てって、自分の過去に向き合う作業でもあります。

子供の頃の嫌な思い出、辛かったことを、ふと思い出して胸が苦しくなる。
あの時、本当はこうして欲しかったのに・・・という寂しさが込み上げてくる時があります。

そんな時こそ「こうしたら上手くいくと思う」と、自分が受けてきた体験を踏まえて、より良い方向に改良していくことが、子育てには必要。


自分が我慢してきたから子供にも我慢させなきゃ、って思っていると苦しさだけが残ってしまいます。


過去の自分の苦しい想いをひきずっていませんか?
自分が嫌だったことを、お子さんにしていませんか?


親と子供は、全く違う人間であり、同じでなくてもいいのです。


自分が嫌だったことを、同じように子供にも強要してしまうことだけは、どうかやめましょう。


子育てのつぶやきでした。

(2023.4.1)

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