つくる責任、つかう責任

SDGs達成度の日本の順位が下がったというニュースがあった。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000256770.html

その要因として「ジェンダー平等を実現しよう」があるのは承知として、「つくる責任、つかう責任」が低くなっていてひっかかった。
メーカーに勤めている者としてはゆゆしき問題だ。環境負荷を下げるために梱包材を工夫したり、分別しやすい構成にしたり、素材を吟味したりと各社いろいろやっているはずだ。なぜ?
その理由に挙げられていたのが「電子機器の排出量」である。
ショック!
どんどん作ってどんどん買ってもらう(どんどん捨てる)、というビジネスモデルそのものがよろしくないということだ。そうだ、言われてみれば自明のことだ。

原材料にリサイクル素材を充てるエコシステム、アップサイクルなどの動きもあるが、まだまだということだろう。

それにしても…、と思って詳しく調べてみた。
私が最初に触れたのはダイジェスト版のニュースだった。詳細版はこちら。
https://www.asahi.com/sdgs/article/14635843

さらに原典にあたってみた。
https://dashboards.sdgindex.org/profiles/japan/indicators

SDG 12「つくる責任、つかう責任」の評価指標は7つある。
緑は達成しているもの、赤はやばいもの、矢印は改善/悪化、なのだが、「・・」は"Trend information unavailable"とあるのでデータなしのようだ。

INDEX:JAPAN: SDG 12 2022

問題の「電子機器の廃棄」は赤丸でやばいが、”前年比で悪くなった”ということではないらしい。「プラスチックの廃棄」も赤丸なのだが、こちらも比較データ無しだ。なるほど悪化したのではなく、もともと悪いのかも、だな。
橙丸でそこそこやばい「輸入に含まれる窒素排出量」が悪化している。二酸化炭素ならわかる。窒素排出ってなんのことだろう?
ぐぐってたらこんなのがでてきた。
「国際貿易が引き起こす窒素汚染の実態を解明」横浜国立大学プレスリリース, 2016
https://www.ynu.ac.jp/img/news/id-15185-jp.pdf

窒素は、肥料に含まれているので食糧生産に関係が深い。また、化石燃料を燃やしたときにも出る。
ざっくりいうと、外国から食料品(特に肉)を輸入したり、外国製の衣料を輸入したりすると、指標が上がるということだ。
うむ。食料自給率が低く、ファストファッションが流行るってそういうことか。SDGsって、産業政策とライフスタイルの両輪だけど、これはその最たるものだってことだ。

で、戻って、メーカーとしては回収が利益の源泉となるようなエコシステム(サーキュラー・エコノミー)やアップサイクルを急がなければならないし、修理・メンテナンスでも稼げるビジネスモデルに移行していかなければならないと思う。頑張っている企業もあるので、世の中的にもそこを押さないと(マスコミも頑張れ)。

個人的には、お肉も卵もお野菜も国産のものを買っているけど、その育成に使われる餌や肥料は輸入物かもなー。難しいなー。「有機栽培ほうれん草」はおいしいので、みつけると買うけど、いつもあるわけじゃないしなー。
アップサイクルの野菜チップスとか、食べてみたけどあまりうまくなかったからリピートなしだなー。おからを使った「きらず揚げ」は美味しいのでリピートしてるけど。

服はユニクロだしなー。
まずは、ゴムがゆるんだら入れ替えて使うといったメンテンナンスを頑張ろうと思う。 < 小さい(^^;


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