
息子と私の高校受験237日「合格発表」
試験が終わった後の長い長い1週間が過ぎて、合格発表の日がやってきました。
発表は14時。
受験した高校に、合格者の番号が貼りだされることになっていました。
前期の合格者はたった80名。
彼の受験番号は15番でした。
「15番!行こう!だね。いい番号だねー!」
願書を提出して帰ってきたとき、そんなことを言ったのがよみがえりました。
てっきり2人で見に行くものだと思っていたら、息子は自分一人で見に行きたいと言い出しました。
「俺、一人で見てくるわ。
でさ、お母さんは車で途中のコンビニで待っててくれへん?」
「え?そうなの?
んー、ま、いいけど。
じゃ、14時に待ってるわ。」
「うん。よろしく。」
制服を着て、中学の鞄を持って、息子は一人で出かけていきました。
私は車で一人、指定されたコンビニに向かいました。
5分前くらいについて、お茶を買って、携帯を握りしめながら14時を待ちました。
自分の心臓の音が外まで聞こえるかと思うような中。
14時。
電話は鳴りませんでした。
5分経っても鳴らないんです。
「電話してこいよ!!!」
と一人でぶつぶつ言ってみたりしたのですが、一向に電話は鳴りません。
そうか!
合格者は書類を受け取りに行くことになってるんだった。
先にそっちに行ってるんだ。
そう思って待ってみるものの、電話はしんと黙ったまま。
15分が過ぎて、悪い結果がどんどん私の頭の中に広がっていきました。
やっぱり前期は難しかったのか。
仕方ない。
後期試験に向けて、どうやって立て直していこう・・・・
と、車の窓の外に目をやった時、息子が一人で坂を下って来るのが見えました。
その瞬間、「落ちた」と確信しました。
電話もしてくる気になれなかったのか。
ショックだったんだな。
どう言おう。
なんて励まして、どうやって後期試験に向かえるようにモチベーションを上げてやろう。
そんなことが頭の中をぐるぐるしました。
私があれこれ考えているうちに、息子は車に近づいて、ドアを開け、黙って助手席に乗り込みました。
一言も話さない息子に、なにか声をかけないといけないと思って、
「おかえり。
あのさ・・・」
と言いかけた時、息子が鞄の中から何かを出して私に突き付けました。
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なんのことかわからず、突き付けられたものをよく見ると、
それは茶色い封筒で、太い文字で、
「合格おめでとうございます。」
と書いてありました。
涙が。
涙がいっぱいあふれてきて、声をあげて泣きました。
息子に抱きついて、おめでとう、おめでとうって馬鹿みたいに繰り返しながら、わんわん泣きました。
初めて勉強を放棄していたことを知った時。
毎日頭を突き合わせて、一から勉強したこと。
思うように結果がでなくて、大泣きした息子の姿。
ぶつかって大声で喧嘩したこと。
いろんなことが次々に思い出されて、泣いても泣いても止まりませんでした。
「ママ、俺、やったで!
前期で受かったで!!」
息子の言葉に、
「うん、うん。やった。えらかった。」
と答えながら、あらゆるものに感謝しました。
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Belle Posent(ベル・ポーズ)
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