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息子と私の高校受験237日「きっかけ」

3年生の夏休みから始まった、息子と私の受験勉強。
中学生になった息子は勉強を一切放棄。
学校では寝ているか、ぼーっとしているか、そして家ではゲームに没頭する時間が増えていきました。
ただ私とは普通に話もするし、一緒に出掛けたりもするしよく笑っていました。
だからあのことがなければ、今でもそのままだったかもしれません。


あのこと。
とは2年生になってすぐの家庭訪問です。
担任になった社会の先生は、30代の声のよく通る、明るい感じの先生。
その先生が、家庭訪問の時、こんなことをおっしゃったんです。

「いやー、4月になってまだそんなに日にちは経ってませんが、彼、ずいぶん感じが変わってきました。
僕は担任じゃなかったけれど、去年はこのままいったらこいつはどうなってしまうんだろうと思うくらい、どんどん無気力になっていって、僕、すっごく気になってたんですよ。」

は?????
無気力ってどういうこと?

突然そんなことを言われて、フリーズしている私におかまいなしに先生は続けました。

「社会の時間でもだいたい寝ているか、起きていてもぼーっとしているかで、まったく目が合わない状態だし。
提出物もまったく出してませんしね。
もう無気力を絵にかいたような感じでしたからねー。」


「そんな状態だったんですか。
すみません、恥ずかしいですけど、全くそんな感じになってるとは知りませんでした。
あとで息子とも話します。」
なんとかそれだけ答えました。

先生が帰られた後、一人であれこれ考えました。

先生の言ってることってオーバーなんじゃないの?
だって1年生の時の先生はそんなこと一言も言ってなかったし。
学校で寝てるなんて、そんなことするように育てた覚えはないし。
だって家では全然普通で無気力なんて感じたことないもん。

バカですねーーー。
そんな子に育てた覚えはないとか。(汗)
信じたくないんですよねー。(笑)

でも、帰ってきた息子に先生の話をすると、あっさり認めたんです。
「あー、俺、1年はクラスもあんまり好きじゃなかったから、そんな感じだったかも。」

え?

え? え? え?

ほんとだったの?????


「じゃ、提出物は?やっぱり全然出してないの?」
「あーーーー、出してないかも。」


!!!!!


「そうなんだ。
ちょっとお母さんびっくりだわ。
そっかーーー。」

びっくり。
本当にびっくり。

でもどうしてそうなったのかは想像がつく。
だから息子にはこう言いました。

「わかった。
どうしてそういう状態になったかもだいたいわかるよ。
だからもう今までのことについては何も言わない。
ただ、これからは別。
別にものすごくいい成績を取れとも言わないし、優等生でいろとも言わない。
でも最低限の事はちゃんとやりなさい。
出せと言われた提出物は出す。
授業中は先生の話を聞く。
学校のルールは守る。
そういう基本的な事はきちんとすること。」

「あーー。うん。わかった。」

これが彼が目を覚ますきっかけになりました。
でも本当に目が覚めるのはまだまだずっと先のことです。

次のお話につづく

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