コロンビアを離れる
メキシコで仕事が決まりそうで、早ければ今月末にはコロンビアを離れてメキシコに戻ることになる。
コロンビアには約11ヶ月いさせてもらったことになる。
はっきり言って厳しかった。
もっとスムーズに全てうまくいくと思ってタカを括っていたけど、結婚手続きもビザ取得も本当に大変だったし、夫に全てやってもらってこれだから、一人では心折れてた。
実際心はぽきっと折れた。
仕事が見つからないし、オンラインでもなかなかうまくいかないし、一日中に家にいて、友達もいないから出かけることもない。
第一、コロンビアに来てから、一人で出かけたことなんて近所以外ほぼない。
メキシコではあんなに一人で動き回ってたのに、どうしてだろう。安全面といっても、住んでる場所は比較的安全で、一人でバスや公共交通機関を使って出かけたって問題ないのに、それをする気すら起きなかった。
まぁメキシコでも、仕事をしてたから出かけてただけで、必要なければ出なくても平気な性格だったから、やっぱり仕事って大きいな。
でも気晴らしに出かけたり、気のおける友達とお茶したり、そんな東京では当たり前の事が全くないのはけっこう痛い。
無職だったから、昔みたいにバカスカ買い物もできないし、そういう意味でもどんどん身動き取れない思考になっていってたのかもしれない。
やっぱり仕事(お金)って大きいね。
ここでは、日本ではあまり考えられないかもしれないけど、仕事をしてない外国人は、銀行口座を作るのも一苦労。この国で仕事をしていない外国人が何故銀行口座を作るのか。資金洗浄ではないか?と怪しまれるのだ。
だから偽の仕事の取引証明書を夫の叔母に書いてもらい、それでなんとか口座を作れたけど、カードを使ってお金下ろすたび手数料、カード(デビット)で買い物するたび手数料、だから結局一回も使ってない。
そんなことが重なって、ある日心が爆発して、全てが嫌になり、号泣して叫びまくってベッドに突っ伏して、もうその日はずっとベッドから出られなくなってしまった。
お腹が空いて起き上がっても、何かしようとするたびに、あの「うまくいかないフラストレーション」「自分の無価値さ」がよぎって、すべてどうでもよくなった。
夫は生活費をほぼすべて払ってくれていたけど、そんな自分も嫌になった。
一年前はきちんと稼いで好きなもの買って家賃払って、生きてたのに。
今は何の役にも立たない無価値な人間みたい。
私がそう言うたび、そんなことはないよ、と
家の事やるのだって大変なことなんだから。今はこんな状況だから、助け合っていくのは家族だから当たり前
これは僕のお金じゃなくて二人のお金なんだから、負い目に感じないで。
ずっと繰り返しそういってくれた。
ありがたかった。そんな風に言ってくれる人と結婚してよかった。この人のために支えたい…
でも、、やっぱりそれとは別に、この生活は私的にきつかった。一日中家にいて、友達もいない
(積極的に作る気もない)、十分な収入もない、
それは精神的にきつかった。
この国に来て、ひとつも誰とも社会的に繋がれていない。会って話すのは、近所の犬友か、彼の親戚か。それでもほぼない。
私の心は限界だったと思う。
夫婦で話し合って、コロンビアでは私のしたい仕事がないこと、あと例えば運転免許も、試験がマニュアル車なため私はほぼ取得不可能で、メキシコみたいに運転してどこかへいく事も実質難しい事(車もない)、活き活き生きれてない事、それらの理由がいろいろ重なってこの国を好きになれない事、全て洗いざらい話した。
メキシコなら慣れているし、日本人向けの仕事もある。知り合いも多いから新たに生活も始めやすい。
二人で決めてメキシコで就活することにした。
夫はリモートワークなのでどこへ行っても大丈夫な仕事形態というのも大きい。
メキシコが好きとか、メキシコの方が住む利点があるとか、それはわからない。
ただ仕事がない、収入がない苦痛、実質専業主婦をしていて、私は仕事をしたいと思った。
仕事を始めれば、家にいる幸福感をまた羨ましく思うだろう。だけど、私は働けるコンディションの今は、しっかり働いてお金を稼ぎたいと思った。
それがない虚しさはけっこうきつかった。
結婚をして、これからはひとつの家族なんだということも実感した。
一人ではなくて、二人で協力して生きていくということ。
メキシコでも力を合わせていろいろ乗り越えたい。
ありがとう、コロンビア。