180名の社員とバリュー改定ワークショップを実施。全社参加型ワークショップを成功させる運営とは?
こんにちは。
ログラスで組織人事をしているりかさんです。
ご無沙汰しております。お元気ですか?
初めましての方が多そうなので、簡単に自己紹介をしますと
株式会社ログラスという会社に一人目人事として入社、当時は採用を中心に取り組んでおりました。育休復帰後からは組織人事として日々取り組んでおります。
最近育児ツイート多めですがXがこちら
昨年春に育休復帰をしてから、目まぐるしい一年を送っていました。
少し落ち着いてきたので、何をしてきたのかnoteに書いていこうと思います。
「社員200人を前にバリューを見直したい」
8月上旬に代表から言われた一言が全ての始まりでした。
というのも、代表の布川は昨年春から夏までにかけて、全社員と1on1をする膨大なプロジェクトに取り組み、社員の声から組織として取り組むべき課題を抽出していました。
毎月エンゲージメントサーベイを行い、入社一カ月後面談を実施しているログラスでは月次で組織を振り返る機会があったのですが、
一昨年末から昨年4月末まで調達に向けてかなり厳しい期間を過ごしていたこともあり、その後の社員の状況を自分の目で見て確かめたいと思ったことがきっかけのようです。
今のバリューは今後200人を超える組織の軸となれるか?
今のバリューは私も入社する前、社員十数人の時に策定したバリューです(一部追加されたバリューもあります)。
十数人の時に組織として社員が意識すべき価値観と、200人前後の組織で社員が意識すべき価値観は、共通のものもあれば変わるものもあります。
ありがたいことにログラスは毎月のエンゲージメントスコアも、
毎年行っているALL STAR SAAS FUNDの従業員サーベイでも高スコアをいただいており、今何かが炎上しているということはありませんでしたが
先々を考えて先手を打とうとバリュー改定プロジェクトを始めました。
バリューを見直すきっかけとは?(ワークショップ実施の背景)
「せっかくバリューを改訂するなら社員全員が一緒に考えてほしい」
ログラスは犬も歩けばバリューに当たるぐらい日々の行動から評価・表彰制度までにバリューが浸透している会社です。
その会社でトップダウンでバリューをいきなり変えても、社員に浸透しないのではないか……という不安がありました。
「わかる」と「できる」は異なり、行動変容にたどり着くには社員一人ひとりのバリューの解像度と納得度の高さが必要です。
先日までシリーズBの調達に向けて事業最優先で取り組んでいたログラスでは、ちょうどバリューやカルチャーに重きを置いていた時期ということもあり、今回のバリュー改訂のタイミングで全社員が全力でバリューに向き合う日があってもいいかもしれない、その日をきっかけにもっとバリューを意識して日々アクションが取れるようになるかもしれないと考えました。
「せっかくのこの機会に自分たちの会社のバリューは自分たちが一番ジブンゴトとしてこれからも考えてほしい」。
そんな思いもあり「全社員参加型のバリューワークショップ」を実施することが決まりました。
180人全社員参加型のワークショップの流れ
ちなみにメイン幹事は私一人です。
上司と代表の布川に相談しつつ進めていましたので、一人人事でも大丈夫!
全社員のスケジュールを抑える
これが一番大変だった気がします。
180人のカレンダーを全て確認することはできないので、経営陣からMgr以上までが全員参加できる日程を探しました(これでも30人を超える)。
当初は10月末までにバリューを改定したいというスケジュールだったため、猶予期間は1ヶ月。30日分のカレンダーを必死に参照して日程を決めました。
カレンダーの全体案内と参加必須の発信
カレンダーを抑えても仕事が入るのが社会人の定め。
ということもあり、カレンダー設定後は定期的に全社員に発信して参加必須であること・仕事を被せないことを案内していました。
時には代表からも発信いただき、全社員の予定ブロックに全力を注ぎました。
ワークショップの骨子を考える
(実施日時に余裕のある企業は先にこちらを取り組まれることをオススメします)
ちなみにログラスはバリューについて考える日を「バリュー超会議」と名付け、今回3段階構成にしました。
1. 代表から「バリューの重要性と今回バリューを見直す理由」(講義形式)
2. ワークショップ
3. プレゼン大会
◾️1. インプットセッション
まずはインプットセッションでバリューについての認識を統一し、今回のバリュー改訂で意識すべきことなどを代表から伝えていただく形にしました。
これが非常に重要でして、バリューと一言に言っても企業によってはより抽象度の高い価値観に近いものもあれば、行動指針に近いものもあります。
「バリューについて考えよう」という命題だけでは人によって前提認識が異なるため、180人の認識統一のために30分をかけて今回のバリュー改定の目的やバリューのあり方、ログラスとして今後どのようにバリューを重視していくかなどを代表に渾身のプレゼンをしていただきました。
◾️2. ワークショップのゴール
次にワークショップのゴールを考えました。
今回は
・未来の組織をイメージして必要なバリューが考えられている状態
をゴールとし、ワークショップのテーマを考えました。
その結果
・今のバリューでモヤモヤしていることを全て吐き出す
・2年後のログラスにとって理想の組織を考える
・そのために必要なバリューを考える
という内容になりました。
◾️3. プレゼン大会
上記で終了してもとても充実したワークショップになりますが、そこで終わらないのがログラス。
せっかくなら極みを目指そうぜということで毎回恒例のプレゼン大会を設定しました。
審査基準を代表と議論し3つに設定しました。
ちなみにチーム別ワークショップの事前課題を作成しており、ファリシテーターには当日議論ができるよう事前に顔合わせランチの依頼をしておりました。
するとプレゼンの話は伝えていなかったにも関わらず、「我々のチームが優勝します!」と発信するチームが多くあり、結果としてプレゼン大会はとても盛り上がりました。
勝ち負けが目的ではないですが、「自分たちのチームがバリューについて一番考え抜いてやる!」という気持ちはありがたいので、プレゼン大会は実施して良かったと感じています。
当日の進行表とスライドなどを作成する
当日180人の1日をいただくので、イレギュラーが起きて失敗したという事態を防ぐために準備はかなり入念に行いました。
事前準備をしたのが
当日の進行表はパート・コンテンツ・担当・所要時間・投影スライドのスクショ・全社の動き・事務局の動きなどはもちろん、どの発表の時に誰のPCを使うかまで細かく設定していました。
ログラスはオフラインで実施をしたので、地味に気を遣ったのがワークショップのチーム別実施会場でした。
議論をしていただくため、他チームが近いと自チームの議論が聞こえない・議論しづらいなどを懸念し、ただ並べるのではなくスペースを意識して配置しました。
また、会議室以外で実施するチームが発生する場合は、全チーム分の付箋とホワイトボードペーパーを用意することをオススメします。
当日の運営サポートメンバーをアサインする
今回は幹事が実質一人だったため、180人をくまなくケアすることは物理的に難しいと悟り早々にサポートメンバーのアサインを考えました。
具体的にはワークショップのチームでリーダーを任命し、その方々に今回のバリュー超会議の目的やワークショップでの運営での留意点などを研修しました。
また、ファシリテーター同士でも密に連携をとり自分たちで解決できるようにと、ファシリテーター用のSlackチャンネルの作成や当日に向けた研修の実施などを行いました。
皆様のご協力あって、ファシリテーター同士で問題解決したりイレギュラーの対応をしてくださり本当に支えられました。みんなありがとう!
当日の動き(事務局Slackチャンネルの開設)
当日はバリュー超会議の1時間以上前にあらためて経営陣に今回の流れや資料の共有を行い、ファシリテーターの方々にも資料を再周知しました。
また事務局ですぐ連携が取れるようにチャンネルを開設し事細かに報告を投げておりました。
結果どうだったの?
ありがたいことに、バリュー超会議自体はとても好評に終わりました。
正直なところ、「180人もいたらあまりうまくワークしないチームもあるかな?」「サポートにうまく入れるかな?」という不安もあったのですが、
本当に全チームが自ら真剣に議論をしてアウトプットを出してくれました。
今回は優勝チームのバリューをそのまま新バリューにするということはせずに、全チームのワークショップの資料を集め、一覧にまとめ新バリュー策定にあたり参考にさせていただく流れとしました。
とても勉強になる視点やバリュー提案があり、運営事務局としても非常にありがたい1日となりました。
最後に
今回全社員参加型のバリュー会議はログラスで初めての取り組みでした。
そのため、他社様の事例は大変勉強になりました。
自分もこれからログラスでの取り組みを発信しつつベンチャー・SaaS界隈が盛り上がる(本当に微力ながら)一助になれたらうれしいなと思いました。
そんなログラス、組織人事がまだ一人です。
新たなチャレンジたくさんできる環境なので、興味ある方はぜひお声がけください♪
ちなみに新バリューはこちら
それでは次回の記事でお会いしましょう!