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【商業出版する方法+229】ギャップ萌えで売れる本の企画書へ。出版ストーリーから見る出版企画の作り方。

元KADOKAWAのビジネス・実用書出版コンサルタント+編集者+ビジネスプロデューサーの渡邉です。

今回は、これまで私のコンサルティングを導入いただき、商業出版に至られた方のご感想や軌跡を通して、商業本としての売れる企画の作り方・売れる本のクリエイト手法についてアウトプットさせていただこうと考えています。 
 
今日の本はこちら。

こちらの本の著者である「伊藤宏美」さんの出版プロデュース&コンサルを担当しました。
この本が出る経緯などから、売れる商業本の出版企画の作り方についてシェアします。
 

1)出版企画書を70通以上送っても、出版できない


伊藤さんは、起業家・経営者としては非常に申し分ない実績(集客・マーケティングの専門家として多くの女性を支援)と、SNSを駆使して認知度のアップ、テレビにも出演されるなど、メディアPRもバッチリ。
そんな方でしたが、私と出会った時は、、

出版塾にも入り、出版企画書を70通以上送ったけど、なかなか編集者から反応が得られなかった。
 
という、「え??どうした?どうした?」という経験をされていました。
 
私も「あれ、まだ本を出されていなかったんだ」という印象で。。
SNSなどでよくお見かけしていたし、経営者としても「売れっ子」という印象だったから、どこかの出版社編集者がすでに「手をつけている」と考えていたのですよね。
 
でも、、まだ商業本までは辿り着いていなかったのです・・・。
 

2)実は、KADOKAWA時代の渡邉、伊藤さんの企画書を受け取っていた(汗。。。


はい、ということでこれもユニークなのですが・・・。。

私がまだKADOKAWAの編集者時代に、伊藤さんから企画書をもらっていたんです。

それも2通も!!
 
これはどういうことかと言うと、、
ちょうどその頃私は男性マターな「ビジネス書」よりは、女性層をイメージした自己啓発書や実用書を手掛けることが多くなっていたんですよね。
そうした私の担当本(数冊)を伊藤さんもチェックされていたようで、、
私が出した本のタイトルを宛名に書き、そのタイトルを編集した「編集担当者宛」で、届いていたので。。
会社の手紙の振り分け部署で、書籍のタイトル名を担当者が検索し、私だと判明させ、デスクへ届けていたのです。
 
どうやら私が手がけた編集担当本を2冊はチェックしていただいていたみたいで・・。
その本の編集担当者宛、で封書を送ったようなので、

同じ企画書が2通、私の手元に届いた。
 
ということなんです(^^;;。
 
 
こういうことも、あるんですよね。。
  

3)企画書の内容が「出版社の編集者が求めているものと違っていた」


伊藤さんは、別の出版塾に行ってらしたので、その企画書もあらためてみたところ、、、

企画書の「書き方」自体は、とても正確なものでした。
 
タイトルのつけかた
目次や構成案の出し方
などなど、、


ここの「書き方」については、悪くなかったんですよ。
日本語もできていますしね。
 
ただ、企画の「切り口」が、


出版社の人は、これはあまり好まないだろうなー
 
 
って思う内容でした。
 
 
それが「(SNS)集客」に関わる内容だったからです。
 
 
今でこそ「ひとり起業・ひとり社長」などは浸透力が高くなっています。
しかし2018年頃は、独立してSNSでマーケティング組んで、集客して売り上げ立てる!という方式は、ある意味「ニッチ」でした。

集客の本、といえば「店舗集客」にまつわるものが多かったからです。
 
その意味では「SNSツールの集客本・マーケ本」は、、


買う人が少なすぎて、読者が見えづらい
 
という意識が編集者としての意見としてあり、


マスとして売っていくに当たり、1万部を超えられるのかどうか、、
そういう意味で「売上として立っていくアイテム」の商品本に仕上げられるのかどうか。。

この辺が、非常に不透明だったんですよね。
 
その意味でも「伊藤さんの実力はわかるんだけど、出版企画の切り口が、どうあっても”出版社の編集者が欲しい!”と思える内容ではなかった」
「伊藤さんのリソースの出し方が、出版社のニーズをあまりそってない」 
 
という課題が浮き彫りになったんです(私のなかで)。
 
 

4)起死回生は、「自己紹介を書いた1つのブログ」。


伊藤さんの出版コンサルを行うにあたって、私の中で一つ、目についたものがありました。
 
それが「自己紹介文」のブログ記事でした。

会社紹介とともに、自己紹介の詳細を企画書にも活かすため、ご提出いただいたのですが、、、


アメーバブログでアップしていた「自己紹介文」に、私は釘付けになったのです!
 
 
そこには、美しい成功者として華々しい活躍をする伊藤さんの姿とは裏腹な・・


・黒歴史


が延々と綴られていたのです。


このブログの記事は、実際『玉の輿にのれなかった崖っぷち女が 年収1000万円になった 黄金の大逆転ルール』の「プロローグ」のところに、ほぼ修正なしで掲載するくらいになったのですが、、、

実際のブログ記事がまだ残していただいてたので、シェアしますね。
それがこちらです。


これを読んだ時、


ピーーーーーん!!


と私の編集者の勘が働きました。


これだよ、これーーー!」


て思いました。


伊藤さんの華々しい経営者としての御活動の裏に、、想像を超える「過去」があったのです。
まさにこれこそ


ギャップ萌え


というそれです。
 
 
私はまんまと「ギャップ萌え」の魔法にかかってしまい・・・


「このブログ記事をもとにして、企画書を作りましょう!!」
 
ってニコニコ提案しました。
 

5)出版があっさり決まってしまう。。。


コンサルをご導入いただいて、わずか3ヶ月くらい。
編集者としての勘がピーンと働いたおかげと、出版塾で決まりはしなかったものの伊藤さんの出版企画書の執筆レベルはめちゃくちゃ高くなっていたので、その辺お互いのスキルを融合させて、企画書は短期間で完成。。
 
そして、これまたちょっと機会があったので、私の知り合いの編集長に企画書を見せてみたんです。
 
すると、、


「え、これ超面白いですね。ちょうど企画会議が近々であるのではかりまーす」
 
 
と言ってノリノリで返答をいただき、、、
 
その後1週間も経たないうちに、、

「企画会議を通過いたしました。ぜひ本作りやらせてくださいね」
 
とFacebookメッセンジャーで、サクッと返事をもらった。。。


という流れで、、


実にあっけなく!!


商業本が決定してしまいましたと、、さ。


て、ことでした(ちゃんちゃん)。
 
 
この期間「3ヶ月も経ないうちに・・・」。。


まあ、出版って「決まって流れが動く時は早い!」てのがセオリーだったりするので。。
そのセオリーにハマっていただいたわけです。
 
 

6)まとめ


というわけで、出版ストーリーをご紹介させていただきました。 
今回の伊藤さんの場合、、

出版企画書を書く「執筆スキルは高い」が、「出版社が欲しがる企画を出しきれていなかった」


というのが、課題となってしまい、なかなかうまくいかなかった。

だが「たった一つの自分の経験」、それも「今では考えられないような過去の痛烈な体験」が「商業本のネタとして、立った」。
まさに、、


>ギャップ萌えが勝因!


 
ということなのですよね。

 
なお、伊藤さんの著書は、発売6日で重版がかかり、今でも好評発売中のビジネス書として販売されています。


伊藤さん自身も、ご自身の「名刺がわり」として、ご著書を有効に活用いただいています。
 
 
なお、伊藤さんからいただいた「ご感想」がありますので、こちらもどうぞ。

 
そして、これから出版を考えられるかた向けに「インタビュー」にも答えていただいておりますので、こちらもどうぞ。

 
ということで、あなたの出版活動に参考になれば幸いです。
 
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渡邉理香
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