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最古のハーブ あふひ

マロウ
 Hollyhock

葵 
 あふひ

最古のハーブ Hollyhock

英語では「Hollyhock」(ホーリーホック / 聖地の花)と呼ばれ、12世紀ごろの十字軍がこの植物をシリア(キリスト教の聖地)から持ち帰ったことにちなむとされている。

マロウは古代から薬として利用されてきた最古のハーブ。学名をalthaea roseaといい、roseaは野薔薇のような花の姿を指し、althaea(アルテア)はギリシャ語の「治療」を意味するalthainoが語源。

学名に治療の意があるほど薬効は高く、咳止めや傷や炎症、潰瘍の治療、利尿・整腸薬として用いられてきた。マロウの仲間はどれも、咳や胃炎に効果があるとされている。花や柔らかい若葉は、疲労回復や美肌、利尿効果、二日酔いやむくみの回復にも効果的で、ハーブティーとして愛用される。

コモンマロー の花はサラダに散らし、葉と若い芽はゆでて野菜のように利用する。ティーに使うのは花で、食べるのは葉っぱと芽の部分。

オリジナルブレンド『あふひ』 マロウ&レモングラスのお茶


葉と花の浸出液は、肌を引き締め炎症や湿疹にも効果がある。抗炎症、収れん、緩下作用があり、葉をもんで、虫刺され、傷の手当てに使用する。

ちなみに、ウスベニタチアオイは英語でMarshmallow(マーシュマロウ)といい、お菓子のマシュマロ(Marshmallow)と同じ。根に含まれる多糖類から粘液を抽出できることから、古代エジプトでこの植物の根の抽出物にナツメヤシの実で風味をつけ咽の痛みを和らげる薬としてもちいた。これに後に卵白や砂糖を加え、攪拌して作られたのがお菓子のマシュマロのはじまり。(現在のマシュマロはウスベニタチアオイの根ではなくゼラチンを使用している。)

双葉葵

和歌 と あふひ aoi

歴史的仮名遣で葵は「あふひ」と書き、「逢ふ日」と掛詞になり和歌に好まれた。古歌に見える「あふひ」「あふひ草」は二葉葵(フタバアオイ)を指すことが多いが、こちらはウマノスズクサ科で立葵とは全く別種の植物である。賀茂神社の葵祭で挿頭(かざし)に用いられたのも二葉葵で、そのため賀茂葵の別名がある。

枕草子の「草は」の章段にはこの二種類の「葵」が取り上げられており、最初の「葵」が二葉葵、「唐葵」が立葵と思われる。

葵いとをかし 神代よりしてさるかざしとなりけん いみじうめでたし もののさまもいとをかし(中略)唐葵 日の影にしがたひてかたぶくこそ 草木といふべくもあらぬ心なれ

また、源氏物語「藤袴」に見える歌の「あふひ」も立葵。

心もて 光にむかふ あふひだに 朝おく霜を おのれやは消つ

これは、蛍兵部卿宮に求愛された玉鬘が「自分の心から光の方を向く葵でさえ朝に置く霜を自身で消すことなどできましょうか」と、思うに任せぬ我が身を訴えたうた。

万葉集の中にある歌も興味深い。

なしなつめ きびにあわつぎ はうくずの 
のちもあわんと あふひはなさく

梨棗 黍に粟嗣ぎ 延ふ葛の 
後も逢はむと 葵花咲く

万葉集16巻3834番歌 作者不明

梨棗リソウ 
離早リソウ
(早々に離れた)

梨棗リソウ 
離早リソウ
(愛している人と離れている)
 ※中国の古典より

黍に粟つぎ 
君に逢わずに

延ふ葛の後も逢はむと 
一度離れた葛の蔦が再び出会うように

梨棗黍に粟つぎ延ふ葛の 
次々と作物が実りを迎えるように

梨棗黍に粟つぎ延ふ葛の後も逢わんと 
(これらの作物が実り)
季節が廻った後に逢いましょう

葵花咲く  
逢う日は(花が咲くように)嬉しい

オリジナル・ブレンドティー

あふひ

のちもあわんと
あふひはなさく

あなたと
再び逢う日(あふひ)は 
花が咲くように嬉しい


ほんのりと優しく
レモングラスとブレンド。

透明な青は
檸檬
(またはクエン酸)
を加えると
華やかなピンク色に。

このことから
夜明けのハーブティー
とも言われている。

効能

疲労回復
美肌効果
利尿、整腸
むくみの回復
咳止め
傷や炎症潰瘍
二日酔い

透けて見える葵の花も可愛いらし


谷口理香
霊能者/写真家/アロマセラピスト

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