たりしほこ/多利思北孤
姓は
阿毎(あま)
字は
多利思北孤
(たりしほこ)
阿輩雞弥
(あはのきみ)
隋の文帝の開皇(かいこう)二十年(600年、推古天皇8年)、俀(たゐ)王で、姓は阿毎(あま)、字は多利思北孤(たりしほこ)、阿輩雞弥(あはのきみ)と号している者が、隋の都大興(たいこう)(西安市)に使者を派遣してきた。文帝は担当の役人に俀国の風俗を尋ねさせた。使者はこう言った。
「俀(たゐ)王は、天を兄とし、太陽を弟としている。夜がまだ明けないうちに政殿に出て政治を行い、その間あぐらをかいて坐