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中国ドラマ・骄阳伴我 (氷に恋したサンシャイン)

ということで(?)肖战(シャオ・ジャン)主演の中国ドラマ「骄阳伴我」(氷に恋したサンシャイン)をのんびり見ていたのですが、先日ついに全36話完走しました!
想像以上にお気に入りドラマになったので、宣伝がてら感想・オススメポイントを書いていきたいと思います。


1.どこで見れるの?

今のところ日本で見る方法はたぶん二つ。

①衛星放送(放送中?)

私が利用していないのでアレなんですが、衛星放送というケーブルテレビで放送中のようです。
日本のケーブルテレビなので字幕もきれいなはず!だし、HPに見どころきれいにまとまってます、私がnote書く必要ないんじゃないかってくらい笑

②IQIYI

中国系プラットフォームのIQIYIでも見ることができます。私はこっちで見ました。字幕はAI生成(要するに自動翻訳)なので場面によっては精度が…となりますが、個人的にはまあ許容範囲かな?って感じ。ただし、アプリは大変使いづらい…笑
価格の手ごろさ(約1,000円/月)なのと、所謂サブスクなので視聴時間を問わないのとほかの作品(見てないけど…)も見れるのが魅力な気がします。
そして何より!5話(全36話)まで無料(登録なし)で見れる!ので、まずは5話までIQIYIで試しに見てみて、作品と合うか、AI字幕に耐えられるかを確認頂くのが良いのかなと思います。
中華系に課金する不安?あるかもしれないけど、日本からだと基本的にIQIYI国際版を利用することになるのと、Go●gleとかを介することになるのでまあ良いかな~と思いました、わたしは。

2.あらすじ

私が書くより衛星放送のHP見るのが早いのでは?説もありますがザっとあらすじ記載します。

肖战(シャオ・ジャン)演じる主人公・盛阳は重慶の広告会社で働く26歳。意地悪な上司にいいように使われるいわゆる社畜です。
彼は10年前に自分の人生を変えた広告を作った简冰(盛阳の10歳年上)にずーっとあこがれて、デザイナーにもなりました。が、ずっと出会えておらず。
その間に简冰は著名な賞もたくさん取り、師匠である薛义明と結婚して二人で会社も設立し…と順風満帆に見えますが、未だに業界では「女監督は信用できない」「家庭は悲惨に違いない」等と噂される毎日。加えて旦那の薛义明は業界人でモテるので浮気三昧。ついに離婚を決意し自暴自棄に。飲み潰れているところに奇跡的に盛阳と再会して…!?

所謂姐弟(年上彼女・年下彼氏)モノなんですが、それではとどまらない魅力がいっぱいあるな!!と思ったので、以下に記載します。

3.見どころ!

①他人も自分も定義しない

「他人を定義してはいけない」
自分に対して「離婚してさみしいはず、同じ状況で年も近い方沐と付き合えばいいのに」と妹・简霜に言われたヒロイン・简冰が返すセリフなんですが、なんか結構これがこのドラマの全てだなあ、と思いました。ただし、定義して枠の中に閉じ込めているのは、他人とは限らず自分かもしれない。

简冰自身も上記のシーンだけではなくて、クライアントに「女性監督の何が問題なんですか?」と詰め寄ったり、一見他人からの定義に囚われず生きて行っているように見えます。一方で、(ど~~~考えても好きなのに)10歳年下の盛阳のことは「まだまだ子供、その恋心も勘違い」と決めつけるし、自分自身に対しても「年上の女が年下男と恋をするなんてみっともない、まして離婚直後なのに」と型に当てはまてしまっています。
他にも他にも、「自分をダメな奴」と無意識にレッテルを張り続けている同僚の宋晨や、良い子であることから逃れきれない简霜のボーイフレンド・郝俊杰、息子に対し「いい歳して彼女もおらず自立していない」と決めつけてしまう盛阳の母・罗美娟などなど…。数えきれないくらいの「定義・きめつけ」が登場人物たちの可能性を閉ざしてしまっているように見えます。

これらから、登場人物たちが幸せに向かってちょっとずつ、ちょっとずつ逃れていくドラマなわけですが、定義から脱するポイントは「相手の身になって客観的に自分を見てみる」ことなんじゃないかなあ、と思いました。

あんまりネタバレするのもよくないので、印象的なシーンとセリフを一つだけ紹介したいと思います。
物語の後半、盛阳たちは独立し、自分たちのスタジオを作るのですが、まだまだビジネスに慣れていない&若くて舐められがちなので失敗ばかり。一度設備業者に騙されてもめてしまうのですが、そこで業界では大先輩の简冰が経験(とちょっとしたコネのようなもの)を使って場を納めてくれます。
ただでさえ彼女より年下で仕事でも敵わないことを気にしている盛阳のプライドはズタボロになるわけですが、そんなところに简冰が以下の言葉をかけます
「自分の短所を他人の長所と比べてはいけない。長所・短所が違うからこそ私たちは協力できる」
当たり前と言えば当たり前のことなのだけど、忘れがちなことをはっきり言葉にしてくれたこのセリフ、大好きでした!自分の当たり前も相手にとっては長所かもしれないし、誰しも短所があるのは当たり前。その短所はむしろ協力しあうチャンスをくれるかもしれない。ちょっと遠くから自分を眺め直して前向きに定義し直す。そんなことをまさに太陽が氷を溶かすように、丁寧に丁寧に描いてくれる良いドラマだなあ、と思ったのでした。

②家族の間のトラストについて

色々な家族のかたちと、そのトラストの紡ぎ方もこのドラマの大きなテーマかと思います。
简冰・薛义明の元夫婦(と親友兼同僚の梁珊珊)、简冰・简霜姉妹、方沐・郝俊杰の叔父・甥等…。本当にいろんな形の家族が出てきて、それぞれの信頼関係があって、血のつながり?いわゆる核家族?であることが家族を作るわけではないのだなあ、ということを伝えてくれます。

まあそして何より、盛阳一家でしょう!父・盛向前と母・罗美娟はもうなが~いこと夫婦をやっていて、お互いがいることが当たり前、盛阳が子供のころから大喧嘩をしてはなんだかんだ仲直りすることも当たり前。
そして、本作の前半でそれはもうひどい夫婦喧嘩(見ていて辛くなっちゃうくらい)が描かれます。きっかけは些細なことなんですが、罗美娟は「私の価値を誰も認めてくれない」と悩み、怒り、それに対して盛向前も「そういうお前も俺を馬鹿にして尊重してくれない」と怒り、盛阳のセリフを借りればお互いに「離婚」の一言をを武器にして泥仕合をするわけです。(極めつけに間に入った盛阳に対しても「金食い虫」だの「お前にどれだけ尽くしたと思っている出ていけ」だのひどい言葉が浴びせられて、本当に見ていられない…)
最終的に、简冰の力も借りて二人を仲直りさせるわけですが、その際に仲直りのきっかけになったのは「お互いが本当はお互いをすごく大切に思っている」「本当はもっと良い生活をさせたい(けどそうはいかない事情がある)」ということをはっきりと口に出したことでした。家族といえども、いくら距離が近くても、ないがしろにせず時には言葉にして感謝を伝える。そんな大切さが見える名シーンなので、ぜひ皆さんご覧ください…!

余談ですが、一人息子(盛阳や郝俊杰)・一人娘(潘柔)に対する親の過干渉っぷりがすごく見えます、このドラマ…。というか中国作品を見ていると本当に感じます。上記の喧嘩シーンの際も、「4人の親の面倒を見なくては行けなくて、幸い子供は一人で…」的なセリフがあり、この子供に蓄積されていく期待と負担というか、中国社会の大変さを改めて感じたのでした。

③地元で元職業を演じる肖战、そして重慶の魅力!

いろんなところで紹介されて尽くしていると思いますが、重慶出身で元デザイナーの肖战が重慶のデザイナーを演じているのがこの作品の大きな魅力!
電車に乗って朝から晩まで必死で働く盛阳を見ていると、どうしても芸能人になる前の肖战に思いをはせてしまいます…。そして盛阳、めちゃくちゃかわいい役です!序盤の片思いシーン、ヒロインから連絡が来たり会う口実ができたりすると全てをなげうって駆けつけたり、時には一晩中家の前で待ってたりと本当に健気で…笑

そしてそして、重慶の街がめっちゃくちゃ魅力的です。
8D都市と呼ばれる高層ビル群にその間を通り抜ける高速道路や電車、SFみたいですっごく素敵!今一番行ってみたい都市に急上昇しました笑
何よりこの夜景シーンですね、是非これだけでも見てください~すごいので!!

街並みじゃないんですが、緑でいっぱいの盛阳のおうち(ドリームルーム!)や简冰の家の洗練されたインテリアやファッション、屋台で食べる螺螄粉、盛阳が作る朝食、料理上手の罗美娟が作る晩御飯等挙げればきりがないおいしそうなごはんたちなど、映像として見ていて楽しいものがたくさんあるのもとっても素敵なドラマでした!

④中国ビジネスが垣間見える

基本的にはお仕事ドラマでもあるので、中国ビジネスが垣間見えるのも個人的には面白かったです~。
人脈ゲー、偉い人の親戚が一枚かんでいるのは当たり前、関係性構築のためには名刺交換よりWeChat交換(そして日々モーメントにLike!を送る)、取引先にWeChatをブロックされてバックれられる…等々。日本ではなかなかないな!というシーンの連続でめっちゃ興味深かったです。

そして、仕事に対する简冰の姿勢がカッコよくて!简冰は有名監督なわけで、ギャラもまあまあ高いのですが、「高いものには理由があります」と言って(実力も見せて)相手を黙らせたり、「良いコンテンツは尊敬に値するということを忘れるな。クライアントに媚びてはいけない」と盛阳にもアドバイスしたり。モノづくりに対する真摯な姿勢とプライドにお姉さんかっこよすぎる!!となったのでした。

⑦言葉遊びが楽しい!

最後にタイトル等の話。「骄阳伴我」の英語題はSunshine by My Sideで中国語の意味もそんな感じです。
そして主人公の名前を日本語の漢字に直すと、盛陽と簡氷。終盤の盛陽→簡氷のセリフにも「僕は名前の通り君の太陽になって道を照らすよ」的なものがあります。ちなみに簡氷の妹(アイスホッケープレーヤー)が簡霜なのも楽しい。
明るくて優しい盛陽は絶対に簡氷のそばを離れず、彼女に自信をつけていくというのが一つの筋なので、名前の言葉遊びが素敵だ!と思いました。
日本語題の「氷に恋したサンシャイン」も評判良くないみたいだけど、私は結構好き。

以上!「骄阳伴我」オススメnoteでした。ずらずら書いて読みづらくってすみませんw
中国ドラマ、プラットフォームの少なさに加え、キャラの名前の覚えづらさ等色々ハードルはありますが、比較的見やすい作品だと思いますので、中国ドラマデビュー作品としてもおすすめです!
なにより、登場人物全員美男美女(中国ドラマの何よりの魅力)です!!笑

https://youtu.be/PnrXXwBTJTI?si=BsNykYTn6QQwTDdZ

※主人公以外カップルのポスターも素敵なので貼っておきます

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