Demi Lovato/La La Land 和訳とREVAMPED
先日発売されたデミ・ロヴァートのREVAMPEDというリミックスアルバムがとっても良くて毎日聞いています
REVAMPEDとは、日本語で改良された、みたいな意味ですが、彼女が2008年に歌手デビューしてからの代表曲たちをロックリミックスにして再録しているアルバムです。
私とザックリ同世代のデミちゃんは昨年30代になったわけですが、大人になった彼女の歌う曲たちのカッコよさよ!とすごく元気が出るんですね。
その中でも、私が発売当初から好きだったけど、今回のリミックスを聞いてもっとすきになった曲が、デビューアルバムに収録されていたLa La Landという曲です。
(2008年版。質感がなつかしい!笑)
彼女のこれまでを思い出すと(って言えるほど追ってたりしてたわけじゃないですが汗)、当時と今とですごく感じ方の変わる歌だなあ、と思ったんですが、あんまり良い和訳が出てこなかったので自分で訳します!笑 意訳・誤訳ご容赦くださいね。
めちゃくちゃ意訳です!下記で特に説明したいなと思ったところはボールドにしています。
<この曲が出た当時の背景>
まず、前提としてのデミちゃんを取り巻く背景をおさらいしたいと思います。
デミ・ロヴァートと言えば、そう、Camp Rockですね。2008年に公開され、大ヒットしたディズニーチャンネル・オリジナルムービーで主演を務め、彼女は一躍スターとなりました。
このCamp Rockの主演を同時に務めたのが、Jonas Brothersのジョー・ジョナス(あとの二人も準主役で出演しています)
Jonas Brothersもこの映画で一世を風靡。そんな中出た彼女のデビューアルバムDon’t ForgetのセカンドシングルがLa La Landです。
このアルバム、Jonas Brotherのフィーチャリング楽曲も収録されていたり、かなりジョナスたちが関わっています。La La Land自体も、作詞作曲がジョナスたちとデミの共作です。
ここから何が言えるかと言うと、当時のデミちゃんは、彼女自身(デミ・ロヴァートとしての)アルバムだったにもかかわらず、Camp Rockの役柄が世間からはまだまだ求められている状況だったということかと思います。
(実際にデミとジョーは一時期付き合っていたらしい(本人たちが認めている)けど、まあそれは置いておきましょう笑)
<La La Land machineとは>
さて、この状況を踏まえて歌詞を見ていくと、すごく強気な反骨心にあふれる歌詞だったのだなあ、ということが感じられます。
この歌の翻訳で一番難しいのは「La La Land machine」というフレーズかと思います。ググったけど別にそういうスラング?とかがあるわけじゃなさそうだったし、結構悩みました。
La La Landという言葉自体の意味は「①(ドラッグ等でハイになっているときの)至福の世界、②ロサンゼルス」ですね。この歌詞の中ではダブルミーニングだと思います。
というのも、当時のインタビューでこの歌詞についてデミが語った内容に以下のようなものがあります。
これらを踏まえると、La La Land=ハリウッド(LA)でしょう、と。後ろにmachineが付いているのがなんとも皮肉で、「同じようなスターをどんどん量産する機械のような」ハリウッドで、いかに自分であり続けるか、という歌なのでしょう。
当時16歳くらいのデミちゃんが、そんなハリウッドに向かって「マックも食べるしコンバースだって履く、私は型にはめられない」と反発している、そんなニュアンスが感じられます。
以下の歌詞とかもすごい喧嘩売ってるな…と思う。(同時に自分もハリウッドの一部なんだから切なさもあるけど)
<ディズニーチャンネルスターとしてのデミ>
なぜデミちゃんがそんなに反発していたのか、が表れているのが以下の歌詞かと思います。
(↑の和訳より直訳に寄せました)
デミのキャリアのスタートと、スターダムの始まりは、繰り返しになりますが、ディズニーチャンネルのCamp Rockです。その後も、Camp Rock 2やSunny with Chance(主演ドラマ)、Princess Protection Program (セレーナ・ゴメスとW主演のオリジナルムービー)等、ディズニーチャンネル作品に多数出演し、いわゆる「ディズニーチャンネルスター」になっていきます。
アメリカにはこれまで数多のディズニーチャンネルスターが生まれていますが、なんとなくチャンネルが子供向けなところもあり「子供だまし」「長続きしない子役」みたいな偏見がある気もします(肌感覚でしかなくてすみません…)
加えて、アメリカにおける子役のスキャンダル(薬物とか)の多さも加わって、デミちゃんも幾度も歌詞のような言葉をかけられたのだろう、と想像します。だからこそ、「何言われたって私は私でいるわ、ハリウッドが量産機械だってことは分かっているのよ」とデビューアルバムで高らかに歌い上げたのだろう、と思うのです。
<REVAMPEDが出るまで>
さて、そんなデミちゃん、ハリウッドにおいて「変わらないで、自分でい続けることはできたのか」ですが、事実だけ見るとNoだったのかな、と思います。
というのも(追ってたわけでなく、ザっと見出しレベルでニュースで触れてたくらいなのに恐縮ですが)、デミちゃんはこれまでに何度か摂食障害や薬物依存等で活動休止をしているのですね。直近だと2018年に薬物のオーバードーズで緊急搬送されている、とのこと。
ある意味、「You need to be afraid of losing everything」「子役なんて長続きしないよ」と言ってきていた人たちの通りになってしまったわけです。
そんな酸いも甘いもかみ分けてきた30代のデミちゃんが歌うLa La Landの貫禄がすごくて、すっごく元気が出ました笑
16歳の彼女が言う、マック食べる、コンバース履く、は一種の強がりのように聞こえていたけど、今は本心だなあ、となんとなく思える。
また、色んな事があったデミちゃんの経験が年輪みたいになって、これはもうハリウッド量産型ディズニースターじゃないね!唯一無二だね!と思える気がします。
だから彼女のこれまでの色々について、全然ほら見たことか!と言う気にはならないんだよね~ってかこれをリミックスアルバムにチョイスして歌っていること自体が、後悔はない!今の自分が好き!っていう宣言のように聞こえるのです。
単純に私は今の歌いこなし方がすごく好きで、いろいろあったとしてもそれを武器に出るってすごいな!年を重ねるって素敵だな!と勇気をもらえました。(他の曲も然り!)
<おまけ 私がREVAMPEDに出会った道筋>
直接的にはシャッフルで流れてきたってだけなんですが、そのアルゴリズムが組まれるまでの道筋が自分的にうれしかったのでおまけで書きます。
私は特段デミちゃんのファンではありません。ただ、2008年ごろはディズニーチャンネルをよく見ていたので、その流れでDon’t Forgetはよく聞いてた…くらい。
そんな私ですが、先日私の現在進行系の推し・TXTとJonas Brothersがコラボしたことで久々にジョナスの曲を聴くようになりました
加えて、TXTのドキュメンタリーをディズニープラスで配信しているので、久々にディズニープラスに入って10年ぶりにCamp Rockを見るなどしていた…サントラも聞いていた…
結果として、REVAMPEDの曲が流れるアルゴリズムが組まれたわけですね。
今好きなコンテンツが昔好きなコンテンツに引き合わせてくれて、しかもそれにかなり勇気と元気をもらって、すごくうれしくなったのでした……。
思えば、REVAMPEDの最後の収録曲はDon’t Forgetです。この曲で「Did you forget?」ってデミちゃんに歌われるたびに、ごめん!正直忘れてた!!となりますが笑、それも含めて聞いていてとても楽しいアルバムです。みなさんもぜひ!
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