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お笑いが好きな方に今読んで欲しい『裸々』


久々の投稿は3月25日に発売されたしずる村上さんの自伝的エッセイ『裸々』についてです。
学校の宿題だった読書感想文でしか本を読んでこなかった自分でも、数日で読み終えるほど村上さんが書く文章は、惹きつけられるものがありました。

この本は村上さんが今まで公に話すことがなかった学生時代からNSC入学、「青春コント」でブレイク、『爆笑レッドシアター』レギュラー出演、キングオブコント…そして現在に至るまで18年の芸人人生が綴られています。まさしく『裸々』です。また相方KAƵMAさんをはじめ、尊敬してやまないピース又吉さんといった芸人仲間など沢山の方が出てきます。読んでいくうちに村上さんのことは勿論、作中に登場する芸人さんのことも好きになりました。
この本はしずるが好きな方に限らず、お笑いが好きな方にも読んでいただきたいなと思いました。

2年前に始まったコロナ禍。自粛期間中に始めたnoteの投稿。これが『裸々』の生まれたきっかけです。観に行く予定だったライブが全て中止になってしまったのがショックでしたが、村上さんのnoteを通してまだ知らないしずるが知れたから、更新が楽しみだったなと思い出しました。 
緊急事態宣言が明け、テレビ出演や劇場出番などが増えてきたのを境に更新は途絶えてしまいましたが、また日常が少しずつ戻ってきたなと思うとやっぱり嬉しかったですね…既に懐かしさが。
っていう個人的な話は置いておいて…

前置きが長くなりましたが、ここからは『裸々』を読んだ感想を書いていきたいと思います。


開いたらもう止まりませんでした。でもこの後予定があるからと泣く泣く閉じるの繰り返し。
読んでいくと頭の中でその光景がすごく想像できるんです。会話文に出てくる「…」や「!」の数が絶妙でどんな感情だったかが伝わってくるし、裏側を知らないファンでもこの芸人だと分かるし…。大袈裟ですが、あまりにもリアル過ぎて全く関わりない自分もあの場で見てたんじゃないかと錯覚してしまうほどでした。

「あ!ここnoteにも書かれてたところだ!やっぱ面白いなぁ〜」

「この行動いかにも村上さんらしい!」


始めはどちらかというと笑いながら読んでました。ニコ生の対談でジャルジャル福徳さんが何度もおっしゃっていましたが、村上さんだからこその「ダサさ」が文章に表れてました。何がそんなにダサいのか。
気になった方は、プロローグと第一章が無料で試し読みできますので是非!⬇️⬇️


ただ読んでいてもう一つ思ったことがありました。



「なんでもっと早く気付かなかったのか…」


今までも何度も思ってきたし、こればかりは今後もずっと付いてくるものなのは重々承知していますが、やはりここでも思ってしまいました。
もししずるが芸歴2,3年目の時から知っていてライブに通っていたら、また違う捉え方してたのかなと。この時から既にファンだった方が本当に羨ましいです…


『爆笑レッドカーペット』や『爆笑レッドシアター』などテレビ出演が増えてきたところまできた時は真っ先に「ようやく懐かしいと感じながら読める…!」と思いました。
ネタ見せオーディションの様子や初めて「レッドカーペット」の収録をした時に起きた出来事など次々と思っていた以上に細かく書かれていて、とにかくたまらなかったです。
私は「レッドカーペット」でしずるを知り、「レッドシアター」でコントをよく見るようになったのをきっかけに好きになったのですが、正直この頃は「村上さんカッコいいー!(キャッキャ♡)」ばっかり言っていて、当時アイドル雑誌と呼ばれていた『お笑いポポロ』や『お笑い男子校』を熟読するタイプでした笑 だから純粋にテレビやライブでたくさん観られることが嬉しかったです。
知名度が一気に上がり、ファンが増え、レギュラー番組ができて…毎日が忙しくなるというのは嬉しいことばかりではない。所謂「アイドル芸人」「男前芸人」として人気になったからこその葛藤があって、もろそういう視点で見ていた私は複雑な気持ちになりました。
でもあれから10年以上経つと、村上さんが思っていたことも納得です。多分当時の自分がこれを読んだらショックを受けたでしょう笑

この頃に始まったもので忘れてはならないのがキングオブコント
初めての決勝が「レッドシアター」が放送されていた2009年。この頃の自分はまだ賞レースがどれだけ凄いものなのかイマイチ分かっていなかったので、「えー!凄ーい」と軽い気持ちで見ていました。今考えるとあんなハードスケジュールの中進出したなんて……恐るべし。
2010年以降も詳しく書かれていました。どのコントで挑むかKAƵMAさんと決めた時や惜しくもファイナリストになれなかった時の心情、その後の出来事など…読んでて感情が忙しかったです。結果どうなるか分かっていても涙が出てしまいました。
個人的には2013年が特に印象的でした。あと改めて2016年は胸熱でした…しずる,ライスファンの方はお分かりでしょう。

あともうひとつ忘れてはならないもの。単独ライブです。
「2人ともネタを書く」からこそお互い思うことがあって、食い違い、コンビ間に亀裂ができ、ぶつかり合い…
私は2014年から単独ライブを観に行くようになりました。初めて観た時の衝撃は忘れられなくて、2人がそれぞれ書くコントどれも面白くて…1番好きなお笑いコンビだと再確認できたし、この先一生ついていこうと決意した瞬間でもありました。
だからその後に予想外の事態が起きていたのには驚きとともに胸が痛くなりました…
でもそれがあったからこそ、今の年2回開催がベストだと辿り着いた。「どちらもネタを書く唯一無二の武器」が明確になったんだなと思いました。


最終章はコロナ禍から現在に至るまでと相方KAƵMAさんのことが書かれていました。
当初この本を書くにあたってオチが決まっていなかったそうです。noteの更新が途絶えていたこともあり、どうなるんだろうとずっと気になっていました。
結成から一度解散を経て18年。その間に起きたことを振り返り村上さんが気づいたこと、相方の存在意義、しずるの今後…もうこの章は笑いと涙の繰り返しでした。最後の最後はボロ泣きでした。その原因は行動をとった張本人のKAƵMAさんとそれを素敵な表現で書かれた村上さんです。紛れもなく「しずる」です。


あまりにも夢中になり過ぎて結局最後まで読み、気づけば早朝5:00近くになっていました。
読み終えて真っ先に思ったこと。

「しずるが好きで良かった」

正直これは読む前からそうなるだろうと。
これまでにライブやテレビなどを観て何度も思ってきましたが、この『裸々』を通して村上さんとKAƵMAさんのことを深く知れてより好きになりました。
そして、たまたまテレビで知ってファンになった当時中学生の自分に声を大にして伝えたいです。


「今も変わらずしずるファンでいるよ。何ならさらに好きになってるぞ。」と。


面白い芸人が数多いる中で、しずるというコンビが1番好きというのは何だか運命だなと思いました。
芸人の数だけ歴史があるし、魅力があるのは分かっているけれど、やはり自分の中でしずるは特別なんです。
NSCで出会い、歳も違くて、出身地も違くて、性格も違う、書くネタの世界観も全く違う…そんな2人が「しずる」としてコントをしている姿が最高にカッコいい。この唯一無二の武器が1番の魅力で応援し続けている最大の理由です。だからこの先も1人のファンとしてついていきます。


…めちゃくちゃ長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。


そうだ、YouTubeでしずるのコントを見よう。
何を見ようかな。
今日も頑張れる。

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