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『何一つ成し遂げられていない』お悩みへアンサー?「アンメット」ー遂行機能障害ー※1万文字越え

こんにちは。こんばんは。

「人生の目的を思い出す研究室」
Reaching Out♡の理詠と申します。

本日は、
今テレビドラマも放送中で注目も高まっていると思われる、
『アンメット』ーある脳外科医の日記ー から、

「目標を達成する事や、その為の計画を立てる事がなかなか出来ない」と言う方へ、

興味深いトピックをお届けしたいと思います。


この作品、私は元々漫画原作に思い入れがありまして、

今回お届けする内容も原作からとなります。
ドラマのネタバレにはならない...とは思いますが、
続編も期待されている様ですし!?

気になる方は各自自衛をお願いいたします。


ミヤビ先生が主人公として描かれているTVドラマ「アンメット」ですが、


原作はどちらかというとワーカホリック気味の天才脳外科医である三瓶先生の視点で描かれている様に思います。

ちなみに、原作者の小鹿ゆずる先生が、
「ミヤビを主人公にする」と言う提案に興味を持ち、
ドラマ化が決定したのだそうです。
作者としてなかなか描ききれなかった「ミヤビの心情」をしっかり描いてもらえるのでは?とワクワクしたので、とおっしゃっていました。

この原作者としてのスタンスと製作者側の想いが見事にマッチして、
素晴らしいドラマになっていたと感じました。


さて、話を戻します。

最先端の脳外科顕微鏡手術における腕を持ち、
史上最年少でアメリカの有名大学病院に勤務していた天才脳外科医(仕事以外はダメダメ)の三瓶先生。


そのエリートコースから抜け出してひょんなことから日本に帰国し、
とある病院の救命救急センターで卓越した技術で次々に患者を救っていくのですが...

「アンメット」の面白さはそこではないと個人的には思っています。


アメリカで最先端医療の現場を見てきた三瓶先生の腕の見せ所は、
難易度の高い手術をバンバンこなして行く事ではなく、

主に「術後」に関して、です。

それがこの作品の特筆すべき点であり、
タイトル「アンメット」が表している所でもあります。


「アンメット」とは?


緊急手術が終わりホッとする同僚医師や看護師やスタッフに対し三瓶先生はこう言います。


「脳外科医の仕事はこれからです。

術後、社会復帰までどう患者を支えていくか?
そこまで”診る”のが脳外科医の仕事です」

このセリフが…刺さりました!(涙)


三瓶先生の夢は、
「光のあるところには必ず影が出来てしまう。その影に光を当てるとまたそこに影(満たされない者)が生まれる。...アンメット(満たされないと言う意味)を無くすにはどうすればいいのか?その答えをずっと探している」と言うもの。


“隈なく影に光を当てる”には、実際にどの様なサポートがあり、
どんなリハビリや社会保障制度によって

障害を負った患者の「生き方」「これから」を支えていくのか...


決してドラマティックじゃない地味な部分かもしれません。
でも、

術後も患者の人生は続いていくのです。

とても大切な部分です。

そこにスポットを当てている所がリアルで、

「人生とは?」
「生きるとは?」

そんな事を考えさせられる
「なんて骨太な作品なんだ!」と、

感銘を受けました。


そして同時に、

交通事故による記憶障害を持つ元天才脳外科医である川内ミヤビ先生が、

自分が抱えた障害によって患者を内側から「診て」、
障害を持ちながらも患者を支え、支えられ、
脳外科医として成長していく姿が描かれており(TVドラマはこちらがメイン)


そこも見所です。

そしてミヤビ先生が記憶を失う前、既に出会っていたらしい三瓶先生との間に何があったのか?

その辺りが徐々に解き明かされて行きます。


ドラマではカットされてしまっている数々の素敵なエピソードも考えさせられるところが多く、

その辺りで泣かされている私としましては是非原作も手に取ってみて頂きたいです!!!

(ドラマもとーっても素晴らしかったです!!!!)


遂行機能障害

さて前置きが長くなり(過ぎ)ましたが、本題です。

この「アンメット」という作品には様々な脳の機能障害が描かれており、

その中でとても気になる障害がありました。

それは「遂行機能障害」というもの。
※原作では9巻(第77話)に描かれています。

『アンメット』9巻



遂行機能障害とは脳の高次機能障害の一つで、

遂行機能とは、

目的に向かって計画的に行動するための機能。

『アンメット』ーある脳外科医の日記ーより

であり、

遂行機能障害とは、

「目的達成」の為の機能が上手く働かない障害の事を言う様です。





高次脳機能障害について少し調べてみたのですが、

「人間らしく生きる為の機能」が障害を負った状態であり、
以下のような様々な症状が挙げられています。



・注意障害
集中力が続かない。気が散りやすい。複数のことを同時にできない。

・遂行機能障害
段取り良く物事を進めることができない。優先順位がつけられない。先延ばし傾向がある。



・感情と社会的行動の障害
感情や欲求のコントロールができない。やる気が起きない。人柄が変わってしまう。

・失語
言いたい言葉が出てこない。聞こえていてもその意味が分からない。


・記憶障害
病気やけがの前のことは覚えているのに、新しい出来事を覚えられない。


・半側空間無視
目では見えているのに、片側に注意がいかないため、見落としたり、ぶつかったりしやすい。

さて、ここまで読んでみてお気づきの方もいらっしゃるかも知れません。


決して大きな事故に遭ったり脳の病気で倒れたりしたわけでもないのに、

一部のこのような症状に悩まされている人達がいます。

それが発達障害、最近では「神経発達症」と言われる症状を持った人達です。


高次機能障害の中でも、特に注意障害と遂行機能障害に関しては、

全く同じでは!?

と思ってしまうほど、困りごとが似通っています。



発達障害と診断される人、または発達障害グレーゾーンと言われる人の中には、

マルチタスクが出来ない、
段取りが苦手、
優先順位がつけられない、
目標を達成できない、
計画性がない、
先延ばし癖がある、

この様な困り事を抱え、

どんなに本人が悩んでいようと意を決して誰かに辛さを訴え相談しようと、

「意思が弱いだけ」
「やる気がないだけでしょ?」
「もっと頑張れ」


と、ため息をつかれてしまう「あのパターン」で、

その度に失望感を抱いた方も多くいらっしゃると思います。

一方で、
「あのパターン」の症状が、
高次機能障害という形で、

深刻な脳機能障害の症状として受け止められている事実がある…。


胸がザワザワしました。


現在のところ、
高次機能障害と発達障害(神経発達症)は
別物として扱われています。


しかし症状から逆に見れば
共通している「困り事」がある事に変わりはなく、

であるなら、

高次機能障害に対する改善へのアプローチやリハビリには、


発達障害やグレーゾーンの方が抱える生きづらさを解消し、
なんだか上手くいかない人生をスムーズに生きやすくするヒントがあるのではないか?



今まで、

「発達障害」「ADHD」などとググっても小児に対する対処法が圧倒的に多く、

大人の発達障害に関してはまだ対処法も周りの理解も十分ではないと感じていました。


仕事に影響が出るほど困っていたとしても

障害者と診断されることや「精神科受診」の壁はまだまだ高く、

皮肉にも、そんな理由から受診、治療している人が多くない事が
あまり大きく取り沙汰されない理由のひとつとなっているのかなと思われます。

ですが同じ困り事を、

「高次脳機能障害」「遂行機能障害」の困り事としてググってみると、

治療や対策、障害にアプローチできる方法がたくさんヒットする事がわかったのです。

それだけ、先に挙げた様な代表的な「困り事」は、

人間らしい尊厳を持って生活や社会に順応する為に、回復が必要な大切な機能だという事です。


実際私が自分の困り事を解消すべく調べ読んだ本の中で「すごく為になったな!」と思った幾つかの本が、

知らずに読み始めたら高次機能障害を扱う脳外科医が書いた本だったり、

そのリハビリを担当する作業療法士が書いた本だったりした事実があります。

で、今回たまたま好きで読んでいた「アンメット」のエピソードから長年抱いてきた
「もしかして...」が繋がった!というわけです。


目標達成の5つのプロセス


『アンメット』9巻(第77話)では、


事故で大怪我(びまん性軸索損傷)を負い、
その治療や検査の過程で「注意障害」や「遂行機能障害」が判明していく..
という、製造業の社長のストーリーが描かれています。


このストーリーの中で、

「遂行機能障害」に陥った人が「出来なくなる事」として、

三瓶先生がある5つのプロセスを挙げるシーンが出てきます。

それが、

「目標」→「計画」→「実行」→「モニター」→「修正」

です。


目標が達成できない理由


健常者はできて、遂行機能障害に陥った人ができない事。

それが目標達成の為の5つのプロセス。

実際の日常のシチュエーションに置き換えて書いてみます。


例えば9:00に会社に遅刻せずに着く、
という「目標」を立てたら、

仮に会社まで歩いて10分程だとして支度に30分かかるとしたら
8:20には支度を始めなきゃ!という「計画」を立て、

それを「実行」します。

途中8:40の時点で、後10分で出かける準備が終わるか
「モニター」し、

まだ準備に時間がかかる様なら、
目標の時間に間に合う様に急いで支度をするよう行動を「修正」します。

この様な一連の行動が取れること。

これが健常者の脳の働きです。(だそうです)


思うに発達障害(ADHD)の方は
主に「モニター」と「修正」が出来ない方が多いんじゃないでしょうかね…?


このように「会社に遅刻せずに着く」と言う様な毎日の小さな「目標」から、

人生の夢を叶える様な大きな「目標」まで、

大小は違えど、このプロセスが行えるか?ということは共通なのではないかと思います。


機能障害を持った人が目標や計画を立ててそれを達成するには、

一体どんなアプローチをしていったら良いのでしょうか?


三瓶先生、そしてミヤビ先生が提案したことはどんなものだったのでしょうか?

......そこは是非、原作を読んでいただくとして(オイ!?)
※作品へのリスペクト...!笑


ここでは、
遂行機能障害について独自に調べ、

発達障害、特にADHDの困り事と共通点のある生活改善の例や、

目標達成のプロセスである発達障害の方が苦手な「モニター」と「修正」が(そこそこ)できる様になっていった私の、
個人的な治療体験やライフハック、

とても参考になった本や、
結果を裏付けていると思われる文献のご紹介などを交え、

目標達成への「遂行機能の基本的な底上げ法」をシェアしたいと思います。

ここからは、
少しセンシティブな投薬治療に関する私自身の考え方や、

かなり独自の見解が含まれる事等の
諸事情で有料とさせていただきたいと思います。

ゆくゆくは有料記事の読み放題メンバーシップや、zoomによるカウンセリング特典付きメンバーシップなども企画中です。



「自分の人生の目的」を”思い出し”、

何歳からでもその目的への道を歩める事、

「目標達成のサポート」の為のお役立ち記事を中心に、


世界のビジネスエリートも活用している占星術の観点から、
行動を起こすのに良いタイミングなどもお伝えしています。

また、「人生の目的」ととても関係の深い
「仕事」に関するお悩み、

どんな仕事に就けば、
人生の目的地へ最速で辿り着けるのか?

そんな
”キャリア”
”仕事”の事、



キャリカウンセラー見習いとしてその様なトピックについても書いています。


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