やっぱり自由の喜び〜何年ぶりかの東北は、青空で迎えてくれた。春爛漫の旅日記 その3 心の友との再会は 桜の花びら舞う川沿いに〜猫と鳥と仲間たち〜
秋田には、二人の友達がいる。二人とも札幌で出会った。一人は大学の同級生で19歳から22歳、1981年〜83年て、人生において一番はちゃめちゃな時代を一緒に過ごした(たったの3年間なのにものすごい濃縮された何かが、この時にはあって、書き出したら300ページになりそうだからやめる)
一人は、かれこれ20年以上前になるんだろうか。友達や年上の知り合いを介して仲良くなった。一回り、つまり12歳下。でも当時も今もそんなに年が離れている感じがしない。二人は、その後、それぞれの事情で秋田で暮らし、この度は久々の再会だった。
大曲に迎えにきてくれたのは、若い方の友達だ。ずいぶん長いこと秋田でカフェを経営してきた(きっとその業界では知る人ぞ知るなんじゃないだろうか)一緒に横手増田まんが美術館で盛り上がり、一晩お世話になるお家へと再び車に乗せてもらう。高速道路を飛ばしてついたところは、夕暮れの川べり。桜が満開だった。黄昏時のせいか、まるで映画の中みたい…綺麗すぎて、現実味がなかった…。
可愛らしいお家につくと猫たちが迎えてくれる。にゃんて可愛いんにゃー💕
猫たちとひとしきりご挨拶。夕食の前に、もう一人の友達の家まで迎えにいくことにする。ここでわたしは大失態。新築の立派なお家だったのだが、それより何より中身が凄くて! 家中本だらけ。部屋の大半が本の棚、壁という壁は本、階段も本、地下も本…「本の家」だった!
5年間大手古書店で働いていた娘は「図書館というより、ま●だらけの倉庫」と言っていた。
なのに写真撮り忘れちゃったんだよお。びっくりしすぎちゃって。
蔵書について、主ともっとお話しできたらよかったが、お腹が空いてしまったわたしたち。名残惜しくも、本の家を後にする。
連れて行ってもらったのは、感じの良い小料理屋。お友達のママのお友達のお店とのこと。予約もなく急に訪れたので、
「冷蔵庫にもうあんまり物がないのよお」
と話ながら、美味しいお料理を振る舞っていただきました。秋田の味付けは全体にしょっぱいと言われてますが、こちらのは、薄味で優しいお味。めっちゃ美味しかった〜〜〜💓
いつもはほとんど飲まないわたしですが、ついつい焼酎のお湯割り二杯も飲んじゃったよ。
はーなんて素晴らしい1日だっただろうか。満足満足で眠りについた。
翌朝、いつも通りに5時すぎに目が覚める。明け方に猫たちがどだばた騒ぐのも我が家と同じ。昨日から、朝に絶対散歩したいなあって思っていた。幸いにも今日も快晴だ。一人で川べりへ。
想像していたよりもさらにずっと素敵だった。陳腐な表現しかできない自分が悲しいですが、ほんとに映画の中みたい。
https://www.instagram.com/p/CdSBnezpk3h/
インスタグラムの動画で聴こえるかわかりませんが、小鳥がいっぱいで囀りに囲まれていました。
朝ごはんをお友達のお店でいただく。川沿いの喫茶店swan
太平川には冬、シベリアから白鳥の群れが来るそうなんですが、一羽だけ飛べなくなった白鳥が住み着いている。そこから名を取った、スワン。
こういう場合の表現にはふさわしくないんですが、使ってみたい。
「筆舌に尽くし難い」ほどの、なんとも知れない、ものすごく、とってもベリーベリーに素敵なお店💕
わたしは、映画『春原さんのうた』を思い出した。主人公の「さっちゃん」が務める川沿いの喫茶店。二階の窓から桜並木が見える風景を。
映画の「さっちゃん」は店員さんだったが、友達は、一人で二店を経営している。もちろん多くの人たちに助けられ支えられながらと思いますが、それにしてもやっぱり彼女は彼女の発想と考えを持ち、妥協を感じさせない隅々まで心を配り、経験と努力を重ねて、毎日の仕事をやりこなし、たくさんのお客さんを迎えて、楽しませているのだ。
若い頃と何にも変わらず、ニコニコ笑っておしゃべりする彼女の顔を見ながら。なんかすげーなーほんとうに素晴らしい人間だなって、感動してしまった。なんだかしんみり語るのも照れくさく、口には出せなかったので、ここに書いておきます。
自分も食の仕事をしているから余計に感じるけれど、食の仕事には終わりがない。準備が何より大切で、手仕事でまともやるなら過酷な肉体労働だ。朝早くから夜遅くまで働きづめになる。そしてすぐにまた朝が来る。
「カフェの仕事は、シンクロナイズスイミングだよ」
スタッフ募集の面接で、彼女は、応募してきた人たちにそう話すという。
お客様には、にっこり笑って、水面下では必死で手足を動かす。
「確かにその通りだね!」
店名のスワンー白鳥もそうだね。川面に浮かぶ白い体の下では、水かきのついた足を動かして、水面を進んでいく。美しい姿を見せながら。
お店が開く時間はもうすぐだ。バタバタと支度して、あっという間にお別れの時間。楽しすぎて、寂しくなるから。
きっとまた来るよー、今度はゆっくりカフェタイムを楽しみに来ると。
いや絶対行きます。喫茶店愛好会札幌支部の名にかけて。
バイバーイと手を振って。秋田駅へと歩きだす。
これで終わるはずだったが、長くなっちゃったので、続く!
秋田編 ラストをお楽しみに😀
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