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今日は終日ヘアケアブランド様で新人研修のオブザーブ。
研修プログラム構築の仕事をさせていただいており、
研修内容を見届け、
修正点があれば改善する目的のため。

製品知識の研修を終了しているメンバーだったので、
今回は髪のお悩みを引き起こす原因やケア方法、
ダメージが進行する過程などの座学、
触診やブラッシング、タッチアップなどの技術が中心。
真剣にメモを取りながら、
参加者全員とても勉強熱心に講義を受講していました。

しかし、
なにか違和感を感じます。
リアリティを感じないのです。

実際にロープレが始まり、
確信に変わりました。
習ったことを正しく表現しようとし過ぎるあまり、
相手への関心や興味が薄いように見えたのです。

そこで、
髪について、
お客様が感じる
良い所と悪いところをディスカッションで上げてもらうことに。
すると、
どちらも6〜7個しか出ないのです。

お客様が自分の髪のどこが好きなのか、
何にコンプレックスを抱いているのか、
そのイメージが沸かなければ、
寄り添うことが出来ません。

ディスカッションを継続し、
なんとか20〜25ぐらいまで絞り出してもらうと、
「そういうことも気になっているんですか?」
「そういう部分を褒めてもらいたいんですね」
など、
改めてお客様の持つコンプレックスや
なりたい髪のイメージを知るきっかけになる時間でした。

どんなに製品知識が合っても、
ヘアケア理論に精通したとしても、
相手が何に悩んでいるのかに寄り添えなければ
独りよがりの接客になり、
お客様を置き去りにしてしまいます。

新人研修ではよく目にする問題点です。
なぜなら、
“学んだことを正しく実践しなければ”
に追い詰められてしまうからでしょう。

伝える側の私達が、
受講生の置かれている立場や状況を忘れてしまうと
正しいことを強要してしまいがちです。

店頭を離れた環境での研修は
お客様を置き去りにしがちなので、
常にお客様の存在を想定した研修を心がける必要があります。
真面目で熱心な受講生の方々のお陰で、
大切なことを再確認しました。

また、改良・改善です。

美容スペシャリスト猪越理恵は美容業界歴29年、コーチ歴19年のキャリアを生かし、サン・ティトル株式会社を設立。大手化粧品会社や美容機器メーカーのコンサル・商品開発・メソッド開発・人材育成等を支援しています。 https://www.rie-inokoshi.com/