![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/160789158/rectangle_large_type_2_8273d36b33fa6c0508af0b15ba40aebc.jpeg?width=1200)
牛乳石鹸コラボブックカバー(正和堂書店リスペクト)
大阪市鶴見区。地下鉄今福鶴見の駅をあがって東に歩いていくと、大きく「正和堂書店」と看板をかかげた本屋さんが見えてくる。雑誌を外に並べた、昔ながらの書店である。わたしはこの書店に、何度も通った。地元、というよりは隣町という感覚の方が近いだろうか。交通量の多い陸橋を越える必要があるので歩きだとちょっと遠いが、自転車に乗って、裏道を通って、10分も漕げば辿り着ける場所にある。
もっとも家から近い書店は最寄駅のすぐそばにあったが、10年以上前になくなってしまった(ちなみに10代の頃、わたしはこのお店でアルバイトをしていた)。駅から数百メートル行ったところにももう一軒あったが、そちらもとうに閉店してしまっている。
今住んでいる町は電車かバスを使わないと本屋さんに行けないから、隣町だろうと、家から自転車で行かれる距離に本屋さんがあるというのはとても幸せなことだったんだな、とつくづく思う。
その正和堂書店さんは、どうやら3代目の店主さんが素敵なアイデアでお店を盛り上げているらしい。そのうちのひとつが、ブックカバー。
たいていの書店で本を購入したらかけてくれるブックカバーだが、それを、お店のオリジナルで作っているのである。
ポップコーンやクリームソーダ、色鉛筆など、おもしろくてかわいいブックカバーがたくさん揃っていて、まるで喫茶店のメニュー表のように、どれにいたしますか? なんて聞いてくれるのである。
ここまで正和堂書店さんを知り尽くしているかのように書いたのだけど、実はわたしはまだブックカバーをかけてもらったことがない。わたしが地元に住んでいた頃はこの試みははじまっておらず、今は違う土地に住んでいるため、そもそも正和堂さんへ行く機会がないのである。というわけで、次に地元に帰った際には、かならずや……! と野望に燃えているのだった。
さて、その正和堂書店さんが、牛乳石鹸さんとコラボレーションして作ったブックカバーを、11/1から全国の書店で配布中なのだ(書店によって実施していないお店もあります。実施している書店は正和堂さんのSNSで知らせてくれています)。
わたしの働く書店でも配布しており、画像のブックカバーは自分で本を購入した際につけてもらったもの。
牛乳石鹸には赤箱(しっとり)と青箱(さっぱり)があり、ブックカバーも2色ある。書店によって決まりはそれぞれだと思うけれど、うちの店では文庫本購入者のみ、最大二点までコラボブックカバーを無料でつけている。セットでせっけんの香りつきしおりももらえたりする。
ただ数量限定で、きのう時点で非常に残り枚数が少なくなっていたので、きょうはもう配布終了している可能性もあり。
まだ残っているお店もたくさんあると思うので、正和堂書店さんのSNSなどをチェックみては。ブックカバーをかけてもらう目的で本屋さんへ出かけていくのもよいかと。
ちなみに、そのときに買った本は島田潤一郎さんという、ひとり出版社のさきがけ的存在である夏葉社を作った方が書かれた、「古くてあたらしい仕事」。従兄の死をきっかけに出版社をつくった経緯などが軽妙な文体で書かれている。若い頃に小説家を志したというだけあって、読みやすいのに心に響く文章である。
正和堂書店さんのインスタグラムも参考にどうぞ。