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本作りの計画と裏側、文学フリマへの挑戦───つぶやき日記[30] 2024年9月1日〜9月30日
2024年12月1日、文学フリマ東京39というイベントで、私は初めて自分の本『なんだか痛くて仕方がない』を委託先のブースで販売した。持病の線維筋痛症と慢性疲労症候群を抱えながら、ほとんど寝たきり生活の日々で私が書き続けてきた文章をまとめた初のエッセイ集だ。
この本が完成するまで、「やっぱり無理だ」と何度も諦めかけた。しかし、それでも、夢を諦めきれなかった。だからこそ、少しずつ自分にできることを模索し続けた。そして、9月にようやく「これなら本を作ることができるかもしれない」と感じたのだった。今回は、本の計画や内容などを決めた9月の話を中心に振り返りつつ、書いていこうと思う。
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9月に入ってから、本格的に本の制作が始まった。文学フリマでの委託先のブースが当選して、参加が確定したからだ。いつか自分の本を作りたいなという想いは、ずっと抱いていた。だが、いざそれが現実になると不安が強くなり、頭の中がパニックになった。じつは、私には病気のせいで、ブレインフォグと呼ばれる脳が霧に覆われたような状態になる。そのため、文章を書くにも思考をまとめるにも膨大な時間がかかる。ただでさえ、病気のせいで、つねに全身の激しい痛みや極度の疲労感などに耐えながら、ここ何年もほとんど寝たきり生活で過ごしている状況なのだ。そんな自分に、果たして本を作ることができるのかと不安で仕方がなかった。
でも、やるしかない。本を作ることが、ずっと夢だったのだから。不安ならば、少しでも安心できる要素を作ればいい。夢を夢のままではなく、現実にしたい。そうして、まずやったことは、計画を立てることだった。
今回の目標はただひとつ。本を完成させることだ。事前に調べておいた印刷所で作ることを決めて、締切日を確認し、執筆の計画を立てていく。そのため、1冊の本に必要な文字数やページ数を調べ、そこから私がふだん書いている文字数などを参考にしながら、逆算して自分がどのくらい出来るのかを考えていく。しかし、病気という不確定要素があるからこそ、計画通りに進む日ばかりではない。体調次第では、1日中何もできない日もある。だからこそ、様々なことを想定して、余裕を持ったスケジュールに組んだ。
けれど、それでも、進まない場合に備え、「本が完成しなかったら、フリーペーパーを作る」という代替案も用意した。だから、失敗しても大丈夫だと心に少しだけ余裕を持つことができた。じっさいにフリーペーパーはすでに今年2回作った経験があり、ある程度の制作期間さえあれば、作れる自信があった。
また、今回のために本の制作がしやすくするため、執筆環境を変えた。普段、私はベッドにもなるリクライニングソファで寝ながら、スマホ用のアームスタンドなどを使いつつ、iPhoneのメモ帳に思いついた言葉やnote記事の下書きなどを書いている。しかし、iPhoneのメモ帳は本の原稿のような長文を扱うには不向きだ。そこで今回は、Googleドキュメントで本の原稿を書くことにした。これなら、体調が悪くても、寝ながらスマホで原稿を書ける。また、パッと思いついたアイデアなどは使い慣れたiPhoneのメモ帳に書くようにして、思考が散らばらないようにした。日々変化する身体の痛みや疲労感などの症状に合わせて、こうした執筆環境を見直して更新し続けることが、病気と共に書き続けるための大切なことなのだ。
そして、本の計画や内容をどんどん決めていった。当初は、すべて新しく書き下ろしされた病気に関する本の予定だった。がしかし、制作期間や体調を考えるとかなり難しい。何よりも、本を作り上げることが1番の目標。すでに、本の資料になりそうなものを何冊か読んでいたものの、ここで方向転換をしないとマズイ。そこで、過去にnoteで発表した記事に加筆修正したものと、新たに書き下ろしたエッセイを加えて、1冊の本にすることにした。これならば、完成しそうだ。いままで6年間、病気のことで書き続けてきた文章を濃縮した感じの内容で、本を作っていくことが決まった。
その後、9月の終わりに本の制作を発表し、地道に原稿を書き続けて、無事に本を完成させた。この1冊には、私が痛みと共に書き続けた日々のことが詰まっている。振り返れば、制作のスタート時の不安や焦りも、こうして形になったことで、いまでは全てが良い経験となった。そのようなこともありつつ、出来上がった本が初のエッセイ集『なんだか痛くて仕方がない』だったのだ。
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さてさて、今回は、本の制作をしながらも書いていた2024年9月のつぶやき日記。つぶやき日記とは、当時のしりこのTwitter(@ricrck)に載せていたつぶやきをもとに書いた箇条書きの一カ月間の日記。
★Twitterの呟きをもとに、新たに書き足して編集したものを日記に載せています。
★日記でたまに出てくる「猫様」とは、うちで飼っている猫です。
2024/09/01
9月になった。先月に発行した期間限定フリーペーパー「のしりこだより」の宣伝で精一杯で、次回作の制作をなかなか進められなかった。というわけで、いまは次回noteに載せる予定の記事を書いている。ああ、両方とも器用にできる体力がほしい。
2024/09/02
母が高熱で倒れて、大変なことに。そしたら、妹が助けに来てくれた。それでも、最低限の生活をするだけで、疲れ切っている。ああ、持病のせいで寝たきり生活なのが悔しい。仕方がないんだと思っても、嫌になる。だけど、それでも生きるしかない。だから、猫様をもふもふするのだ。もふもふ。
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2024/09/03
母が高熱で倒れてから、お互いに病気で思うように身体が動けない同士の生活へ。そのため、疲れ切って動けなくなることが増えた。無理はダメ。持続性のある動きを。今はとにかく、生きるので精一杯。なので、猫様をさらにもふもふしよう。
2024/09/05
ここ数日、張り切って頑張りすぎたせいか、疲れがドバーッと出てきた。今夜はゆっくりゆっくり。
2024/09/06
次回作を書き書き。深夜のが作業が進む。しかし、少し疲れたので休憩。完成まで、あと少し。無理せず、ゆっくりゆっくり。
2024/09/07
うとうと気持ち良い眠気の中、Amazonでぼーっと試し読みしていたら、間違ってポチってしまった。おかげで、目が覚めた。でも、元々気になっていた本だし、そこまで金額の高い本ではないから、まあいいか。しかし、眠気のある中で試し読みは、ポチる危険性が高いから気をつけよう。
しまむらとうさぎゅーんのコラボ商品を予約した。しまむら価格なので安く買えて嬉しい。早くうさぎゅーんとのコラボのお洋服を着たい。届くのが楽しみだ。
2024/09/08
あともう少しやれば、次回noteに載せる予定の記事が公開できそう。頑張って最後まで書こう。
2024/09/09
note記事を公開した。以前から、新幹線の多目的室での話を書こうと思っていたけど、利用した直後に書くと感情的な文章になってしまって、なかなか書けなかった。今回、やっと書けて嬉しい。
文章を書くときは一度ちゃんと冷静になって、その出来事を見られるようになってから、なるべく書くようにしている。少なくとも、のしりことして書くエッセイはそのようにしている。どのように描くのか、しっかり考えないと文章が書けない。
2024/09/11
少し前まで涼しいときもあったのに、また真夏のような暑さが戻ってきている。そのせいなのかわからないけど、2〜3日前から体調を崩している。少し何かやるだけでどっと疲れが来て寝てしまう。今日もそうだった。もっと体力と時間が欲しい。
持病の線維筋痛症のせいで、まともに読書ができていない。眠気が強くて、新書を読むのに何日もかかっている。前はそんなに時間かけずとも読めたのに。それでも諦めずに少しずつ読んでいる。ぬぬぬ。でも、もっと読みたいから、生活リズムを見直すか。ほんのちょっとでも改善できるならしたい。
そういえば、動画での生配信の練習は少しずつやっています〜。準備や設定などで時間がかかっていて。それが終われば、テスト配信ができるはず。体調的に動画での生配信がどんな感じならば可能か確認したい。
2024/09/13
数ヶ月前から、絵本を読むようになった。少し前から病気のせいで読書スピードが落ちているのもあって、絵本はちょうどいい。とりあえず、名作と呼ばれているような有名どころの絵本や最新の絵本などを読んで楽しんでいる。
ある日、猫様がじーっと可愛く窓を見つめるので撮っていた。しかし、どうも様子がおかしい。そこで、写真を撮るのをやめて、猫様の視線の先を見ると天井近くに虫が。ギャアアと叫ぶ私。隙があれば、狩ろうとするハンターな猫様だった。
2024/09/14
もうそろそろ秋になってほしいけど、未だに真夏。暑いのに飽きた。涼しくなってほしい。
2024/09/15
数日前くらいから、持病の線維筋痛症が暴れ始めた。そのせいで、身体のだるさなどがキツくて倒れるように寝てしまう。でも、全身の激痛がひどいときは起きていられる。痛みとだるさ+眠気の戦いが身体で起きている感じ。平和になってくれ。って、イタタタ…!
2024/09/16
体調が崩れている。ぬぬぬぬ。落ち着いてくれない。ぬぬぬ。とにかく、猫様を撫でよう。
2024/09/17
お部屋にハロウィングッズを飾ってみた。ハロウィンのカボチャが部屋に秋らしさを出してくれる。ただ、まだ外の温度は夏。私の服もまだまだ夏。
うう。次回作を書いているけど、なかなか進まない。
2024/09/18
桃井はるこ『ワンダーモモーイ』を聴く。かわいい歌声と太い歌声を上手く使い分けて作られた楽曲。そのせいか、カラオケで歌うと物凄く気持ちいい。病気で倒れる前は、歌声を使い分けてこの曲をカラオケでよく歌っていた。ゼロ年代らしさを感じる曲。懐かしい。まさか、ゼロ年代の美少女系アニメやアニソンで懐かしく感じる歳になるとは。
2024/09/19
季節の変わり目はいつも持病の線維筋痛症のせいで、身体がぐったりする時期。ぬぬぬ。
2024/09/21
次回noteに載せる文章が全然進んでいない。しかも、季節の変わり目で体調を崩している。最近の線維筋痛症の激痛がキツい。今日なんて、シャワーを浴びてて痛すぎて声が出た。とにかく、休まないと身体がダメ。でも、悔しいので、ほんのちょっとやる。痛みと共に生きるのは難しいのだ。
2024/09/23
ダメだ。持病の線維筋痛症の症状が悪くて、メンタルにも影響が出てきた。痛みは心も冷やすのか。今回は無理だ。いつも通り、更新できない。なので、ゆっくり休もうと思います。読書とかしながら、まったり。
2024/09/26
生存報告。まだ完全ではないけど、少しずつ復活してきている。この方向で持病の線維筋痛症の症状が落ち着いてくれるといいな。せっかくなので、最近撮った猫様を。おしゃべりモードな猫様。このときは、心配して声かけてくれたときかな。かわいい。
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2024/09/29
今日中にあることをお知らせする記事を載せる予定。きっと、驚くはず。喜んでくれるといいな。
じつは、5年以上のnoteでの執筆を経て、自費出版で本(同人誌やzineみたいなやつ)を作ることになった。夢の実現に向けて頑張る。本の完成を目指して頑張る。とはいえ、無理しない範囲で。でも、ものづくりは多少無理しないと作れない。ここが難しい。むむ。でも、やる。
2024/09/30
最近、少し涼しくなったからか、毛布の上でくつろぐことにハマっている猫様。しかし、その毛布は私のベッドで使っている毛布……。なんだか、ずっと前から、猫様が愛用しているかのように見える。まあ、いいや。猫様がそれで幸せなら。ふふ。画像は数ヶ月前の気持ちよさそうにくつろぐ猫様。
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