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集中力を上げる方法、私の勉強法
集中できないのは能力不足ではなく「脳の使い方」の問題
あなたは今日、集中して作業に取り組めましたか?やるべきタスクを予定通り終わらせることができましたか?多くの人は、「頑張っているのに作業が終わらない」「すぐに集中力が切れてしまう」といった悩みを抱えているかもしれません。しかし、その原因はあなたの能力が低いからではなく、脳が本来のパフォーマンスを発揮できていないことにあります。
スタンフォード大学の神経科学者アンドリュー・ヒバーマン博士によると、「脳が集中モードに入る方法」を理解し、正しく活用すれば、学習速度や作業効率を劇的に向上させることが可能です。今回紹介するのは、ヒバーマン博士が提唱する「集中力を最大化する脳ハック」。これを実践すれば、短時間で驚異的な成果を上げることができるでしょう。
集中力を高めるための3つのフェーズ
ヒバーマン博士のメソッドは、次の3つのフェーズに分かれます。
作業前に行う準備
作業中に意識すること
作業後のリカバリー
それぞれのステップを詳しく解説していきます。
1. 作業前の準備
深呼吸で脳をリセット
作業前に最も簡単かつ効果的な方法が「深呼吸」です。呼吸は自律神経に直結しており、呼吸をコントロールすることで、脳を落ち着かせ集中力を高めることができます。
おすすめの方法
深呼吸を25〜30回繰り返す
「ボックスブレス」を活用(4秒吸う→4秒止める→4秒吐く→4秒止める)
この簡単な呼吸法を実践するだけで、脳が作業モードに切り替わりやすくなります。
1点を見つめる
作業に入る前に、部屋の一点を30秒〜60秒ほどじっと見つめてください。視覚の集中は脳の集中と直結しており、これを行うことで「アセチルコリン」という集中力に関わる神経伝達物質が活性化します。何も考えずに1点を見つめることで、脳が「これから集中する時間だ」と認識しやすくなります。
2. 作業中に意識すること
10秒間の「何もしない時間」を意識的に作る
作業中、定期的に10秒間「何もしない時間」を作ることが重要です。これは「脳の高速リプレイ」を引き起こし、学習速度を10倍に引き上げる効果があります。
この短い休憩時間中、脳は直前に行った作業を高速で復習し、記憶を定着させます。ポイントは「スマホを触らないこと」。スマホを見てしまうと、脳が新しい情報を処理しようとしてしまい、リカバリーの効果がなくなってしまいます。
1時間に30回程度のミニ休憩を入れる
ヒバーマン博士によると、1時間の作業中にランダムなタイミングで30回ほど10秒間のミニ休憩を入れると、集中力が持続しやすくなるそうです。ただし、あまり厳密に回数を数える必要はありません。集中が切れたと感じたら、10秒間だけ「何もしない時間」を作ることを意識してください。
3. 作業後のリカバリー
「NSDR(ノン・スリープ・ディープ・レスト)」を活用
作業後は、脳をしっかり休めることが大切です。ヒバーマン博士が推奨するのが「NSDR(ノン・スリープ・ディープ・レスト)」です。
NSDRの具体的な方法
目を閉じて10〜20分間、リラックスする
軽い瞑想や昼寝を取り入れる
深呼吸しながら何も考えずに座る
たった10分のNSDRを行うだけで、3〜4時間の睡眠に匹敵する回復効果が得られると言われています。
脳を効率的に休めるための3つのポイント
休憩時間にスマホを触らない
休憩中にスマホを触ると、脳のメモリを消費し続けてしまい、集中力が回復しにくくなります。
軽い運動を取り入れる
仕事の合間に散歩をしたり、軽いストレッチをするだけで、脳がリフレッシュされます。
夜はしっかり睡眠を取る
集中力を最大限に引き出すためには、7〜8時間の睡眠が必須。深夜の作業は避け、翌日に備えましょう。
まとめ:脳を休めて正しいところに集中する
現代人の多くは「脳を休めること」を軽視しがちです。しかし、結果を出す人ほど「どこに集中すべきか」を理解し、無駄なことにエネルギーを消費しません。今回紹介したヒバーマン博士のメソッドを取り入れれば、脳が本来持つ能力を最大限に引き出し、学習速度や作業効率を飛躍的に向上させることができるでしょう。
ぜひ、以下の3つを今日から実践してみてください。
作業前に深呼吸と1点集中を行う
作業中に10秒間の「何もしない時間」を入れる
作業後はスマホを触らず、NSDRで脳を休める