先生、何行書いたらいいですか?
週1で教務通信A4裏表を4年間、note1〜2記事を1年間と、書くことが習慣化しつつある小学校教務主任のリッケンです。ですが、実は学生の頃は、文章を書くのが大の苦手でした。作文・感想文は地獄の時間。
今日は、作文・感想文の時間が地獄の時間とならないようにするためのお話です。
作文や何かの感想を書くときに、「先生、何行書いたらいいですか?」「何枚書いたらいいですか?」と質問してくる子はいませんか?
毎年、どのクラスを担任しても、必ずされる質問でした。
その度に、ちょっと残念な気持ちになります。
子ども達からその質問が出るということは、逆に言えば、今までの担任の先生から、「10行以上書きなさい」「3枚書きなさい」などの指導が入っていたということです。
子どもたちの心の中を想像してみます。
はい、こんな感じ。どうして想像できるかって?この感想はかつての私だからです。
小学生の頃の私。信じられないくらい、作文、感想文が苦手だったのです。地獄の時間でした。だから、やっていたのは、本文からの引用です。ひたすら引用、引用、引用!そして1行「ぼくは、そこが面白いと思いました」「悲しいと思いました」などの感想。駄文を積み重ねていました。
そこで、自分が教師になったら、こんな指導だけはしないと心に誓って指導を行ってきました。今日は、こんな質問が来た時の鉄板の語り「感想文編」について書いていきます。
そもそもなんでこんな質問が出るの?
一言でオブラートに包まずに言えば、「子どもたちは書きたいと思っていない」ということです。何も書きたい事がないのに、先生に、たくさん書けと言われる。地獄の時間です。
じゃあどうしたらいいの?
です。子どもたちが、自然と感想を書きたくなるような体験をしたときに感想を書かせます。私は、NHKの教育番組「ようこそ先輩」や「みんな生きている」「道徳ドキュメント」「プロフェッショナル」の視聴、他には絵本などを読んだ後に感想を書かせることからスタートしました。
本当に思ったことだけ書かせる
文量にはこだわりません。文量を多く設定すれば、子どもたちは思っていないことを捻り出し、文章を水増しします。かつての私のように。そんな感想には全く価値がありません。自分の心と向き合い、本当に感じたことだけを書かせるようにしていきます。(私は、与えられた枠の中で必要な量を書くというのは、次の段階だと考えます。「書きたいこと」「表現したいこと」を書くというスタート地点を大切にしていきます。)
もちろん、視点を与えることも大切です。
こう言った視点を与えた上で、本当に感じたことだけを書かせていきます。
実際の語り
子どもたちから、先生何行書けばいいの?と質問が来たら次のように語ります。
こんな風に声をかけると、みんな真剣に感想用紙に向かい始めます。
まとめ
こんな風に、枠を設定すると。たった1行の中に、その子のにとっての大切な気づきが書かれるようになります。それを、学級通信などで交流すると、学級全体での学びにもなりますし、その子への勇気づけになります。たった1行の感想がクラスの学びに繋がったという経験から、自然と回を重ねるごとに自分の思いを紡いでいけるようになっていきます。
「先生、何行書いたらいいですか?」こんな質問が出ましたら、ぜひこの語りをしてみてくださいね。
「先生、何枚書いたらいいですか?」については、またの機会に書いていきます。お楽しみに!
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