見出し画像

【音楽遍歴】1999年に聴いていた音楽とベスト3アルバム


はじめに

今回は1999年1月から1999年12月に聴いていた音楽とベストアルバムについて書こうと思います。

この年くらいから完全に生活が音楽を中心に回り始めました。CDはTower RecordやHMVの通販で買うことも増えてきて、さらにライブも東京から苗場に開催地を移して初めてのFuji Rock Festivalを含めて、10本以上は見に行きました。

今回は、そんな時期に購入したアルバムとベストアルバムについて書いてみたいと思います。

1999年に購入したアルバム

前年から、さらにジャンルを気にせずにCDを買い漁った1年でした。もちろん当時はサブスクがある訳でもなく、フィジカルのCDを買っていたので、年間100枚となると16-7万円くらい。ライブも1本7000円前後、Fuji Rock Festivalはチケットだけでなく、交通費や宿泊費もかかるので10万円くらいかかるわけで、年間30万円強を音楽に注ぎ込んでいたことになります。

いわゆる「コレクター」の方と比べると微々たるものだとは思いますが、「フツー(?)」の音楽リスナーとしては中々の金額です(笑)

  1. Gettin' High on Your Own Supply(Apollo 440)

  2. Elephant Shoe(Arab Strap)

  3. The Seduction of Claude Debussy(The Art of Noise)

  4. Midnite Vultures(Beck)

  5. Tigermilk(Belle & Sebastian)

  6. Friends and Lovers(Bernard Butler)

  7. The Beta Band(The Beta Band)

  8. Central Reservation(Beth Orton)

  9. Social Dancing(bis)

  10. 13(Blur)

  11. Magic Hour(Cast)

  12. Equally Cursed and Blessed(Catatonia)

  13. Us and Us Only(The Charlatans)

  14. Surrender(The Chemical Brothers)

  15. White Ladder(David Gray)

  16. The Contino Sessions(Death in Vegas)

  17. The Singles 81>85(Depeche Mode)

  18. The Ideal Crash(Deus)

  19. What Are You Going to Do with Your Life? (Echo & The Bunnymen)

  20. Twisted Tenderness(Electronic)

  21. Peace(Eurythmics)

  22. Temperamental(Everything But The Girl)

  23. The Soft Bulletin(The Flaming Lips)

  24. One Part Lullaby(Folk Implosion)

  25. Utopia Parkway(Fountains of Wayne)

  26. Leisure Noise(Gay Dad)

  27. Revelations(Gene)

  28. Liquid Skin(Gomez)

  29. Spanish Dance Troupe(Gorky's Zygoic Mynci)

  30. Snowbug(The High Llamas)

  31. Only The Strongest Will Survive(Hurricane #1)

  32. Golden Greats(Ian Brown)

  33. Millionaires(James)

  34. Liquidizer(Jesus Jones)

  35. Manage to Damage(Jimmy Somerville)

  36. Peasants, Pig & Astronauts(Kula Shaker)

  37. Shakedown(The Kynd)

  38. Rhythm and Stealth(Leftfield)

  39. Tilt(The Lightening Seeds)

  40. Looking for A Day in The Night(The Lilac Time)

  41. Mobile Home(Longpigs)

  42. The Days of Our Nights(Luna)

  43. Watch It Happen(Mazarin)

  44. Drop Your Weapon(Medal)

  45. Individual Inconsistent(Midget)

  46. Play(Moby)

  47. Building Nothing out of Something(Modest Mouse)

  48. Come on Die Young(Mogwai)

  49. Mover(Mover)

  50. Showbiz(Muse)

  51. Panorama(New Leaf)

  52. 15 Minutes(Nik Kershaw)

  53. The Fragile(Nine Inch Nails)

  54. One from The Modern(Ocean Colour Scene)

  55. The Middle of Nowhere(Orbital)

  56. Super Highways(Other Two)

  57. Out There in The Dark(Outrageous Cherry)

  58. Owsley(Owsley)

  59. Host(Paradise Lost)

  60. Magor Leagues [EP](Pavement)

  61. Terror Twilight (Pavement)

  62. Nightlife(Pet Shop Boys)

  63. Rave un2 The Joy Fantastic(Prince)

  64. Very Emergency(The Promise Ring)

  65. Field Studies(Quasi)

  66. Californication(Red Hot Chili Peppers)

  67. Rides(Reef)

  68. Seven More Minutes(The Rentals)

  69. Works Project LP(Scott 4)

  70. Anomie & Bonhomie(Scritti Politti)

  71. H.M.S. Fable(Shack)

  72. Ágætis byrjun(Sigur Rós)

  73. Good Morning Spider(Sparklehorse)

  74. A Week Away(Spearmint)

  75. Cobra and Phases Group Play Voltage in The Milky Night(Stereolab)

  76. Performance and Cocktails(Stereophonics)

  77. Shoplifting(Straw)

  78. Head Music(Suede)

  79. Guerrilla(Super Furry Animals)

  80. Come Pick Me Up(Superchunk)

  81. A Tune A Day(The Supernaturals)

  82. Blue(Third Eye Blind)

  83. Revolt(3 Colours Red)

  84. Mona Lisa Overdrive(Trashmonk)

  85. The Man Who(Travis)

  86. Everything Picture(Ultra Sound)

  87. Beacoup Fish(Underworld)

  88. Hope and Adams(Wheat)

  89. Summer Teeth(Wilco)

  90. Apple Venus Volume 1(XTC)

  91. Lifetime(Grapevine)

  92. Believe(黒沢秀樹)

  93. Recycle Greatest Hits of Spitz(スピッツ)

  94. A Film About The Blues(Triceratops)

  95. Discovery(Mr. Children)

  96. The Acid House(Various Artists)

1999年に聴いたベスト3アルバム

100枚近く購入した中から3枚を選ぶのは結構難しいので、惜しくも3枚に入らなかった何枚かを追加で紹介します(それだったら、ベスト3ではなく、ベスト5とかにしろよという気もしますが)。

1つ目はウェールズのバンドGorky's Zygotic Munciの"Spanish Dans Troup"。シーンを一切気にしない潔いフォーキーでサイケデリックな作風は独特。Super Furry Animalsが好きな方にもオススメ。ベルギーのdEUSがリリースした"The Ideal Crash"はメランコリックなメロディと乾いたリズムやノイズとの取り合わせが秀逸で90年代のオルタナティブっぽさ全開で、知名度は低いけど侮れません。

あと、Death in Vegasの"The Contino Session"もピックアップ。前半の踊るに踊れないオフビートぶりから、後半の妙に明るくなるギターを巧く使ったダンスロックにシフトするのが好きでした。彼らは後にリリースする"Scorpio Rising"が激ヤバで、2003年のMagic Rock Outのパフォーマンスもメチャクチャカッコ良いのですが、爆発前のパワー充填時の状況を感じられるこちらの作品も是非。

それでは、ベスト3アルバムは以下です。

The Soft Bulletin (The Flaming Lips)

キャリアの割には1年半という比較的短いインターバルでリリースされた9thアルバム。4枚のCDを同時に鳴らすと曲が完成するという実験色の濃い前作"Zaireeka"から一転して、表面的にはポップ色の強い、キャッチーな内容。

オープニングトラックの"Race for The Prize"のイントロの破壊力が強すぎて、最初の音を聴いた瞬間に心を奪われました。表面的なポップさ、キャッチーさの裏には、様々な音が散りばめられていて、考え尽くされた雑然さにも関わらず、その計算高さやあざとさを感じさせないところが強み。

老若男女、マニアからポップスファンまで誰もが自分自身の立ち位置や切り口、感じ方で楽しめる楽曲が満載で、作り手にとっての実験性と受け手にとってのポップさが非常に高いレベルで折り合いを取って融合した作品。

The Man Who (Travis)

いかにもデビューアルバムと入った荒削りのパワーポップ路線から大きく路線を変えた2ndアルバム。Radioheadの"OK Computer"で名を馳せたNigel Godrichをプロデューサに迎え、キャッチーで親しみやすいメロディーをときに内省的、ときに躍動的に味付けされ、幅広い嗜好のリスナーに適応可能な内容。

カバーアートをそのままサウンドにしたような心地良い冷たさを感じる"Writing to Reach You"で幕を開けると、ところどころにRadioheadっぽさ、Thom Yorkeっぽさを感じさせつつも、20年以上経ってもライブのハイライトで演奏される"Why Does It Always Rain on Me?"や"Driftwood"、"Turn"といった名曲がズラリ。

ポップさ、深さ、優しさ、力強さなど音楽を形作る多種多様な要素のバランスが秀逸で、最初から最後まで、1曲さえも、1フレーズさえも、1音さえも聞き逃すと勿体ないと感じるほどの素晴らしいアルバムである一方で、未だにこれを超える作品を産み出せていないというジレンマの源泉でもあります。

Beacoup Fish (Underworld)

"Born Slippy Nuxx"の大ヒットから2年半後にリリースされたDarren Emerson在籍時の最後の作品となる5thアルバム。同年リリースのThe Chemical Brothersの"Surrender"にはBernard SumnerNoel GallagherBobbie Gillespie等の豪華なゲストが参加して快楽的なビートを産みだしていましたが、この作品は内向きのストイックなビートを淡々と鳴らしています。

リスナーの注意を引くためだけの音や、奇抜なアイデアで驚かせるような手法は使わずに、必要最小限の音を丹念に繰り返して、内面に潜り込んでくるような世界観の中でエネルギーを少しずつ充填した後に放たれるラストの"Moaner"。この曲も快楽的ではありませんが、無限に続くかのようなリズムトラックを微妙に変化させたり、上物を被せることによって、それまでのストイックさとのギャップで大きな爆発力を演出。

"Born Slippy Nuxx"の快楽性や多幸感が期待される中、脳天気に踊ることを拒否したかのようなダンスミュージック。静かでストイック、それでいて非常にヘヴィ。そんなアプローチ自体がインパクト絶大な作品です。

おわりに

今回は1999年1月〜12月までに購入したアルバムとベスト3アルバムについて書きました。ちなみに、1999年のイギリスの年間アルバムチャートはこんな感じのようです。

  1. Come on Over(Shania Twain)

  2. By Request(Boyzone)

  3. The Man Who(Travis)

  4. Gold: Greatest Hits(ABBA)

  5. Performance and Cocktails(Stereophonics)

  6. I've Been Expecting You(Robbie Williams)

  7. Steptacular(Steps)

  8. Talk on Corners(The Corrs)

  9. Westlife(Westlife)

  10. On How Life Is(Macy Gray)

僕の買ったアルバムでトップ10に入っているのはTravisStereophonicsの2枚。Robbie Williamsも持ってるけど、これは去年リリースだから今年分とは関係なしということで。

トップ30までだと、Fatboy Slimが13位。リリースが去年後半ということもあって、今年の方がランクが上がっています。Manic Street Preachersの"This Is My Truth Tell Me Yours"が32位と去年に引き続きランクイン。The Chemical Brothersはもっと上かと思ったら34位という何とも微妙な順位。ただ、僕のベスト3アルバムのUnderworldは50位にも入っていないのは悲しい。

昨年のThe Boo RadleysPulpなどもそうでしたが、ブリットポップで一世を風靡したバンドは地味なアルバムを作らないといけないという不文律でもあるのか、Blurの新作も地味だったこともあり、年間チャートでも43位と地味。昨年のOasis同様、時代が動いたことを実感させられるような順位になっています。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集