便秘とクリエイション
昨日は胃腸が痛かった、といってもわたしにはそんな自覚はない。ただ腹が膨らむなあという感じだった。
腹が膨らむのは嫌になる。腹が膨らむとわたしはまあ嫌になってくる。なぜ嫌になるか。そんなことはわからないところがある。しかし、嫌だという感触はある。制御できないところがある。
今日はそんな腹の膨らみについて思ったことでも書こうかと思う。腹の膨らみだ。
といっても大したことではない。とこんな文体だとえらそうだ。しかし、どう書いたらいいでしょうか?どう書くべきでしょうか?文体を、自由自在に変えるのは難しい…。ですが、まあやってみます。
医者はこういう。
「腸の消化が悪いのですよ」
という。わたしは
「はあ。たしかに、テストの日はとても胃が痛くなりましたね」
「…」
「まあ…お薬を出しておきますよ」
といわれた。わたしは、だから、その薬を飲む。
抗生物質と、整腸剤と、腹のガスを抜く薬だ。
わたしは、その三つを、飲んでいる。もう二日目になる。今日もさっきの昼飲んだ。わたしは
「こんなの飲んだところでどうなるか?」
とも思う。しかし、やはり医学というものをある程度信じていると、飲むことは抵抗はなくなる。わたしは、とにかく、この薬を飲むことにした。
しかし、まだ便秘は治らない。わたしは、腹からそれ相応のものが出てくればよいのにと思う。わたしは、この相応のものを出すというのは、こだわりがあるときに思うかもしれない。
わたしたちは、好きなことには口うるさい。そうではないですか?「あの、音楽は、いいといわれている。しかし、この音楽は、もっと昔の音楽に影響を受けていて…」とか。
わたしたちは、批評的な目を持ってしまう。つまり、裁断してしまう。まるで、というか、まさに裁判官に彼はなる。あるいは彼女もなる。
裁判官という裁きのイメージで思い出すのはカフカだ。カフカは裁かれる。しかも、なぜ、かはわからない。
わたしは、わたしたちに向かってそうしてはいないか?と思う。つまり、わたしたちは、容易くその趣味判断を、わたしたちに仕向けるのではないか?好きなことほど真面目にすると、どうしても辛くなる。それが他人に向かうときはよいのだが…。しかし、自分に向かうと、わたしたちは、あまりにも自分に苛烈になってしまう気がする。
となると、ある種作り直すが、しかし、出してしまわないといけないのだろう。便秘を。とにもかくにも、便秘というものを、クリエイトするなら、出さなくてはならないのだろう。
わたしは、カフカはいま再読している。城だ。なんともいえない、時空間なのだが、わたしは、嫌な気分になるのではなく、安心する。それは、変な感想ではないと思う。
なぜだろう。ああまで、変なというか、違和感があると、世界はうまくできていない、うまくルールがない、ということを、ちゃんといっていてくれて安心するからか。
しかし、わたしは、ルールというものを作りたくなる。ルールを想定したくなる、あらゆることに。
人間の関係や、社会というものに。しかし、ルールなどあるのだろうか?つまり、きちんとした規則正しいルールなど。むしろ、ルールがつねに一寸一刻変わり続けている、というイメージをわたしは持つ。
会話などでいう、その場の「ノリ」などもそのようなものだ。というか、わたしはこれがやはりよくわからない。それは、誰がいうか、やどういうかで、同じことをしていても、反応が全然違う。
そこには、厳密なルールはない気がする。あえていえば、気まぐれであり、飛躍すればユダヤの神のそれであり、ユダヤの神のそれは、案外、法というものの原初的な形態なのかもしれない。
父などは、母でもいいが、とてもではないが、立法などできない。しかし、裁かねばならないとき、わたしも裁かれるし、そして反対に、わたしも裁いてゆくだろう。
裁きとはだから、わたしに向けるなら、わたしの裁きをわたしに向けるなら、まったく意味の分からぬものだ。よくいう。「好きに理由なんてない」
と。
では嫌いにも理由はないだろう。好きな嫌いなを、どう理解すべきだろうか。わたしたちは、いくらでもその理由をいえるだろう。しかし、それは、創りうるということだと、わたし個人としては思う。
その好きな理由や嫌いな理由はいくらでも作りうる。だから、いわれたほうはどんなに問い詰めても、負けてしまう。あらゆる理由があるから、ある理由が別の理由と重なっても、またそれらを否定する理由もあるだろう。
とにかく、わたしは、わたしの趣味に打ち勝たなくてはならない。わたしは、わたしという苛烈な裁き手から逃げなくてはならない。それには、お通じをすることがよいのだと思う。
お通じとは、まったく、溜まったものを出すことだが、それを出しきらなくては、わたしたちは、出すことを禁じる手から逃げれない。実際、子供たちは、排泄を罰せられることから、裁きの世界に入るのではないでしょうか?
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