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tender_gnu736
詩 【 アトピーマン − 痒みの正体 − 】
痒いところに手が届く
手が届きすぎる
掻くと一瞬「痒み」が治まったかにみえるが
また数秒後にはちがう「痒み」が倍加し襲ってくる
それでも掻くことはやめない
掻くと一瞬「痒み」が治まったかにみえ、瞬間気がまぎれるので
掻くことは快楽なのだ カタルシスなのだった
− 痒みの正体 −
それはジャンキーとみつけたり
中毒であり依存することである
パチンコや競馬などの賭博もそう
酒やタバコ、麻薬などに溺れるもそう
親や子ども、恋人など
人は何かにつけ依存してしまう
「痒み」が刹那まぎれるので
どこかしら掻き毟ろうとする
やめられないし とまらない とめる気概もない
痒いところに手が届く
おお神よ これは苦行でしょうか
こんな惨い仕打ちもないではありませんか
掻いても掻いても まだ掻き足らない
人はたぶん 死ぬまで一生「痒がり」なのだ
痒いところに手がとどくばかりに
死ぬまで一生 掻きつづけて 描きつづけて
もがきつづけるのだろう