ネトゲ戦記 雑感
本を手にとって、はじめにを読んで、なんとも暇空さんらしいと感じた
まず字が小さい
辞書かと思った
そして、横書きの左開き
てっきり書籍化で縦書きになるのだと勝手に期待していた私も悪いのだが、読み物としては慣れていない装丁に戸惑った
これで良いのだと押し付けに近い形で提示されて、内容を読めばたしかに良いものだと頷くしか出来ないものを実際に提供してくる
暇空さんらしさがスタートからガンガンと匂っていた
物理的な紙の本の匂いとしては
ページを捲るたびにふわりと新しい本の甘いインクの香りが香る良きものである
15(以外数字はページ数)
僕の正義が理解されずに追放からの闇落ちザマァものが好きなら鳥肌が立つ瞬間
最後の文章から16ページの冒頭へと文章のつながりも素敵
たぶん偶然なのだろうけど
グワハッてなった
17
ログ・ホライズンは彼に影響を受けた部分もある気がした
21
戦場の指揮者《マエストロ》育成方法
実地で学んでいく様
生身の人間がいる人形が彼の育成のために倒されていく
幾多の屍を超えた先に彼の成長があった
22
彼と敵対する人は絶対に読むべきページ
彼が何を見ているのか少しだけ垣間見える
25
教えたがりの片鱗が見える
32
LAPIS好きすぎだろ
ヤンデレのそれじゃん
34
呪文の詠唱
ページの3分の1が注釈
35
タル組の名前の由来
なんで樽なんだろうって思ってたから知って満足
ロ、グ、ホ、ラ!
40
Nelaちゃんは萌えキャラ
45
これだけで一本書けるな
47
ロ、グ、ホ、ラ!!
48
責任感が人を作る
・第一章を読み終えて。
濃い。悔しいほどに。
なんてことない一文に、濃縮還元ジュースの元みたいなドラマが詰まっていた。
53
大事な話
61
それ、私ですの逆バージョン
あれ、あなたなんですか!?
80
金ではない対価に価値を見出す人間の強さと弱さ
83
相川さん天丼
85
注釈は座して嫁
87
自主規制
・第二部を読み終えて
一気に読み進めた
面白かった
暇空さんはお仕事小説を書いたらいいんじゃないかと思った
KADOKAWAは自前の池井戸潤を欲しがっていたし
触れられていない行間がわざと触れていないのか
彼にとってはどうでも良いことだから触れていないのか分からないけれど
興味がなくて覚えていない、または考えたこともないとしたら
彼は親切な一面がある一方で、人の機微に鈍感なのだろうと思う
分かりやすく人に親切にするのは
これまで生きてきた中で実践的に学んだ処世術かなとも思った
人とのコミュニケーションをコマンド化するなかでの親切
95
椅子ギコ
105
文字プル
111
“裁判なんてものは、やらないで済むならやらないほうがいい”
121
裁判のために誠実さを捨てる
嘘を蛇蝎の如く嫌う理由をうかがえる
133
判例は原告と被告だけではなく、社会に影響するものである
138
なるほどですね〜
唐突ななるこちゃんの登場に少し読むペースが落ち着く
139
綺麗ってフリガナいるんだな
150
証人尋問のはなしは興味深い
165
ゴネ得は美しくないと思うけれども、裁判ではゴネ得、ダメ元も戦略なのだと理解した
やらなきゃ損なのだ
全てを読み終えて
残り1ミリから先に読み進めるのがなんだか嫌で手がとまった
読んだけど
結末は知っている
著者が何度も語っているのを聞いたから
YouTubeのライブ配信で長々と語ったことが淡々と書かれていた
人の記録なのに自分の胃が重たくなる
これがフィクションのエンターテイメントなら、被告側の考えや戦略が見られるのだけど
残念ながら、この本はノンフィクションだ
だから勝手に想像するしかない
創作畑の人は読むべきだと思う
人の人生をこんなふうに言うのは良くないが
ネタの宝庫だ
エピソード1つ1つが重たくて濃厚
読みながら、ここをこうしてあーしてこんな感じのエンディングに持っていけば……
なんて妄想がいくらでも膨らむ
ただし、リアルでこんなにも面白いのだ
自分の書くものがいかに貧相か悔しくなる恥ずかしくなる
嫉妬の熱量を創作意欲に変換できる者でないと筆が折れる劇薬
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