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18 ノコギリで切られても怒らない
お釈迦さまは「たとえば、恐ろしい泥棒たちが来て、何も悪いことをしていない自分を捕まえて、『こいつを切ってみよう。面白いよ』とそれだけの理由でノコギリで切ろうとするとしよう。そのときでさえ、わずかでも『嫌だ』と怒ってはいけない。わずかでも怒ったら、あなたがたはブッダの教えを実践する人間ではない。だから、仏弟子になりたければ、それぐらいの覚悟で生きてほしいのだ」とおっしゃいました。なぜならば、怒りは人間にとっては猛毒だからです。それくらいお釈迦さまは、怒りというものを人々にコントロールしてほしかったのです。
正直であれば、これを覚えておいて実践することはできます。お釈迦さまは「怒るのはいけない。怒りは毒である。殺される瞬間でさえ、もし怒ったら、心は穢れ、今まで得た徳はぜんぶ無効になってしまって、地獄に行くことになる。だから、殺される人は損をするのだ」とまで言いたかったようです。
まずは、「何をされても怒らない」ということを自分に課してみましょう。そうすると、「ちょっと失礼なことを言われた」とか「無視された」とか「姑さんにいじめられた」とか、そんなつまらないことでは怒れなくなるはずです。
「殺されそうになっても、私は殺す側に対して怒りは持たない」というほどの覚悟があれば、世の中に生きるということくらい、なんのこともないのです。
『一瞬で心を磨くブッダの教え』第1章 私たちの悩みを解決する《怒り》アルボムッレ・スマナサーラ サンガ出版【怒らないこと 役立つ初期仏教法話1 (サンガ新書 003, 2006年) p152】