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アイリーン・アドラーとの生活 ホームズは家庭内の緊張に耐えられるのか

 アーサー・コナン・ドイルの『ボヘミアの醜聞』に一度登場したきりのアイリーン・アドラーは、名探偵シャーロック・ホームズにとって忘れがたい相手となっています。
 かといって、ホームズはアイリーン・アドラーと結婚したいという種類の思いがあるわけではなく、自分を出し抜いた相手に対する「チェスの宿敵」に似た感情を持っているだけのようです。

 さて、ここで設定を変えて、仮にシャーロックとアイリーンが結婚したといたらどうでしょう。
 自分の頭脳はずば抜けていると自信満々のシャーロックは、仕事ではその自慢の頭脳を遺憾無く発揮します。
 しかし、自宅に帰ると油断できない相手である妻アイリーンがいます(アイリーンは、女優業を再開していて、シャーロックより帰りが遅いかもしれませんね。)。
 シャーロックが自分の推理の自慢話をすると、アイリーンは別な角度からの推理を披露し、シャーロックより手際のいい事件解決手段を助言するかも知れません。

 そして多くの場合、シャーロックは同業者でもない人(アイリーン)に仕事への干渉を受け、プライドに傷が増えるということになりそうです。

 私の職場にも、職場結婚した職員がいます。妻の方が夫より優れていた場合(夫が妻より優れているという事例は、あまり見かけません。)、家庭内ではどういう力関係になるんだろうと思います。この話題は、夫の方によりセンスティブ(敏感な)問題を含んでいると思うので、飲んだ席でも絶対にしませんが、興味はあります。

 やはり、シャーロックはアイリーンと一緒にならずによかったのだと思います。

#忘れられない恋物語 #ボヘミアの醜聞

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