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「そんなこと」という考えが人を傷つける

【子どものいない人生】「産んでない人にはわからない」「自由で気楽でしょ」…自覚なき“子なしハラスメント”が残す傷跡

Yahoo!ニュース ダイヤモンド・オンラインより

Yahoo!ニュースのコメント数が伸びていたので、やはり多くの人が興味を持つ話題なのだと実感した。以下は私が最も共感した見解。

近頃は散々議論されている話題だけど結局のところ、議論するからより溝が深くなるみたいなところはある。だいたい子ありや子なしって言葉自体に、ステータスが付与されているようですごく嫌。

もちろん子どものいるいないが、その人のライフスタイルに影響を与えているのは間違いない。だけど例えば、テレビに出ているコメンテーターが「二児の母」と先に紹介されたら、視聴者にものすごい先入観を与えると思う。ああ、この人は子どもがいるからこういうコメントをするんだな、と少し冷めた気持ちになってしまう。

そういうコメントをするよう指示されているのか本心なのか分からないが、その「二児の母」という肩書きによって、社会での立ち位置が固定されているようで窮屈なのだ。極端に言えばこのコメンテーターが「少子化対策に税金を使うだけ無駄ですよ」とか、発信したっていいじゃないか。

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少子化の加速によって「産んだ人は偉い」みたいな風潮。子どもがいない人は増えているのに、なぜか風当りだけは強くなって意味不明。理由をいちいち聞いてくる人もデリカシーなさすぎ問題。
「昨日旦那さんとヤったの?」
と聞くのはあからさまなセクハラなのに、
「子どもいないの?」
は気軽に聞いても許されてしまう。こういうことを言ってくる人とは即、距離を置きたくなる。プライベートにズカズカ入り込んできて、人の心を荒らしていく。相手の立場を思いやることを放棄して、しまいには「そんなことくらいで・・・」と言うのだ。

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ちなみに旦那は子どものいるいないってそんなに重要なの?と聞いてくる。はっきり言おう。

〝そんなに重要だよ〟

女性にとって「産まなかった」と「産めなかった」では気の持ちようが全然違うし、それぞれの苦しみがあると思う。私みたいにはっきり選択せずにズルズル結婚生活してた(してる)人だっているはず。

だけどキャリア、年齢、病気・・・。決断しなきゃいけないときが、必ずやってくる。その時に迷いなく決断できるか?それができるのは、よっぽど人生計画がきっちりしている人だろう。産むのは女性自身。パートナーがいたって、その現実は変わらないのだ。しかも産むまでに十月十日を要し、その間に大体の人は一つ歳を取る。さらにそこから育児はスタートときた。果てしない道のりな上、全く予想もつかない生活に覚悟を決めるのは相当難しい。

ただ一つだけ伝えたい私のエピソード

「子どもはいいよ」なんて気軽には言わない。それは大変な毎日の、上澄みの部分だ。子どもの笑顔を見たら疲れが吹っ飛んじゃう?ないない。疲れは疲れとして当然残る。朝が来たら今日も一日が始まってしまったかぁ、とボサボサ頭で洗濯機のスイッチを押す日もしばしば。

ただ私は出産を経験して、より一層両親へ感謝の想いを強くした。今まで感謝してこなかったわけじゃない。好きな習い事をさせてもらった、希望の大学へ入れるまで浪人させてもらった・・・都度、お礼を言葉や品で伝えてきたのに、もっともっと根本的な部分に触れたような気がした。

こんな小さな赤ちゃんを、二人で一生懸命面倒を見てきたんだね、と。

私は分かっているようで、やっぱり分かっていなかった。でも経験していな人が分かっていないかといったら、やっぱりそれは違う。あくまで「私の場合は」だ。

最後に

何となく思うのは、子どものいるいないなんて関係なしに、話の面白い人は面白い。多分つまらない人は自分の話ばっかりする人かな。最近Xで見かけたポストで、出産した女性が「子なしと会話合わなくなるわ~」と呟いていた。そんなわけあるかい!

本当に友達だったら、その人に子どもがいてもいなくても話すのは楽しいよ。何も、変わらないから。

私は心の中でそっと反論した。



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