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【感想】「顔ニモマケズ」に学ぶ 見た目問題との付き合い方

📕このnoteを書いてる人📕
自己啓発、健康知識が好きな30代会社員。
社会人になって自己啓発本にハマり、本やインターネットで毎日何かを学ぶことが趣味でありライフワーク。考察深めの本が好き。
欲しい本のレビューが少ない時に困った経験から書評ブログを開始した。INTJ🐏



こんにちは、ひつじです。

今回は、水野敬也さんの『顔ニモマケズ どんな「見た目」でも幸せになれることを証明した9人の物語』を紹介します!

1.この本を読もうと思ったきっかけ

  • オシャレな街へ出かけると、美女軍団やイケメン集団に遭遇して惨めな気持ちになる。

  • 生まれつき肌も髪もキレイで二重の子もいるのに、と自分の努力が馬鹿みたいに感じる時がある

  • 外見について、(失礼ながら)自分よりも悩んでいそうな人のインタビューから、彼らが幸せを掴んだ共通点を知りたい

2.ざっくり内容/本の雰囲気

顔や外見に症状を持つ9人が、1人ずつ著者の水野さんのインタビューに答えています。
1対1の取材が文字起こしされている形です。

インタビューを受けた方々の見た目の症状は、誰が見てもすぐにわかるようなものが多いです。片目が無い人を見た時は、失礼ながら写真でもびっくりしました。

想像を絶するエピソードが多いかと思いきや、そうではありません
現実の厳しさと温かさが語られています。

3.外見の悩みはどうやったら解決する?

1.体感することでしか、本当に役立つ解決策と癒しは得られない

インタビューを受けた9名全員に共通してると感じたのは
外見の症状を意識せざるをえない状況になったことと、その解決策を自分で体感することで発見していることです。

  • 学校で何度もからかわれた

  • 就活の面接で受からない

  • カツラをかぶることになった

  • 手術が明らかに失敗し、顔についている脂肪が黒くなっていた

どれも「気のせい」ではなく現実に起きていることです。
いやでも外見と向き合うことになります。

対処法は9人バラバラでしたが、必ず自分なりの解決策を見つけています。
例えば面接が通らなくて悩んだ人は2人いましたが、1人は職種を変えて面接をし、もう1人はインターンに切り替えました。

自分なりの解決策や癒しを自分で体感することで発見しているんです。
どんな解決策でも「みんなが良いというから良いと思って続けている」という人はいませんでした。

「気のせい」ではない現実に悩んでいるからこそ、気休めでは意味がないんだと思います。
体感して、自分にはこれが救いになる!と確信でできたことだけが、本当の救いになってくれています。

9人が同じ境遇の人へのアドバイスを求められた時には「何か外に出てほしい」「好きなものを見つけて欲しい」という言葉は
色んなことを体感することでヒントを掴めるという意味でもあるのかなと思います。

2.外見が普通じゃないのに、恋人が途切れない人たち

インタビューを受けた9人の中には「恋愛に外見の症状は関係ない」と言い切る人もいました。
恋人が途切れないという人もいます。

本書は9人の顔写真が載っており、一度読んだ程度だと、写真を見るたびに少しびっくりしていました。
ですが何度も読み返すうちに、顔写真を見ても何も思わなくなっていったんです。

読む前は写真を見て「変わった顔の人だな、苦労したのかな」と思っていましたが
読んだ後に写真をみると「チャーミングな人だな、話したら楽しそう、責任感がありそう」と思うようになりました。
顔を見た瞬間、造形そのものより先に、その人が自分に与えてくれるメリットに反応するんです。
片目がない状態でも中2で初めて彼女を作った人は、相手の好みのタイプを探って行動すると言っていました。
まさにメリットを提供することでモテていると思います。

関係を築くうちに顔自体は記号になり、その人へのメリットがあれば良い意味を持つ記号になって
造形は関係なくなるんだと思います。

【総括】本人の口から語られるからこそ、生々しく心に響く。この本自体が外見の悩みを癒してくれる良書。

「もし選べるなら、普通の顔の人生を選びますか?」

これは全員にされていた質問でしたが、
意外だったのはほとんどの人が「わからない」「普通の顔の人生を選んでみたい」と答えたことです。
悩みを乗り越えて「この顔がいい!」と思えている人ばかりがインタビューされていると思っていたので意外でした。
それほどまでに苦労してきたんだと思います。

また、初めてかつらを被って会社に行った方は「仕事から家に帰ってきたら死んでいいことにしよう」と自分に何度も言い聞かせたそうです。

本人の口から言われると、なんとも生々しく心が痛みます。
「そこまで大げさに思わなくてもいいのに!」とつい考えてしまいましたが、
それは自分自身にも言えることなんですよね。

インタビューの内容から学びを得るというより、この本を読んで9人の経験を聞くだけで、
自身の外見に対する悩みを共有できたような気持ちになります。

読むこと自体が癒しになる、良書だと感じました。

おわりに

インタビュー形式だからこそ、本人のリアルな心境がわかってとても心が揺さぶられました。

また著者の水野敬也さんは非常に面白い文章を書かれる印象がありますが、今回はそれを封印して
聞き役に徹していることで
より9人の話が深掘りされ、読み応えがあるものになっていると思います。


最後まで読んでくださりありがとうございました!!


ひつじ🐏



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