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【感想】「会話がしんどい人のための 話し方・聞き方の教科書」に学ぶ!気まずくならない言葉たち

📕このnoteを書いてる人📕
自己啓発、健康知識が好きな30代会社員。
社会人になって自己啓発本にハマり、本やインターネットで毎日何かを学ぶことが趣味でありライフワーク。考察深めの本が好き。
欲しい本のレビューが少ない時に困った経験から書評ブログを開始した。INTJ🐏



こんにちは、ひつじです。

今回は、ニッポン放送アナウンサー吉田尚記さんの『元コミュ障アナウンサーが考案した 会話がしんどい人のための 話し方・聞き方の教科書』を紹介します!

1.この本を読もうと思ったきっかけ

  • 友達の結婚式で久々に会った女友達が、驚異の会話力でその場を回してくれて助かったし、かなり楽しかった

  • と同時に、彼女が昔からモテまくりな理由が身に染みてわかった

  • 私も会話で相手を惚れさせてみたい!モテたい!と思い、会話本をさっそく手に取った

吉田尚記さんの会話の本は、別のものを読んだことがあります。読みやすかった記憶があったので手に取りました。

2.ざっくり内容/本の雰囲気

文章量はしっかり多め。ありがちな会話の悩みに対して、考え方と解決策が提示されています。
特徴的なのは、著者の吉田尚記さんと誰かの対談形式なことです。

「このお悩みはどうですか?」
「そうですね、アドラー心理学では〜」

のように、セリフ主体で進んでいきます。
対談相手はコミュニケーションに関する研究家の方々で、彼らの研究に基づいて説明してくれます。

内容は真面目ですが話し言葉がメインなので、軽い印象は受けると思います。
あと、ラジオ等で吉田尚記さんの喋りを聞いたことがある人は、吉田さんの声と話し方で脳内再生されると思います。

3.この本から学んだこと

1.雑談自体に意義がある

雑談の話をする前にまずサルの話から。
猿などの霊長類は互いに毛づくろいをしますが、あれはノミをとっているのではありません。

霊長類は、一般的に毛づくろいを通じて群れを作るそうです。つまりサルたちは、ノミをとるわけでもない特に意味のない毛づくろいを通じて、仲良くなっているんです。
調べてみると、日光さる軍団のホームページにも同じようなことが書いてありました。

人間にとっての雑談は、この毛づくろいのように「仲良くなりたい」というメッセージなのではないかと本書では述べられています。
こういった、なぜ人は会話をするのか?を霊長類全体から考えていく視点は、自分自身で会話について考えるときの材料になるのでとても興味深く勉強になりました。

また、人間がムダな雑談をしあう姿は、サルたちが毛づくろいをしあうようなものなのかなと考えると
少し自分を客観的にみれた気がします。
人との会話を全て重大なもののように捉えていた自分に気づきました。

2.あいづちは話し手への報酬

話してる人に対して良いリアクションや相槌をするのは、トークに対する「報酬」をお返ししてる状態というわけです。
タイトルのまんまなのですが、相槌の存在意義が的確に表されており、目から鱗でした。

個人的には人の話を聞くのが苦手なんです。
理由は、話し手に主役を奪われた気がしてシャクな気持ちになってしまうからです。我ながら器が小さいですが…。

ですが聞き役は報酬を渡す立場と考えると、聞き役の立場が上がってなんだか悪い気はしないです。むしろ気前よく報酬を配る太っ腹になりたいぐらいです。
聞き手としてやるべきことがわかる意味でも、すごく良い視点だなと思いました。

3.他人にマウントを取りたい気持ちの抑え方

会話をしてると、ついマウントを取った発言をしてしまうことへの対処法です。

そもそも人がなぜマウントしたくなるのか?
それは共同体に所属したいという本能からくるもので、そのために自分を大きく見せるアピール行為だと解説されています。

小学校でグループの子達から仲間外れにされないよう「レアカード持ってるぜ」と嘘をつくような心理なんだなと個人的には理解しました。
そう考えるとマウントを取りたい心は少し寂しく、必死であるんだなと思えます。

そんなマウント心が顔を出したとき、本書では、アピールではなく貢献に変えるというテクニックが紹介されています。
「ある程度鍛えてます!」ではなく「鍛えてるので重いものあったら声かけてください!」といった具合です。

私自身が見栄っ張りなので、マウントを取りたい気持ちと常に戦ってきました。
会話の中で使える発想の転換だけでなく、マウントを取る心理まで解説があり、とても参考になります!

4.「昨日は冷凍の焼きおにぎりを食べました」に何て返す?

話が広がらない時には「勝手なイメージをぶつける」という返しのテクニックが紹介されていました。
先入観が合ってたら話しが広がるし、間違ってても相手が訂正しようとして話し出してくれるので、どっちに転んでもヨシ!という仕組みです。

ではこれを踏まえて、この会話の相手に先入観をぶつける返答をしてみて下さい。

自分「昨日の夜は何を食べました?」
相手「冷凍の焼きおにぎりです」

『元コミュ障アナウンサーが考案した 会話がしんどい人のための 話し方・聞き方の教科書』

どうでしょう。
正直、勝手なイメージなんて出てこなくないですか?
「焼きおにぎり好きっぽいですもんね」
「料理手抜きしてそうですもんね」
なんて言えるわけないですし。

この本で紹介されてた会話はこうでした。

自分「昨日の夜は何を食べました?」
相手「冷凍の焼きおにぎりです」
自分「あら! ってことは、最近お仕事が忙しいんですか?」

『元コミュ障アナウンサーが考案した 会話がしんどい人のための 話し方・聞き方の教科書』


この例文を読んだ時に、著者の吉田尚記さんの愛を感じました。
冷凍の焼きおにぎりから「仕事が忙しくて料理をする暇がない」というイメージを持つには、
一瞬でも焼きおにぎりをチンしている相手を想像する必要があります。
その一瞬の手間を惜しまないからこそ良い会話が生まれるんだなと感じました。

そして、吉田さんが会話に対して手間を惜しまず向き合い続けてきたからこそ、この本が生まれたんだろうなと感じました。

【総評】ノリは軽いが中身は真剣。雑談を自力で乗り切る方法集!

会話や相槌の概念から、具体的な返のテクニックまで、内容がしっかり詰まっています!
ただ対談形式なので、しゃべり口調が気になる人はいるかも。Kindleの立ち読み部分だとまだ対談ではない冒頭のパートかもしれないので、本屋で実物を軽く読んでみるのが1番良いと思います。

ハウツー本を読んでいるとついつい分かった気になるのですが、
それを痛感させられたのが、冷凍の焼きおにぎりの会話です。
実戦あるのみなんだなと感じました。

おわりに

会話でモテたいという不純な動機で読み始めましたが、
会話で相手と仲良くなるには、こちら側が相槌で報酬を与えたり、手間をかけて良い返しをしたり大変なんだなと思いました。
大変なことをやってるからこそモテるんだろうな。

本の中でも何度も「相手に興味を持つことが大事」という言葉が出てきます。
まさにその通り、相手に興味を持って会話を盛り上げよう、仲良くなろうという気持ちさえあれば
この本はすぐにでも使いこなせる有益なハウツー本になり得ると思いました。

最後まで読んでくださりありがとうございました!!


ひつじ🐏



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