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友達の家でハイデラバード・ビリヤニを炊く(+茄子のサンバル+海老のギーロスト)

こんにちは!
お店紹介の記事が続いたので、今日は自炊についての話を簡単なレシピと共に紹介したいと思います。先日久々にビリヤニを炊いたら、思ったよりもよくできたので、料理の過程や付け合わせについても語ろうと思います。

ハイデラバード・チキンビリヤニ

中東に起源を持つ印度亜の炊き込みご飯。今回はハイデラバードでよく作られるタイプのビリヤニです

どうですか?結構美味しそうでしょ?この本格的なビリヤニ、実は家でも、時間さえあれば簡単に作れちゃうんです!!しかも炊き立てを食べれますから。夢のようですよね。

材料(4〜5人分)


バスマティライス 300g
鶏肉600g(今回はもも肉と手羽を合わせました)
A(鶏肉マリネソース)
・ヨーグルト200〜220g
・クミンパウダー 小さじ3分の1
・ターメリック 小さじ2分の1
・コリアンダー 小さじ1
・フェヌグリーク 小さじ3分の1
・チリパウダー 小さじ2分の1
・パプリカパウダー 小さじ2分の1

B(グレイビーを炒める時に使うもの)
・サラダ油 220g
・ニンニク(チューブ) 小さじ2分の1
・生姜(チューブ)小さじ3分の2
・玉葱大 3分の1
・カットトマト(缶) 150〜180g
・ブラックペッパー 3粒
・カスリメティ 大さじ1.5
・マスタードシード 小さじ1
・クミンシード 小さじ2分の1
・ホールチリ 二本
・塩適量

C(バスマティを茹でる際のホールスパイス)
・カルダモン4粒
・クローブ6〜8粒
・ブラックペッパー6〜8粒
・シナモン 5センチくらいのものを一本
・八角 大一つ
・乾燥ローズ大さじ1.5

D(仕上げに)
・ギー 大さじ5 (無塩バターでも可)
・サフラン5つを少量の水に入れたもの

結構細かくなってしまいましたが、スパイスはあるものを使えば大丈夫です。Dもなければ大丈夫。気軽に始めましょう!

肉と米の下準備

美味しい料理を食べるためには下準備は欠かせません!ビリヤニは特にそれが大事です。ただ、下準備と言っても全然面倒ではないので、心配しないでくださいね。

1.バスマティライスを水につけておく
バスマティライスをひたひたになるくらいの水(常温)に30分浸します。このあとお湯で煮るのですが、この工程がないと上手く茹で上がらないのです。長くつけすぎると柔らかくなりすぎて炊いた時に折れてしまうので気をつけましょう

2.鶏肉をマリネする
鶏肉にAを入れて軽く揉んでつけておきます。お米につくスパイスとは別の香りを肉につけることで、より広がりがある香りと味わいになります。ヨーグルトにつけると火が入った時にも肉が柔らかくなりますし、スパイスとの相性も抜群です。理想は一晩。最低でも2、30分はつけましょう。

ヨーグルトとマサラに漬けた鶏。カスリメティもこのタイミングで入れてもいいかも

チキングレイビーづくり

ビリヤニを作るためには、まずはグレイビー(カレーソース)を作らなきゃいけません。そして、そのソースが美味ければ、もう美味いビリヤニ作りの五割は成功したようなもんです(残りの五割は米が綺麗に炊けるか)。
そして、肝心なのが「もうこれをご飯にかけてカレーライスにしようかな」という思いを断ち切ることです。(僕はそういう思いを断ち切れず、ビリヤニを作りそびれたことが何度かあります…) あっ!美味いチキンカレーのレシピでもありますので、お家で本格インドカレーが食べたい、という方はここだけ見てください笑

1.スパイスをテンパリング
テンパリングとは、油にスパイスの香りを移す工程です。油を鍋に入れてマスタードシードを入れて熱する。マスタードシードの周りに気泡ができて弾けてきたら、クミンシードを入れて、ニンニクと生姜も入れる。

2.フライドオニオンづくり
玉葱はテンパリング前に切っておきましょう。微塵切りでも薄切りでも構いません。(私は玉葱を縦に半分にして、横に半分にしたあとに薄切りにしています)
ニンニクと生姜が弾けてきたら玉葱を入れます。今回は玉葱に水分が残って米がベタつくのを避ける&ビリヤニに香ばしさを出すためにフライドオニオンにします。水分をしっかり抜いて、玉葱が茶色くなるまでしっかり揚げ焼きにしましょう

炭化しなければ大丈夫。このくらいまでやっちゃっていいです。


3グレイビーを作ろう 
玉葱が上がったら、焦げないように素早くマリネした肉を入れて混ぜましょう。鍋の温度が下がり玉葱の火入れが実質完了した状態になります。(玉葱を一旦取り出しても良いですが、自分はそのままやっちゃいます)
肉の周りが白くなってきたら、カットトマトを入れて、トマトの水気がなくなるまで火入れします。(トマトの水気がなくならないと、青臭い香りや酸味が出てしまうので注意)
塩はこまめに味見をしながら入れていくのがいいと思います。米と合わせるのでちょっと濃いめでもいいかも

めちゃ美味チキンカレーが爆誕。このまま食ってもいいかな…

仕上げにカスリメティを2つまみくらいしてよく炒めると、キャラメルのような甘い香りもして、グッと良くなります。

バスマティライスを茹でる

次は米!バスマティライスは炊飯器で炊き込むというより、パスタを茹でるというイメージです。茹でたあとに蒸すので、アルデンテのように芯が残るくらいが丁度良いです。

1.スパイス湯をつくる
鍋の中にたっぷりの水を入れて、その中にCを入れます。そして沸騰するまでグラグラ煮詰めます。すると、カルダモンやクローブが膨らんできて、良い香りの湯気が立ってきます。そしたらお米を入れる準備OKです!

2.バスマティライスを茹でる
沸騰して、スパイスの良い香りがしてきたら、先程浸水したバスマティライスを入れて、5分半茹でます。この時に鍋の中で米がしっかり対流(ぐるぐる回る)しつつ、吹きこぼれない強火よりの中火にしましょう。

写真だと伝わりにくいですが、お米が躍動しています

塩も茹で上がる前に入れましょう。今回のビリヤニは重ね蒸しするだけで、スープなどで炊くわけではないので、白いライスにも多少味をつけます。米を少し味見しつつ(固さの確認も兼ねる)、自分の好みで入れて行きましょう。
茹で上がったら火を止めて素早くザルで水を切ります。ビリヤニづくりには速さも大事!柔らかくなりすぎるとばらっと感が失われてしまいますからね

炊き合わせる〜完成

最後の工程です。鍋に、チキングレイビー→茹でたバスマティ→チキングレイビー→茹でたバスマティと交互に重ねていきます。

チキングレイビー。油も全部入れましょう。これが米に染みて美味いのです
チキングレイビーを覆い隠すように、先程茹でたバスマティライスを被せます。

薄々気づいていたと思いますが、バスマティライス300gに対してチキンは600g買ったのに、(ライスは膨張して、肉は火が入り縮むので)肉よりライスの方が量が多くなってます。ちょっと悲しいですね

さぁ、2回くらいグレイビーと茹でたバスマティを重ねたら、いよいよフィナーレ!
まず、ギーをボトボトのせましょう。ギーとは精製したバターのこと。油分でお米をぱらっとさせるのと風味づけのためです。もうギーはなんだって美味しくしますからね!ギーは正ギー!
そして、有終の美を飾るようにサフランをつけた水をかけまわしてください。綺麗な黄色と甘い香りが広がります。
(あと、お好みで炒めたカスリメティやカシューナッツなんかを散らしても良いかもしれません。)

蓋をする前のビリヤニのばぶーちゃん。しっかり炊き上がってくれよ…

しっかり蓋をして、まずは中弱火で5分、そのあとは弱火で25分。蒸気でグレイビーのスパイスの香りをバスマティライスにうつります。そして、その蒸気で細長いバスマティライスがそり立つ。これが理想的な炊き上がりなのですが…

完成!!

さぁ、時間になりました…恐る恐る蓋を開けると、サフランやスパイスの甘い香りの蒸気とともに中身があらわになりました!!

完成したビリヤニ!!大ミスはして無さそう


おぉー!米がしっかりそり立ってるじゃありませんか。香りも良い感じだし…うん、これは美味そうです。 

炊き立てをいただきます

う、うまー!バスマティライスがエアリーで、スパイスの香りもフワッと広がります。肉も柔らかくて、グレイビーが染みています。塩が少し弱かったですが、おかずもこのあと作るし許容範囲かな…我ながら良いビリヤニが炊けたと思います。

梅干しときゅうりライタ

ビリヤニを食べるために欠かせないものといえば?そう、「ライタ」です。(地方によっては付かないのがスタンダードだったりもしますが)
スパイスが効いたヨーグルトサラダのようなもので、ビリヤニの油を軽くさせ、味を引き締める役割があります。ヨーグルトに適当な生野菜を合わせれば大丈夫!
簡単ですので作っていきましょう

材料(4〜5人前)

・ヨーグルト 150〜200g
・塩 少々(今回は梅干しを入れたので塩は少し)
・きゅうり 3分の1本
・梅干し 2つ
・クミン 小さじ2分の1

作り方

1.ヨーグルトをよく混ぜて、滑らかにする。
2.微塵切りにしたきゅうりと梅干しを入れてよく混ぜる。
3.クミンと塩をかける

完成

簡単すぎて単体の写真すら撮ってなかった笑

ビリヤニを作った時には必ずやりましょう!!


ここからはビリヤニに合わせた手作りインド料理を簡単に2品紹介します!

白茄子のサンバル

白茄子は駅前のバザーで買いました

サンバルとは南印度亜の広い地域で食べられる豆と野菜のスープ。今回はビリヤニに合わせるのでドロっとしたセミドライタイプのものを作りました!

材料(4〜5人前)


・レンズ豆(乾燥)   90g
・カットトマト缶 150g
・白茄子 一本
・玉葱 大 3分の1
・ニンニク(チューブ)  小さじ2分の1
・生姜(チューブ) 小さじ2分の1

Aテンパリングスパイス
・クミンシード  小さじ2分の1〜3分の1
・マスタードシード 小さじ2分の1
・ホールチリ 一本

Bパウダースパイス
・クミンパウダー 小さじ3分の1
・コリアンダーパウダー 小さじ2分の1
・ターメリックパウダー 小さじ3分の1
・フェヌグリークパウダー 小さじ2分の1
・マンゴーパウダー 小さじ3分の1

作り方

1.鍋に水を入れて、レンズ豆を弱火で30分煮る。30分後、豆の色が抜けて煮崩れたら、水を切る

2.鍋に油をしいて、マスタードシードを入れて強火。気泡ができてパチパチ弾けてきたら、クミンシードとホールチリを入れる。クミンが弾けてきたら、ニンニクと生姜を入れて、軽く色がついたら薄切り玉葱を入れます。

3.玉葱が透明になってきたら、ホールトマトを入れる。トマトの水気が抜けたら、一口大に切った白茄子を入れて、水分が出るまで火を入れる。

茄子からじわじわと水分が出てきます。

4.茄子から水分が出てきたら、煮たレンズ豆とBを入れてよくなじませる。火を中〜弱火にして、塩で味を、水で濃さを整える。

レンズ豆を入れる前。トマトはあくまで旨み要因であり、酸味を添加するものではないです。トマトの水分や酸味が抜けきらないと、青臭い風味が出てしまいます

5.梅干しを水の中で絞り、それを入れる。(現地ではタマリンドという酸味のある豆科の植物を入れる)

完成

クタクタになった白茄子からジュワッとスパイス汁が溢れるのが美味い

今回はビリヤニと合わせました。炊き込みご飯と煮物、みたいなイメージなのでセミドライタイプで。茄子がトロトロで豆も濃くて美味いです。
ハイデラバードには茄子を使ったカレーが多く、ダールに使う豆もレンズ豆が定番なので、そのどちらの要素も入ったこのカレーはビリヤニと相性が良いかも
普通にバスマティライスと合わせる時は水分量を増やしたり煮込み時間を調節してシャバっとさせた方が美味しいかもしれません。

エーラ・ギー・ロースト

ギーローストは、主に南インドで作られる料理です。

友達から海老(エーラ)を使った料理が食べたいというリクエストがあったので、簡単にできる&絶対外さないやつを作りました!これはマジで簡単で美味いので真似してみてください。(なら記事の後半に書くな)

材料(4人前)

・海老(今回はむき海老を使いました)  150g
・ギー  大さじ3 (無塩バターでも可)
・生姜 小さじ1
・ニンニク 小さじ2分の1
・玉葱  大4分の1
・カットトマト缶  100g
・塩 適量

Aテンパリングスパイス
・マスタードシード  小さじ1
・ホールチリ(今回はカシミールチリ1とグンドゥールチリ2)  3つ
・クミンシード  小さじ3分の1

Bパウダースパイス
・コリアンダー  小さじ2分の1
・ターメリック  小さじ2分の1
・パプリカパウダー  小さじ2分の1

作り方


1.フライパンにギーをしいて、マスタードシードを入れて、強火。気泡が出て弾けてきたらクミンを入れる。クミンの周りに気泡が立ったら、ニンニクと生姜を入れる。ニンニクと生姜が弾けてきたら玉葱を入れて、軽く色が出るまで炒める。

2.玉葱が仄かに茶色っぽくなったらトマトを入れて水分が抜けるまで炒める。水分が抜けてきたら、Bを入れて炒める。

ずっと強火で大丈夫。水分は基本加えなくて良いですが、焦げそうだったら少量の水を入れて鍋肌の温度を下げましょう。

3.トマトが炒まってきたら、海老を入れる。海老にさっと火が入ったら、塩で味を整える。

完成

あっという間にできて、ちゃんと美味い

海老が飴色になったら完成の合図です。一口味見した友達の「うまっ」って言う速度が1番早かった。ギーはたっぷり使った方が良いです。
チキン、イカなんかでやっても美味いと思います。

ハイデラバードビリヤニ プレート爆誕!!!!

友達とそのご家族でいただきました

コリアンダーがなかったので、かなり地味な色合いになったのですが、なんかインドの大衆料理屋のようで逆にそそるビジュアルですね…
キッチンを貸していただいた友達のご家族は、ビリヤニを食べるのは初めてだということですが、美味しく食べていただけたようでした(ホッ)

というわけで、お家のキッチンでもビリヤニは美味しく食べられますので、是非試してみてください!!

友達の家のワンちゃん。スパイスの香りがするからか、僕のにおいをくんくん嗅いでいました。

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