拳と祈り
2014年3月、死刑囚として拘置所での生活を送ってきた袴田巖氏の再審請求が認められ、彼は釈放される。袴田氏は1966年6月に静岡県で起きた一家4人の殺害と放火事件の犯人とされ、30歳のときから47年7か月にわたって獄中生活を送ってきた。袴田氏は故郷の静岡県浜松市で無実を信じて共に闘ってきた姉の秀子さんと生活しながら、再審の判決の日を待っている。
死刑囚として47年7か月を拘置所で過ごした後に釈放され、2023年から再審公判が行われている袴田巖氏の闘いを記録したドキュメンタリー。袴田氏が故郷の静岡県浜松市で思い出の地を訪れる様子や、袴田氏を支えてきた姉・秀子さんとの生活、二人へのインタビューなどを映し出す。監督を袴田氏に関するテレビドキュメンタリーなどに携わってきた笠井千晶が務める。
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【ササピー】
この映画、気になっていて、今回ようやく観に行って来た。
袴田さんが釈放されてから、現在に至るまで、どのような生活をしていたのかを、実に丁寧にまとめている。
笠井千晶監督は、袴田さんのお姉さんが所有する賃貸マンションに暮らすほどの間がらで、そうでなければ撮れなかったであろうシーンばかりであった。
袴田さんは、ココロのどこか大切な部分が病んだようで、我々には分からないようなことばかり口にして、一日中歩いている。
歩いていないと、落ちつかないのかも知れない、、
1966年6月に静岡県で一家4人が殺害された「袴田事件」をめぐり、元プロボクサー袴田巖さん(84歳)の公判で一審・静岡地裁の主任裁判官だった熊本典道(のりみち)さんが11月11日、福岡市の病院で死去した。83歳だった。退官後の2007年に「私は無罪を主張したが2対1で有罪に決まった」と死刑判決の内幕を告白していた。
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一審で死刑判決を下した熊本裁判官についても触れている。
彼は、正直でまっとうな裁判官なんだと感じた。
逆を言えば、そうで無い裁判官が多いのでは無いか?
袴田さんは、釈放されたが、
いくらお金で補償されても、取り戻すことが出来ない現実を見せつけられた気がした。