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暗黒のスキャンダル国家 青木理著 その②

雑誌メディアの現状は、前述したように青息吐息である。
たとえば1990年代に100万部近くを刷った「週刊ポスト」(小学館)や「週刊現代」(講談社)の落ち方は激しく、直近の販売部数は20万部前後にまで落ち込んだ。
しかも、従来の固定読者だけでもなんとかつなぎとめようと必死なんだろう、最近は高齢者向けの“老人健康終活誌”の様相を呈していて、往来の活気は見る影もない。
かろうじて気を吐く「週刊文春」や「週刊新潮」にしても決して安泰ではなく、内実はむしろ相当に厳しい。
最近の販売部数は25万~30数万ほどにすぎず「FRIDAY」に至っては10万部以下。話題になる社会的なスクープを放ってもさほどの部数増につながらないらしい。
(略)
講談社が「FRIDAY」を創刊したのは1984年11月。続いて文藝春秋が1985年8月に「Emma」を創刊し、1986年になると10月に小学館が「TOUCH」を、11月には光文社が「FLASH」を、それぞれ創刊した。
わずか2年ほどの間に主要出版社が類似のライバル誌を4誌も続々と乱立させたことになる。
(略)
一時は5誌の合計で500万部に達するともいわれた。出版社にとっては屋台骨を支えるドル箱と化し、各誌の編集部も活況に沸いた。
(略)
たけしが「FRIDAY」編集部を襲撃。写真週刊誌の取材におけるプライバシー侵害が問題になった。84年には200万部と隆盛を誇ったFOCUSの部数も、この事件を機に急降下する。

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【ササピー】

旅行雑誌の「じゃらん」も廃刊が決まったらしい。
世の中は、ネットに切り替わっていて新聞・雑誌などの紙媒体は部数を落としているのが現状である。
週刊文春や週刊新潮など、最近滅多に買うことは無いが、図書館や病院の待合室などで手にしてみると、先ず以前と比較してページ数が半分ほどに薄くなり、それでも価格は500円以上もする。
内容はどうかと言えば、興味を引くものは少なく10分持たずに閉じてしまうような状況。これでは売れるはずもないわ、、、なんて思ってしまうのである。


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