ただのシンプル、じゃない。
『こぐまちゃんとしろくまちゃん
絵本作家・わかやまけんの世界へ』を見にいく。
自分が子どもの頃に読んだ記憶はないのだけれど、娘たちが小さい頃に読み聞かせて、お気に入りの絵本だった。
なんだかおしゃれな絵本だなぁと思ってもいた。うさこちゃん(ミッフィー)みたいに。
明るくて、楽しくて、心温まる。
美術館に辿り着くまでにもお庭のいろんなところにこぐまちゃんたちが!
そしてミュージアムショップには長い長い列ができていた。
奥にこぐまちゃんグッズの売り場があって、
ペンケースとかマグネット、Tシャツにトートバッグ、缶バッジなどなど、
とにかくかわいくて、センスが良いものがたくさん。
行列ができるのも納得だ。
(わたしが図書館の人でよかったと思うのは、年甲斐もなく、かわいいキャラクターの缶バッジやピンバッジを着けてしまえるところ(笑)
明日、こぐまちゃんの缶バッジをつけるの、楽しみだ。
他にも心魅かれるものがたくさんあったから、また買いに行ってしまうかも…)
展示は、絵本のページを読みすすめる、みたいに、お話のとなりに絵が飾られていて、やっぱり色使いにとても魅了された。
中盤には、リトグラフの説明や、
実際にどのような工程を経て、一枚の絵ができあがるのかを動画で見られて、これまた興味深かった。
ちょっとやってみたい、とも思った。
とてもシンプルで洗練されたこぐまちゃんシリーズの絵本は、
ことばひとつでも、とても吟味されていて、
色にいたっては、かなりこだわって指定していたから、
やっぱりただのシンプルではないんだな、と感じた。
一見、シンプルで簡単で単純にみえるのに、
すごく心を持っていかれるものって、
結局はすごく極めた上で出来上がっていたりするんだろう。
(ということを、熊谷守一さんの絵にも感じる。ちょうど今朝、ぼんやりとそんなようなことを思っていたところでもあった。
ベランダにアリの行列を見つけてしまったから。そういえば、熊谷守一は、何時間も横たわって蟻を観察していたんだっけ… 一つ一つの絵のモチーフになったものに対する見極める力の凄さよ、それなのにわたしはアリを見ても、ただただ厄介だとしか感じないな、なんて。)
ところで、今まで知らなかったわかやまけんさんの絵本で、好きだと思うものがあったので、紹介を。
出口にどろんどろんの飾りもあって、それもかわいかった。
途中で飽きてしまい、早く帰りたがる四女に急かされて、駆け足で見て回ったから、大変もったいないことをした。
また期間中に1人でゆっくり見てまわろうと思う。