私の学び 第25回
第二章 生きがいと命の力(No.25)
二 生きがいのある人生
では自分の生きがいを、自分のどこに見つけたらよいのだろうか。
それは、自分の人生生活で求めるものである。自分の人生を離れて、自分の生きがいは無い。人々はどこに生きがいを見出しているのだろうか。
(1) 健康
頭が痛い、腹が痛むと毎日さいなまれていては、生きているかいがない。死んだ方がましだという。健康は誰にとっても、生きがいの第一条件であるといえよう。
(2) 繁栄
生きがいの次の条件はお金である。どこに行くにも、何が欲しくても、先立つものはお金。お金が無くては何の欲望も満足できない。金が欲しい。金があれば生きがいを獲得できるという。ではどうしたら金を手に入れることができるか。宝くじや競馬か競輪か、それはあてにならない。やはり仕事を繁栄させて、経済的余裕を持ってゆきたいと言う。仕事の繁栄と経済的な余裕は、誰にとっても生きがいの対象である。
(3) 幸福
体も丈夫でありたい。お金も欲しい。だがまず第一に私は好きな人と結婚したい。そして好きな人の子を産み、丈夫に育て、家中仲良く、明るく暮らすことができたら、私は幸せです。喜びです。幸福こそ第一の生きがいですと答える女性もいる。
健康と繁栄と幸福
この三つの念願は、実は日本民族の切なる念願である。正月の初詣で祈願するものは、無病息災、商売繁盛、家内安全の三つである。日本民族の切なる念願は、実は世界人類の念願でもある。
健康と繁栄と幸福は、世界人類の切なる念願である。この三つは人類共通の生きがいの対象ということになる。
『 いのちを活きる 一 』
天風会四代目会長 杉山彦一氏が書き綴った、哲人 中村天風創見・心身統一法解説 「いのちを活きる 一」から転載させていただいております。お読みになられる方の生きるヒント、活力になられましたら幸いです。