■その9 変わったものが食べたいのではなく素敵なものが食べたい
飲食店のスタイルやこだわりは実にさまざまで、その形は決して一定ではなくて。
和洋中なんて基本のジャンル分けの言葉を口にこそすれど、明確な区分なんて利用者側にはあまりなく和洋折衷なんて言葉も化石になっている。
※若い人なんて和洋折衷って言葉とか呪文にしか聞こえないと思うw
ここには別に正解なんかなくて。
伝統の継承やその土地を愛した人達が思いをもって形にして伝えていく料理も
経験を活かして作り上げるスタイルも
基本なんかすっ飛ばして、根拠に基づいて自分なりの解釈と尺度で表現する形も
お客さん側が納得して楽しんでいれば、それは料理としてどれも成立しているわけで。
※多少のジレンマはあるんだけどね
だけども、薄っぺらい知識や根拠、拙い技術や勉強に熱心ではないお仕事だとすぐに瓦解して後退してしまう
なので、分厚い根拠と情熱を提案していかなければならないんよねーっていつも思ってる。※勢いだけじゃダメなんよね、勢いは必要だけど。
長く料理をやっていると、ついつい目新しく思えるような組み合わせを探してしまいがち。
料理人脳の前衛的な食材の解釈を押し出してしまうこともしばしばしばしばしば。
個人的には上手くまとまっていないものはすぐに忘れちゃうけど、良いレシピって自分の中できっちり脳に収まってくる感じがする。
翌年も翌々年も作っているからわかりやすい、実にわかりやすい。
メニューを考える際は、ストレートと変化球と緩急を組み合わせる事を意識して仕上げるようにしていて ※甲子園をまだ引きずっている?慶應すごかった!おめでとうございます!
ここでいう変化球は変な味とかではなく、姿形をアレンジしたり幾度となく試作した組み合わせの妙的なもの。
お客さんは何を食べているか分からないものを食べたいのではなくて、半分以上は理解できたものを口にしたい。
この見解の根拠は
食べたことがあるような味、似ている味、みたいな知っている感覚こそが、美味しいとか面白いとかに直結する感覚で
それは今も世の中に生き残っていて共有しているモノだから、レシピとして正解の裏付けになっているって思う。
よくわからない味を一人で美味しいと思い込んでいたとして、世の中に同じような料理がなく唯一無二だとするならば
おそらくそれは美味しくないから消えた感覚だとヨシカータ考えている ※美味しかったら何かしら残ってるっしょ?
兎角、しっかり考えられた上での変化球なレシピを変わったモノにで終わらせないってことが大事
「素敵なものが食べたいから来ました」なーんて言われちゃうようなお店作りを意識していきたいところです
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最近文字に起こしているのは、自分の考え方とか方向とか脳内に収めているだけでは消えちゃうので文字起こしてしてクリアにして残して置けば、次の誰かに伝える時にずれないからです
※レシピみたいなもの
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