『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』のヒュー・グラントの扱いが『パディントン2』すぎてたいへん草な件について
両作品に登場するヒュー・グラントの扱いが似すぎてて草
先日、映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』をようやく視聴できたのだが、冒険アリ、主人公に志アリ、どん底から這い上がる激熱ストーリーアリと、めっちゃ面白かった!
その上で、本作に登場するキャラクター「フォージ」を演じる俳優ヒュー・グラントが面白すぎたので、他の出演作との類似点も含めてここに記録したいと思う。なお、記事タイトルを見てのとおり『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』と『パディントン2』のネタバレ全開でヒュー・グラントをいじり倒すので、「映画をまだ観てないんだけど」って方は回れ右!コーラを片手に映画を観ておいで!
「映画を観てないけど、パディントン2のヒュー・グラント好きなんだよね」って人は、ネタバレ気にしないなら、ぜひ読んでみてね!
『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』って?
とはいえ、ヒュー・グラントについて語るには本作について冒頭だけでも知っておかなければお話にならない。簡潔に映画の冒頭のみお伝えしよう。
かつて世直し集団「ハーパー」に所属していた主人公は、うっかり敵のお宝をくすねたことで復讐に来た敵に奥さんを殺されてしまう。彼は娘と共に盗賊になってしまうも、仲間とともに幸せに暮らしていた。
しかし、主人公の亡くした奥さんの悲しみは癒えないでいたのだ。
主人公は、奥さんを蘇らせる財宝を求めて冒険に出るが敵に囚われてしまい、仲間の「フォージ」に財宝と娘を託して数年投獄されてしまう。
一方、フォージはというと、なんと敵と手を組み街の領主にまでのぼり詰め、主人公の娘を騙し、「この子はわしが育てた」と言わんばかりの振る舞いをしていた。
娘はというと、すっかりフォージのことをおじさんと敬い、育ててもらったことに心底感謝している始末。完全に懐柔されちまっているのだ。
おそらく初見の方は「なんだコイツ(#^ω^)」となること必至だと思う。コイツの職業、詐欺師だから当然と言えば当然の結果なのだが。
両作に登場するヒュー・グラントの共通点
ここでようやく両作品の共通点を紹介できる。
『ダンジョン&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』のヒュー・グラント↓
・ヒュー・グラントである
・クラスが詐欺師(表の職業は領主)
・人を騙すのが得意
・妙に舌がまわる
・根本的に寂しがり屋
・吹替え声優の声が似てる。
・最終的に投獄されている。
『パディントン2』のヒュー・グラント↓
・ヒュー・グラントである
・変装が得意な泥棒で詐欺師(表の職業は落ちぶれた俳優)
・人を騙すのが得意
・妙に舌がまわる
・根本的に寂しがり屋
・吹替え声優の声が似てる
・最終的に投獄されている。
「ヒューグラントである」ってなんやねん!って思うかもしれないが、一言で説明するとこうなってしまった。
いくら俳優が同じとはいえ、登場する作品が全く異なれば作風も違えば役柄も変わるはずだ。だが、両作品に登場するヒュー・グラントはほぼ相違点がない。
冒頭でも説明したとおり、『D&D』のヒューグラントは詐欺師のフォージ。
彼は元々詐欺師として活動しており、コソ泥をしていた主人公らにより大きな仕事を斡旋していたという。
主人公を裏切った後は「父親のような存在」になりきって、一人の人間に敬われるということに快感を覚えて、主人公の娘を騙してまで手放そうとしない。オープニングの時点でなんとも寂しい男であることが判明する。
彼は最終的に街の住民を全員ゾンビに変えようと目論む魔術師集団に明け渡し、財宝と主人公の娘をもって国から逃亡する算段をたてていた。
最終的に彼の悪事は暴かれ投獄されてしまう。得意の話術で釈放を願うも却下される。彼はほんのひと時だが、娘をもつという幸せな夢を見られたわけだ。
『パディントン2』のヒュー・グラントは「フェニックス・ブキャナン」という名の俳優だ。もとは人気俳優だったのだが、現代では犬の着ぐるみを着てドッグフードを直食いするというコントでもやらないほど過酷な撮影を強いられている男だ。
ブキャナンはクマのパディントンが欲しがる「本」が財宝の地図であることを知り、変装を駆使して本を盗み、パディントンに罪をなすりつけた。
最終的に彼の悪事は暴かれて結局は投獄されてしまうのだが、シャバの世界と違って彼のパフォーマンスは監獄では大ウケ。本当は自分のエンターテイメントで大歓声をあげたかったブキャナンは、図らずも幸せな結末を迎えたのだ。
映画の結末がヒュー・グラントが投獄されて終わるという所まで似せなくても…(笑)と思ったが、ここまで人格的にまで共通点が多いとむしろ狙ってやったのではないかと思うほどだ。
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』と同じ世界観で、人気タイトルとなったゲーム『バルダーズ・ゲート3』って何?
この映画の元ネタは1974年に発売されたゲームで、日本では『ドラクエ』をはじめさまざまな『ファンタジー』を題材にした作品に影響を与えたTRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』だ。
剣と魔法とドラゴン!エルフ、ドワーフ、オーク、ゴブリン……ファンタジーといえばお約束な要素がしき詰まっている手本のような作品となっている。
2023年にこの世界観を基にされた作品で有名なタイトルはもう一つある。
それは『バルダーズ・ゲート3』。8月に正式リリースされ、12月に開催された世界最大級のゲーム表彰イベント「The Game Awards 2023」では最優秀賞であるゲーム・オブ・ザ・イヤーを受賞したファンタジーRPGだ。
本作はエンディングのパターンが17000通りあり、1周プレイするのに100~120時間はかかると公式のインタビューでも答えられており、「セーブ&ロードはなるべくしないでほしいなぁ」と推奨されているのだから大変クレイジーなタイトルであることがわかると思う。
12月21日にはPS5版の日本語バージョンが発売される予定で、同時期にPC版とXbox版も日本語が適用されるらしいので、楽しみである。
映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ』と『バルダーズ・ゲート3』の共通点
ゲーム『バルダーズ・ゲート3』と映画の共通点は多々ある。
それこそ映画にも「バルダーズ・ゲート」という単語は出てくるし、そもそも世界観が一緒なのだから共通点が多いのは当然なのだが。例の映画『ドラゴンボール』みたいな特異な事例もあるので、一応ね。
一つ目に紹介したい共通点は、映画に登場する正義の戦士「パラディン」だ。彼らは自らに「信条」を誓い、それは決して破ってはならない意志そのものであり、彼らの強さにも直結している。
『バルダーズ・ゲート3』でも同様で、クラス「パラディン」を選択すると、いくつかの信条から選択してキャラクターを作成することができる。また、武器にエンチャントを施すシーンも映画で流れたが、ゲーム内でもわりと初期から武器にエンチャントを付与できる。
次の共通点は自然との調和を目指す集団ドルイド。映画での彼らは森林を伐採する者と戦い、動物に変身することができる者がいる特徴をもつ。鳥、鹿、ねずみなどさまざまなものに変身できるが、バルダーズゲート3といえばクソ強い猛獣「オウルベア」は外せない。顔だけフクロウで身体は熊という恐ろしい生物だ。これも映画とゲーム、両方出てくる。
他にも宝箱を装ったモンスターミミックや、分身の幻覚を見せてくるモンスター、死者との会話など、すべて『バルダーズ・ゲート3』でも確認できる要素だ。「ダンジョンズ&ドラゴンズ」といえばお約束といった要素は、映画とゲーム、両方にしっかりと刻まれている。
映画もゲームも両方楽しめる。
最初はヒュー・グラントが面白すぎた結果へんなタイトルの記事になってしまったが、結局何が言いたいかというと『バルダーズ・ゲート3』はロールプレイヤーにとって素晴らしいゲームであるということだ。早期アクセス版からプレイし、正式リリースして150時間ほどでクリアまでこぎつけたが、自分の人生を振り返ってもこれを越えるRPGはあまりないように思える。
自分だけのキャラクターを作成し、ファンタジーの世界で生きれるだけでも贅沢なのだが、めちゃくちゃ細かくシナリオ分岐するし選択肢もある。なのにマルチプレイが可能って……もし自分が制作側であると考えたらそれだけでも気が狂いそうになる。
なお、この記事は映画を観て上がりきったテンションで書き上げたものです。筆者はバルダーズゲート3をクリアした後に映画を観ましたが、どっちもたいへん楽しめました。
最後に、全国のヒュー・グラント好きの皆さんへ
フェニックス・ブキャナン的なヒュー・グラントが、今度は異世界で大活躍します。ぜひ『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』をご覧ください。
映画『ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り』ファイナル予告(日本語吹替)
https://www.youtube.com/watch?v=GfZc5XP7DHw
映画『パディントン2』予告篇(60秒)
https://www.youtube.com/watch?v=gXdg-6XuA4Q
※記事の映画の画像は公式トレーラーより引用したものです。
(ゲームの画像はゲーム内スクショです)