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1分では語りきれない映画『何者』

こんにちは!!私は何者かというと...19歳の大学生、です。

今日はAmazon primeで映画『何者』を観ました。

この『何者』出演者さんもすごく豪華だし、朝井リョウさん原作の作品だと知っていたので、い以前からとても気になっていたのですが、ずっと観れずにいました。

なぜか、単純に、怖かったのです。少し。観る勇気がなかったのです。

エントリーシート。面接。グループディスカッション。メール。電話...。

全て、怖くて仕方がない。考えたくない。想像したくない。

ぼーっとしていたらあっという間にやってくるであろう就職活動期。

それでも就職活動を近くに感じたくない、現実を想像したくない、と、どこか遠ざけたくて仕方がなかった。

そんな思いを抱えていたのが、大学一年生の序盤。

コロナ禍で、大学がオンラインになったことで大学卒業後の自分について想像する時間が自ずとできたおかげなのか、就職活動というものに対して、以前よりも積極的に考えられるようになりました。

まだ、面接のコツは...とか、エントリーシートの書き方は...とかは全く知りません。

でも、コロナによってテレワークが今まで以上に主流になって、働き方も変わってくるだろうと言われているのを何度も耳にしました。

就職活動以前に、将来どうやって自分は生きていくのか、どのように働きたいのか。就職活動というテーマの中には「企業から内定をいただく」以外にもこのような問いも含まれていることを知りました。

そして今、私はまさにそれを探るために動いていかないといけない焦りを感じている。焦る分、周りの人に劣等感を感じてしまうことも多くあって、嫌な自分を何度も実感しました。

だからこそ、今ならこの映画を観られる。観たい。そう思いました。

その判断は正しかったです。

共感した人物から見える、私の今。【佐藤健】

私は、どの人物にも百パーセント共感できたかというと違って、なんというかこの人のこういう言い分もわかるし、この人の考え方もすごくわかる。そんな風に価値観の異なる五人の様子を観ていました。

それでも、周りには隠しているけれどそういうところ持っているなっていう、自分にしかわからない本質、そこを抉り出されたような、嘘のつけない時間があって。

私は、佐藤健の役に100パーセントの共感はできないけれど、SNSを追ってしまったり、どこか冷めた目で周りを見て、どこかでいやいや何言ってるのって思っている、そういう瞬間はあるなと感じたんです。

ものすごく隠したい自分の嫌なところですが。

去年、コロナで大学に行けなくて、家でじっと課題をするしかなかった時、友達のインスタグラムの投稿を見ている自分はなかなか佐藤健でした。いや、佐藤健の役の、状態でしたね...。

自分にはできないことを自然とやっていく、同じ時間を過ごしているのに一日の出来事がまるで違う。そんな楽しそうな様子を見ていると、素直に羨ましいと思うと自分に嫌気がさしてしまう。だから、どこか羨ましさを裏返してひねくれて、何やってんだかって下に見たり、バカにしたくなってしまう。

だってそうしないと、今の自分の状況に救いがなくなるから。

SNSは習慣化しやすくて。そんな気持ちも習慣化してしまうと、もう誰の成功も嬉しくない。つまらないけれどでも見てしまう。

やりたいことをまっすぐにできない。どこか客観視して、夢見ているのが恥ずかしいみたいな、現実を見ようとしてずっと夢を鏡に映しているような、どっちつかずな状態が続く。

将来どうとか関係なく、とにかく今やりたい好きなことを追いかけている姿は一見、そこから離れている場所からみると、バカみたいに見えたり狂っているように見えたり、こいつ大丈夫かなって思われたりする姿なのかもしれないけれど。

実際、一番自分が逃げたかった姿なのに、一番憧れていて、羨ましがっている。かっこいいって実は思っている。

でも自分にはそうなる自信がない、自意識が抜けない。

そんな葛藤から、かっこよくて仕方がない人を貶したり、自分とは違うってますます遠ざけて見て見ぬ振りをする。見ぬふりして見る、かな。

わかる、わかる、わかる....。

共感したくなかったけれど、共感してしまった

そしてさらに、本当に隠したいけれどありのまま、さらけ出してしまうと。

私、受験生のときと、自分の将来が不安で葛藤をしている時、友達の進路と姉の就職先の会社の評判を調べてしまっていました。

この映画でも、そういう内定先が決まった二人の就職先を、スペース評判、ブラックというようなワードを加えて検索しているところがとても物語の中で大きな展開を生み出す大切なシーンでしたが。

私がもし高校生の頃に見ていたら、このシーンは共感とかじゃなくて怖っ...って思うホラーシーンになったんじゃないかなと思います。

少し、ショックなような、今の時期に見て正解だったんだと思うような、不思議な感情でした...。

自分でも、そんな評判なんて調べて何になるんだ、最悪なことしてるよって思う気持ちはあっても、どうもやめられなかった。

大学に通うことを決めていたけれど、専門学校を選びたい気持ちもあった。でも、一本の道を選ぶことが怖くて選べなかった。そんなモヤモヤを抱えながら受験勉強をしていた矢先、友達からやりたいこと一本をやる選択をして専門学校に行くことを聞いた。

きっと、羨ましさと自分の選択の不安でもうめちゃくちゃだったのかもしれない。姉にも劣等感から、家族であるにもかかわらずその会社の評判、いい評判も悪い評判も気になってしまっていた。

我ながら、なかなか、どす黒い感情で覆われていたのだと思います。

今共感できてしまって、就職活動の時、どうなってしまうのだろう。そんな不安もよぎりました。

これは今から瞑想などで自分の弱いメンタル部分をしっかり鍛えておきたいです。それにSNSは必要以上に見ない。これも大事。

10点でも出す人は、凄い。

あと、就職をやらない選択をしていた岡田将生の役もなかなか、そういうモードに私もなっていることあるなと思って、他人事ではありませんでした。

「適当なものを出したくない。100点のものを出せないのは嫌だ。だから俺には就職は向いていない」というようなことを言った岡田将生くん(の役)。それに対し、

「10点でも20点でもいいから出してみなよ!」

就職をして内定をもらった有村架純ちゃん(の役)が言い放ったこの言葉、とても刺さった...。

半端なものは出したくない。プロ意識が高いように聞こえるけれど、それでも一つも出していないなら、それは0点と一緒。

10点でも20点でも、出している人がいて。それを「適当なもの」として、自分はそんなの出せない、もっと完璧にしてから出すんだ。そんな風に誰かの一生懸命な10点20点を下に見て、自分は出さない。

いや、出せない。怖くて、少しでも自分のものが否定されるのが怖くて。

完璧を目指していても、完璧はずっとやってこないから、一向に自分からは出てこない。10点でも20点でも、出せない。

これすごく、当てはまるというか、刺さって。

否定されるのが怖いからなかなか動けない、出せない。こだわりが強くて完璧主義っていうような職人気質を気取りながら実は、どんなものでもいざ見せるとなると自信がなくて足がすくむ。

否定されることが何より怖い。プライドが高い。自分が実は大好き。

そんなところが私自身あるように思えて、この有村架純ちゃんが言い放った言葉がズシンと刺さりました。それも、辛い...とかじゃなくて「はっ!!!!」みたいな。

隠したい、目を背けたい自分の嫌な瞬間をたくさん書いてしまいましたが、それでいいです。noteに嘘は似合わないかなと!

.........でも少し不安。引かないでほしい。

いや〜〜!それにしてもいい刺激をたくさんもらえた映画だったなぁ...。今、大学生活これからどう過ごすかという時に観れてよかったです。

登場人物の中で、この子と友達になりたいな、と思った人が、内定をもらっていました。

そこをヒントに少しでも自分を柔らかく、強くしていきたいです。

最後まで読んでくださってありがとうございました!💟


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