【困難な教室でふんばっている先生へ。】①

　１０年以上、親交のあるT先生（仮名）から、Rhodurus CAFEのメンバーのみなさんへシェアしてもらえないか…とメッセージをいただきました。今回だけでなく、続けてメッセージをいただけるとのことです。よかったら、お時間のある時に読んでいただいて、コメント等いただけるとうれしいとのことです。伝えますので、ぜひお願いします。

Rhodurus CAFEのメンバーのみなさまへ

夏休みに入りましたね。みなさんいかがお過ごしでしょうか？ちょっと、この夏、自分の経験から先生方に伝えたいことがありまして、店長にお願いして、メッセージを送っております。どうぞよろしくお願いします。

１学期、みなさんの学級はどんな感じだったでしょうか？おそらく、Rhodurus CAFEの先生方はそんなに心配することなく、学級経営をされているかもしれないのですが、これからのことや、周りの先生方のこともイメージして読んでいただければ嬉しいです。

おそらく、教室で困難な状況を抱えている先生は、この日本に数え切れないくらいいると思います。１学期が終わって、もうこんな状況に対処していくのは無理だ…。夏休みの間に辞めてしまおうか…。と悩んでいる方もいるはず…。もしかしたら、すでに退職に追いやられてしまった先生もいるかもしれません。

その先生方の多くがこの状況になっているのは、自分自身の力量の無さや資質の不足など、「自分の責任」だと感じているだろうと想像します。しかし、決してそれが全てではありません。あなたは、間違いなく頑張ってきたし、やれるだけのことはやってきたはずです。

その子に、そのクラスに対処することは、とても困難で、関わった人たちは全員混乱し、とことん消耗し、傷つき、多くの苦しみを体験しています。もしかしたら、これまでの自分の価値観、さらには存在価値までもが打ち砕かれるような経験もあったことと思います。

おそらく、学校の誰もがその子や、そのクラスを担当することを避けたがっていたけれど、学校のメンバーのバランス等であなたが担任することになったのではないでしょうか？４月に担任が決まってすぐ、どうしたらいいかを相談する間もなく、簡単な引き継ぎを受けただけで、忙しい年度始めのバタバタとした時間に紛らわされている間にクラスがスタートし、間もなく予想していたように困難な雰囲気が訪れてしまった…かもしれません。

大丈夫です。あなたの力量のなさや資質が足りない…といった類だけで解決できた話ではないのです。おそらく、誰であったとしても、少なからずあなたと同じような状況になっていたと思います。もしかしたら、威圧したり、強権的に統制すれば、この状況は生まれなかったかもしれません。周りの先生方から、「〇〇先生の時は、こんなことにならなかったんだけど…」と心配されているようで、心ない言葉をもらったこともあるかもしれません。

この状況になったのは、あなたが威圧することや強権的な統制を選んだのではなく、その子やそのクラスに寄り添って安心感や安全感を子どもが感じることができるような学級づくりを目指した結果なのではないでしょうか？あなたは威圧することや強権的な統制を選ばずに、というか選べずに、子どもたちと向き合ってこられた…。

ただ、いくらアドバイスをもらっても、指導してもらっても、何をやってもうまくいかなくて、どうしていいかわからなくなったとき、相談しても、すぐに答えを出してくれる周りの同僚はいなかったでしょう。時には、あの子は、あのクラスは、担任であるあなたにしか対処はできない…というキレイゴトを言われ、「困った時はいつでも言って。」とあたかもそばで支えてくれるかのようなアドバイスをもらっているのではないでしょうか。

その言葉どおり、困った時に相談すると、なんだかんだ話をした結果、結局最後は「担任であるあなたががんばらないと…」と言われ「困った時はいつでも言って。」と何の解決策にも繋がらないアドバイスのループになっているかもしれません。

実は、自分自身も、困難なクラス、困難な状況を経験してきた教師の一人です。困難な状況にできる限りの力で立ち向かい、うまくいくこともなかったわけではないけれど、なかなか突破口を開くことができずにとことん困難な状況に必死に対応し続けて、学年が終わる…という擦り切れるような日々を経験してきました。

今は、教職を退き、全く違う仕事で日々必死で頑張っています。教職を離れて、今になったから考えられることに、少しずつ向き合っています。この場をお借りして、少しずつ考えていることをお伝えできれば…と思っています。時間がかかるかも知れませんが、また続きが書けるようになったらメッセージをお伝えします。もし、ここまで読んでいただいて感じたことがある方がいれば、店長さんを通して教えていただければ…と思います。読んでいただき、ありがとうございました。

それでは、また。

読んでいただいて、感想がある方は、ぜひ店長までお知らせください。T先生も、自分のやってきたことと向き合っておられるようです。ぜひ、メッセージや感想をお知らせいただければ…と思います。そのままT先生に転送させていただきます。どうぞよろしくお願いします。

店長敬白。