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日がな一日言語学

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認知言語学者の日常的ことば遊び場的ななにか
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2024年9月の記事一覧

[終わる/かまわない]→「そろそろよろしいでしょうか」を説明しろという問題

福島大学の入試の国語の問題にこの本「しゃべるヒト」に書いたチャプター「語用論」が使われて、オンラインで公開されている。 福島大学過去問題(令和6年の国語) 実際のところ、問題が難しくてびっくりした。高校生にこれを解かせるのか。言語学の授業のレポート課題みたいだ。 私の書いたものは、「一般向けに語用論ってこういう現象を説明するものだよ〜」という例示ばかりだった。 例えば、娘がお餅が食べたいときに「Fちゃんおもちすき」といっていた。落語の「まんじゅう怖い」と逆だ。どっちも

「手話の認知科学」In「ことばと学び」朝倉書店 でました

手話の認知科学研究史を概観し、展望を書いて欲しいという割と無茶な(?)要望に応えるべく、22ページの原稿を書きました。 この本、以下のような目次構成なので、言語発達や言語の教育について知りたい方には大変有用です。 私のチャプターは10節構成。(22ページなのに多いな) 試し読みで読めるこのチャプターの紹介文 とのことです。 私の裏テーマは、この執筆依頼が来た頃に亡くなられたとうかがった栃木聾学校の田上隆司先生(聾学校に手話を取り戻した人(対応手話だけど))トリビュー