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泥臭さには再現性がある
新卒で入社したITコンサルにいた印象に残った2人の上司の話を例に出しながら、泥臭さの再現性について共有します。
泥臭い上司
この上司は、身だしなみはいつも適当で、話し方はいつも早口で滑舌も良くありませんでした。それでも、「成果を出すこと」や「物事を前に進めること」への情熱とコミットメントは当時新卒だった私には衝撃的でした。例えば、クライアントが忙しくて捕まらなければ、会議と会議の間に座席に突撃したり、始業前に会議をねじ込んで時間をもらうなどの力技を多用していて、クライアントからは厄介がられながらも「○○さんに捕まったら仕方がない」という雰囲気を作り上げていました。また、夕方に資料作成を求められれば、部下のおしりを叩き、いざとなれば自分で手を動かし翌朝には必ず仕上げていました。
スマートな上司
もう一人の上司は、東大・東大院卒のエリートで、いつも整った身だしなみをしており、頭の回転も非常に速い人でした。会議ではクライアント一人ひとりの発言の背景や意図を的確に汲み取り、適切なレスポンスを返します。マネジメント業務をこなしつつ、自ら手を動かす技術力も一流で、技術的に気になる点があれば、GitHubの一次コードを自分で読みアドバイスをしていました。特に印象的だったのは、クライアントでシステム障害が発生した際の緊急会議で、気づくと輪の中心でホワイトボードに情報を整理しながら課題解決を指揮している姿です。
「泥臭さ」にこそ再現性がある
若手の頃、私はスマートな上司を尊敬し、自分もあのようになりたいと憧れていました。しかし、経験を積んだ今でも、あのレベルのスマートさを身につける自分をどうしても想像できないのです。
「優雅に泳ぐ白鳥は、水面下で必死に足を動かしている」といいますが、スマートな上司はその水面の上の優雅な姿だけを見せていたのかもしれません。
一方、泥臭い上司は、水面下でバタバタともがく姿も隠さずに見せてくれていたように思います。実際に、彼から学んだ泥臭い仕事の進め方が、様々な場面で自分を助けてくれていたことに気づきます。
これは「泥臭さ」には再現性があるということだと思います。だからこそ、特に新人や凡人は、「スマートな上司」からだけでなく、「泥臭い上司」からも積極的に学ぶべきだと思います。
以上です。