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ボイトレ?ボーカルトレーニング?

私はいつも「ボーカルトレーナーの藤井です」と自己紹介をしています。

しかし「ボイトレの先生」とご紹介を受けることが多いことも事実です。
それが嫌だとか呼ぶなとかそう言うことを申しているのではありません。

確かにボイス(発声など)をトレーニングすることも出来ますので「ボイストレーナー」だと言っていただいても間違いではないと思います。

だけど私は「ボイストレーニング」ではなく「ボーカルトレーニング」を行っていると思ってお仕事をさせていただいております。

今日はそのあたりの割とどうでもいい私のこだわりについてお話をしてみようと思います。

ボイストレーナーの定義とは何か。
もちろんボイスをトレーニングすることだと思いますね。
いわゆる「ボイトレ」=「ボイストレーニング」をする講師のことです。

ふむふむ。
発声の観点から歌唱技術の指導をしてくれる専門職。ということですね。

声の訓練だけではなく歌唱技術までも指導してくれる存在という認知になっている。

ではボーカルトレーナーを検索してみましょう。

あれ、無いの?そういうワード。
ボーカルインストラクターなんてワードで説明が出てきていますね。

僕は
ボイストレーニングが発声に重きを置いているのに対して
ボーカルトレーニングは歌唱全体に重きを置いているものだと思っています。

もちろん発声のトレーニングを行うこともあるし、発声の訓練よりも効果的に技術向上するようなことが見つかればご提案してそのトレーニングを行うこともあります。

「発声が良くなるだけで歌唱が上手くなる」と思うことや
「発声訓練こそが歌唱が上達する最短」を行けると思うことも危険だと思います。

確かに発声を見直せばそのシンガーの歌唱が上達することは多いでしょうね。
しかしいつでも発声から入っておけば良いものかというとそれは違うと思います。

私は度々トレーナー養成のご依頼を受けますがこのようなお話は必ずさせていただいています。

ただ機械的にピアノの音を鳴らし、発声練習させることが技術向上になるでしょうか。
それは時間いくらでお金をいただいていることに対して良いことだと思えません。

その方の歌唱を細かく分析してみて「こういう課題があるね」ということを正しく確認する。

そして「どこからアプローチすればもっとも効率よく技術が向上してゆくのか」を考える。

そうして「トレーニングの内容をトレーニング生と一緒に決めて取り組む」ことが重要だと思います。

トレーナーが一方的にトレーニング内容を決めているのではなく、
トレーニング生がなぜこのトレーニングを行うべきなのかということを理解・納得していることこそが極めて重要だと思っています。

「私はこういう歌唱の癖があるから、それをこのように直すと、このように歌えるようになるはずだ」と考えて練習をすることです。

・「現状ある課題の認知」

・「課題克服のための練習であることを確認」

・「結果どのようになるであろうという未来をイメージすること」

この3点をちゃんとやれると驚くほど技術向上の速度が上がります。
これをお手伝いすることこそがボーカルのトレーナーであると思います。

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